今シーズンはポイントシステムに変更があり、予選レースも得点対象となった。予選での得点はシリーズランキングに加算され、大会ごとの賞典は従来どおり、決勝2レースのポイント合計で競われた。

フェルナンデスが開幕戦を制し、最高峰クラス初優勝

開幕戦のアルゼンチン、フェルナンデスは予選レースを4位でチェッカーを受けると、レース1では、3コーナーでトップとなったが、その後転倒してしまい5番手まで後退。最後の数周はジェフリー・ハーリングス(KTM)を追う形でそのままゴールした。レース2でも好スタートを切り、レース中盤でトップに立つと、ミスなく逃げきり1位でフィニッシュ。MXGPクラスフル参戦2年目の開幕戦で、初の総合優勝を飾った。

第3戦からフェルナンデスは着実に成果を伸ばしていき、第2戦時点のランキング7位から一戦ごとに順位を上げ、第5戦ではランキング4位に上がる。また、第5戦の予選レースでは1位でフィニッシュして会場を盛り上げた。

第6戦は、フェルナンデスの母国スペインでの開催。ホームコースともいえるアロヨモリノスのレース2で見事なスタートを切り、スペインの観客の声援を受けながら2位でフィニッシュ。総合3位で表彰台に立った。

続く第7戦～第10戦は難関のコースが続き苦戦するも、フェルナンデスはモチベーションを落とすことなく、第11戦ロンボクでのレース2では激しいバトルの中を粘り強く走りきり、ここでポイントランキングを4位から3位とした。

ガイザー復活 終盤に2勝を挙げる

第12戦チェコからはようやくガイザーが復帰し、Team HRCは2名体制が揃うと、復帰戦のガイザーは力強い走りをみせ、2レースともにトップ10圏内でフィニッシュ。第16戦オランダでは総合5位に入り、完全復活に向けて調子を上げてきていることをアピールした。

続く第17戦トルコではガイザーが好スタートを切り、レース1を2位でフィニッシュ。レース2ではトップを快走し、一度は転倒を喫しながらも再び後続を突き放して勝利を挙げ、復帰後初の総合優勝を果たした。

最終戦イギリスのレース1では2番手からトップを追い回し、ラスト2周でオーバーテイクに成功、トップでフィニッシュした。レース2ではわずか数周でトップに昇りつめ、最後は2位に約6秒の差をつけて勝利。パーフェクトウインでシーズンを締めくくり、ガイザー完全復活を印象付けた。

フェルナンデスはシーズン後半、過酷なコースや不運なクラッシュを経験しながらも、総合トップ10入りを逃さない懸命な走りをみせ続けた。第18戦イタリアでは、堅実な走りで総合3位に入賞し、再び表彰台を飾った。最終戦イギリスではレース2を3位でフィニッシュ。今季はアルゼンチンGPでの総合優勝を皮切りに、表彰台には4回登壇。総合ランキングでは5位に入り、加入1年目で好成績を残した。

Race Report

Rd.01 アルゼンチン：2023シーズン開幕戦でフェルナンデスが総合優勝(5-1)を飾る

Rd.02 サルデーニャ：サンドコースの洗礼を受けたフェルナンデス、最後尾から追い上げポイント圏内へ

Rd.03 スイス：フェルナンデスが総合6位(5-8)入賞

Rd.04 トレンティーノ：総合4位(3-7)を獲得したフェルナンデスがランキング5位にアップ

Rd.05 ポルトガル：フェルナンデスがポルトガルの表彰台に迫る4位フィニッシュ

Rd.06 スペイン：フェルナンデスが地元グランプリでポディウムに登壇

Rd.07 フランス：フェルナンデスが好調を維持しフランスGPで総合4位

Rd.08 ラトビア：雨に襲われたラトビアGPでフェルナンデスが3位-18位

Rd.09 ドイツ：フェルナンデスがドイツGPのポディウムに登壇

Rd.10 スンバワ：フェルナンデスが追い上げの末に総合6位入賞

Rd.11 ロンボク：5位に入賞したフェルナンデスがランキング3位に躍進

Rd.12 チェコ：復帰したガイザーとフェルナンデスが難関のチェコGPをクリア

Rd.13 フランダース：Team HRCにとって今季最大の試練となったロンメル

Rd.14 フィンランド：ガイザーが総合6位入賞

Rd.15 スウェーデン：雨に翻ろうされた試練のスウェーデンGP

Rd.16 オランダ：ガイザーが今季ベストリザルトとなる5位入賞

Rd.17 トルコ：復帰以来パフォーマンスを上げてきたガイザーが今シーズン初勝利を挙げる

Rd.18 イタリア：フェルナンデスがイタリアGPの表彰台に登壇

Rd.19 イギリス：ガイザーがイギリスGPで完全優勝。2023年シーズンを最高の形で締めくくる

MXGP - ポイントランキング