フェルナンデスが地元グランプリでポディウムに登壇
直近の2戦では表彰台を一歩手前で逃してきたルーベン・フェルナンデス(Team HRC)が、地元のスペインGPで総合3位(5-2)を獲得しました。マドリード近郊アロヨモリノスの会場に詰めかけた大観衆からの声援を受けて、フェルナンデスはレース2でなすべきことをしっかり実行し、2023年MXGPシリーズで2度目となる表彰台登壇を果たしました。
地元の大会ともなれば常にプレッシャーがかかるものですが、先週末ポルトガルにおける第二の地元グランプリで表彰台を逃した後、Honda CRF450Rを駆るこのライダーは同じ轍を踏まないように決意し、今大会では3位のポディウムを目指して両レースとも見事に走りきりました。
レース1ではスタートが悪く、やることがずいぶんありましたが、1周目にはすぐ6番手までばん回しました。わだちだらけの路面ではパッシングが難しく、ポジションアップに最後までトライしながらもあと一つにとどまり、5位でチェッカーフラッグを受けました。アルゼンチンGPでもレース1の5位を足がかりに総合優勝(5-1)しており、フェルナンデスは望みを捨てていませんでした。ただし可能性を高めるためには、レース2のスタートを決めてもっとうまくゲートから飛び出す必要がありました。
果たしてフェルナンデスは、思惑通りのスタートを見事にやってのけました。わずか数センチの差でホールショットこそ逃しましたが、ラインを通り過ぎた先でトップに躍り出たのです。そこからはレース前半のリーダーを務めながらも、後続に対して決定的なマージンを蓄えることができず、レースの折り返し点でトップの座を明け渡してしまいました。立場が入れ替わった後も、彼はできる限りリーダーを追いかけようと力を振り絞り、3番手のライダーを少し離しました。レース終盤になっても衰えないスペインの観客からの声援を受けて、フェルナンデスは2位でフィニッシュ。大勢のファンの前で表彰台に立てることを知らされて、彼は喜びをあらわにしました。
今日の収穫は表彰台だけではなく、獲得した38ポイント(16+22)によって、シリーズランキング3位に浮上したことです。開幕からわずか6戦目にしてすばらしい成績です。次回は2週間後の5月20~21日にフランスのビラースーゼコで開催されますが、フェルナンデスはこのまま好調をキープし、MXGPランキングの順位をさらに強固なものにするつもりです。