2023シーズン開幕戦でフェルナンデスが総合優勝(5-1)を飾る
モトクロス世界選手権の'23シーズンが、アルゼンチンで開幕しました。今季からTeam HRCの一員となったルーベン・フェルナンデスは、CRF450Rをトップに導くライディングを披露し、公式ファクトリーライド初戦を見事な総合優勝(5-1)で飾りました。
ディフェンディングチャンピオンのティム・ガイザー(Team HRC)は、3週間前にイタリア選手権で右大腿骨を骨折したため、この開幕戦のスタートには並べませんでした。ガイザーには、リハビリとトレーニングを経た後の早期復帰が待たれます。
今シーズンはポイントシステムに小変更があり、新たに予選レースが得点対象となりました。ポイントスケールは、1位10点、2位9点、3位8点…10位1点。ただし、予選での得点はシリーズランキングのみに加算され、大会ごとの賞典は決勝レースのポイント合計で競われます。今回の予選レースでは、フェルナンデスが4位でチェッカーを受け、比較的有利なゲートピックを得ました。
決勝レース1では、5番手あたりで1コーナーをクリアしたフェルナンデスでしたが、うまく混戦を抜け出し3コーナーでトップに躍り出ました。雨上がりでしたがマディには至らないコンディションを味方につけ、フェルナンデスは1~2秒のマージンを蓄えました。6周目にはホルヘ・プラド(ガスガス)に先行されながら、2秒ほどのビハインドで食らい付いて行きました。やがて背後にはロマン・フェーブル(カワサキ)が迫りましたが、堅守でしのぐフェルナンデスには2位入賞の可能性が見えてきました。そんな矢先、14周目のドラゴンズバックでフェルナンデスが転倒。ジャンプ側面に落ちたため復帰に手間取り、5番手まで後退してしまいました。最後の数周は、ジェフリー・ハーリングス(KTM)を追う形になりましたが、オーバーテイクには至らず、フェルナンデスは前と1.7秒差の5位でチェッカーを受けました。
レース2でも好スタートを切ったフェルナンデスは、2~3コーナーで前走車を抜いてトップに立ちました。2周目からはハーリングスの追撃を受けましたが、接近戦を続けながらリーダーの座をキープ。中盤に差しかかると、2番手争いに手を焼くハーリングスに6~7秒差をつけ、フェルナンデスがレースを掌握しました。終盤になるとマージンは10秒以上に拡大し、周回遅れの処理にも大きなミスもなく逃げきったフェルナンデスがトップチェッカー。5位-1位で終えたフェルナンデスが、開幕戦の総合優勝を僅差で物にしました。なおシリーズポイントランキングでは、プラドが1位(10+25+15)、フェルナンデスは2位(7+16+25)となっています。
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