復帰以来パフォーマンスを上げてきたガイザーが今シーズン初勝利を挙げる
モトクロス世界選手権(MXGP)第17戦トルコGPのレース2で、トップチェッカーを受けたティム・ガイザー(Team HRC)が2023年シーズン初の総合優勝(2-1)を果たし、表彰台の最上段に立ちました。すばらしい週末を締めくくったガイザーは、完ぺきな強さを取り戻し、侮れない存在であることを示しました。
僚友のルーベン・フェルナンデス(Team HRC)にとっては、少々フラストレーションがたまる週末になりましたが、レース2ではすばらしいライディングをみせつつ、4位入賞を果たして総合6位(11-4)となり、大会前に設定した目標に近づくことができました。
ガイザーにとっては、ほぼ1年ぶりとなる勝利でした。土曜日のタイムドプラクティスでトップに立ったあと、雷雨のため予選レースがキャンセルされましたが、ポールポジションを与えられたガイザーは、確固たる自信を持って日曜日の決勝に臨みました。レース1で好スタートを切ったあと、3番目のストレートでトップに立ってリードを広げようとしましたが、腕上がりを起こしてしまいました。競争の激しいMXGPの舞台で1年ぶりにトップ立って走ったことを考えれば、腕上がりを起こしても無理はありません。それでもガイザーは、レース2で勝てば総合優勝できると考え、手堅く2位でチェッカーを受けました。
彼の作戦は、思い描いた通りに実現しました。レース2の第2コーナーでトップに立ったガイザーは、一時10秒以上のリードを築いて独走しました。レース後半にささいなミスで転倒を喫しましたが、セカンドグループが迫る直前に再スタートして事なきを得たあと、再び2番手に5秒差をつける快走を披露してチェッカーフラッグを受けました。Team HRCとガイザー自身にとって、歓喜に満ちたカムバック勝利でした。
ディフェンディングチャンピオンのガイザーは、2月に負った大腿骨骨折から復帰して以来、毎戦ごとに調子を上げてきました。今大会は彼が表彰台に立つ可能性があると目されていましたが、レース1での感触がよかったため、目標は表彰台から優勝へと格上げされました。この勝利は、彼が2022年のベストコンディションに戻ったことを周囲に示すものでした。
レース2で4位に入ったフェルナンデスは、このコースにおける自分の速さと、ここ数戦の不振から立ち直りつつあることを、やっと大勢の前で証明することができました。彼は昨日のタイムドプラクティスで満足のいくラップタイムを記録できず、また予選レースがキャンセルされたこともあり、14番手のポジションに甘んじていました。
レース1ではうまくゲートを飛び出したフェルナンデスでしたが、2番目のストレートでコース外に押し出され、ほとんど最後尾からマシンを起こして再スタートしなければなりませんでした。ライディングはよかったものの、11位までしかばん回できなかったので、レース2ではもっといい成績を出したいという気持ちが強まりました。そして、レース2では好スタートに成功し、すぐに4番手に浮上してチェッカーまで走りきりました。彼自身、トルコGPが終わったころには、はるかにパフォーマンスがよくなったと感触を得ていました。
今シーズンは残り2戦。Team HRCは、まず2週間後にマッジョーラで行われるイタリアGPに向かい、この勢いを保ちながらチャンピオンシップをよい形で締めくくれるよう、全力を尽くします。
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