復帰したガイザーとフェルナンデスが難関のチェコGPをクリア
チェコ共和国のロケットで待望のレース復帰を果たしたティム・ガイザー(Team HRC)は、僚友のルーベン・フェルナンデス(Team HRC)とともに、トップ5前後でポジション争いをしました。本来はもう少し上位に食い込みたかった両ライダーですが、いずれにしてもポジティブな収穫を得たことも確認しつつ、難関のロケットを乗りきりました。
昨年のチェコGPでは計時予選中のひどいクラッシュにより、後に続く予選レースと決勝レースの出走を見合わせたフェルナンデスにとって、今年のチェコGPははるかにいい大会となりました。主な目標はミスなく3レースを完走することでしたが、多くのライダーがトリッキーな路面の餌食となる中で、フェルナンデスは概ね無難にクリアしました。昨日の予選レースでは4位に入り、決勝では前後のライダーと終始バトルを繰り広げた末、2レースとも6位でフィニッシュしました。総合6位(6-6)のリザルトによって、30ポイントを獲得したフェルナンデスは、シリーズランキング4位となりましたが、3位のライバルには手が届く位置につけています。
ディフェンディングチャンピオンのガイザーは、2月に大腿骨を骨折して以来の復帰戦に臨み、全く異なる目標を掲げていました。カムバック早々トップを走るのは難しいと分かっていたにもかかわらず、土曜の計時予選ではすばらしいスピードを見せて最速タイムを刻みました。しかし30分プラス2周の決勝レースは全くの別物で、ひたすら周回を重ねつつ優勝するために必要な体力を取り戻すことが目的となりました。厳しかったレース1を終え、レース2では調子を上げたガイザーは、トップからわずか10秒遅れでフィニッシュし、2022年の覇者としてのあるべき姿にそれほど遠くないことを示しました。
ロケットでオーバーテイクが難しいのはいつものことですが、それでもガイザーが力強いペースを保って5位でフィニッシュしたことは、今大会のいい収穫でした。さらに重要なのは、今週末の6回の走行セッションを終えた後、彼の脚には何も影響がなかったことです。この第12戦でカムバックするプランが正しかったことが証明されたと言えるでしょう。
Team HRCのコンビは、世界で最も苛酷なサンドコースとして知られるベルギーのロンメルに向かいます。優勝経験のあるガイザーですが、再び頂点に立つことを目指して今大会から始まったカムバック計画に専念するつもりです。フェルナンデスはロンメルでCRF450Rに乗った経験がないので、期待しすぎないように努めていますが、サンドライディングに励んでいることもあって、来週は好印象を残せるようにがんばるでしょう。
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