Moto2

【2021シーズン総集編】Moto2クラス初参戦の小椋藍が総合8位

2021年のMoto2クラスは全18戦で争われた。IDEMITSU Honda Team Asiaからは、ソムキアット・チャントラが引き続き参戦。また、2020年Moto3クラスでランキング総合3位となった小椋藍がステップアップ。Moto2クラスに初参戦した。

【2021シーズン総集編】Moto2クラス初参戦の小椋藍が総合8位

Moto3からのスイッチ。不安と期待の開幕戦

2020年王者のエネア・バスティアニーニは、今年MotoGPクラスに昇格。チャンピオン不在で迎えた開幕戦の舞台はカタールGP。小椋は初日にいい走りを見せたものの、転倒の影響もあり19番グリッドからスタート。17位で初レースを終えた。チャントラは、16番グリッドから10位前後までポジションを上げたが最終ラップで転倒。無念のリタイアとなった。


ステップアップ後の初レースで小椋は17位
ステップアップ後の初レースで小椋は17位

第2戦では小椋が好走。予選6番手から好スタートを切ると、終始グループのトップを争う走りを見せ、参戦2戦目にして5位に入賞。チャントラは予選23番手からポイント圏内を目指すも、19位に終わった。第3戦ポルトガルGPは2人とも転倒を喫する厳しいレースとなったものの、第4戦スペインGPで小椋が7位に入り、前戦の雪辱を果たした。


小椋が第4戦スペインGPで7位入賞
小椋が第4戦スペインGPで7位入賞

噛み合い出した歯車、そして初表彰台

第6戦イタリアGPでは小椋が6位となり、これで3戦連続のシングルフィニッシュ。小椋は第9戦で6位、第10戦スティリアGPで5位入賞を果たすと、続く第11戦オーストリアGPではフロントローから2位となり、初の表彰台に登壇。一方チャントラも、チームのホームレースとなった第7戦カタルニアGPで9位、第10戦で8位、第11戦では5位に入り自己ベストを更新。着実にポイントを獲得していった。


小椋は第11戦オーストリアGPでうれしいクラス初表彰台
小椋は第11戦オーストリアGPでうれしいクラス初表彰台

第12戦イギリスGP、2戦連続の表彰台を目指す小椋は予選を14番手で終えると、決勝レースで予選ベストに匹敵するタイムで周回。ポジションを上げて9位でレースを終える。第13戦アラゴンGPでは、一時3番手まで浮上するものの、最終的に8位。続く第14戦サンマリノGPのコースは、昨年Moto3クラスで2位となったミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ。予選は不安定な天候もあいまって苦戦したものの、決勝レースでは好スタートから追い上げを見せて7位に入った。


シングルフィニッシュで確実にポイントを稼ぐ小椋
シングルフィニッシュで確実にポイントを稼ぐ小椋

シーズン終盤のケガと欠場

第15戦アメリカズGPは小椋にとって初コースとなるも、安定した走りを見せて7位でフィニッシュ。第13戦、第14戦で転倒リタイアを喫していたチャントラも14位に入り、ポイントを獲得した。第16戦は今季2度目となるミサノ。小椋は予選で転倒し、決勝レースは18番手スタートとなったものの、周回ごとにポジションを上げ9位となった。

残り2戦を残して小椋はランキング総合8位、チャントラは17位。第17戦アルガルベGPで表彰台とポイント獲得を目指したものの、不運にも両者とも転倒リタイアとなってしまう。小椋はこの転倒で左足を痛め、最終戦を欠場。チャントラは巻き返しを誓い、最終18戦バレンシアGPに向かうこととなった。


第15戦、チャントラが14位でポイント獲得
第15戦、チャントラが14位でポイント獲得

バレンシアGPの予選FP1はウエットコンディションとなる。チャントラは転倒するものの、13番手でゴール。FP1から一転、ドライコンディションとなったFP2ではトップから1秒差に21台がひしめく大接戦の中19番手となり、今年最後のレースに臨んだ。決勝レースではオープニングラップで19番手までポジションを上げるものの、なかなかパッシングポイントを見つけられず、19位でフィニッシュした。

最終戦を終わって、チャンピオンとなったのはレミー・ガードナー(Red Bull KTM Ajo)。IDEMITSU Honda Team Asiaは小椋が総合8位、チャントラが総合17位となり、シーズンの幕が下ろされた。


チャントラは昨年25位からアップして総合17位でシーズンを終えた
チャントラは昨年25位からアップして総合17位でシーズンを終えた


  • Standings
Pos. Rider Num. チーム Constr. Pts
1 Remy GARDNER 87 Red Bull KTM Ajo Kalex 311
2 Raul FERNANDEZ 25 Red Bull KTM Ajo Kalex 307
3 Marco BEZZECCHI 72 SKY Racing Team VR46 Kalex 214
4 Sam LOWES 22 Elf Marc VDS Racing Team Kalex 190
5 Augusto FERNANDEZ 37 Elf Marc VDS Racing Team Kalex 174
6 Aron CANET 44 Inde Aspar Team Boscoscuro 164
7 Fabio DI GIANNANTONIO 21 Federal Oil Gresini Moto2 Kalex 161
8 Ai OGURA 79 IDEMITSU Honda Team Asia Kalex 120
9 Jorge NAVARRO 9 Termozeta Speed Up Boscoscuro 106
10 Marcel SCHROTTER 23 Liqui Moly Intact GP Kalex 98
11 Xavi VIERGE 97 Petronas Sprinta Racing Kalex 93
12 Celestino VIETTI 13 SKY Racing Team VR46 Kalex 89
13 Joe ROBERTS 16 Italtrans Racing Team Kalex 59
14 Tony ARBOLINO 14 Liqui Moly Intact GP Kalex 51
15 Cameron BEAUBIER 6 American Racing Kalex 50
16 Bo BENDSNEYDER 64 Pertamina Mandalika SAG Team Kalex 46
17 Marcos RAMIREZ 42 American Racing Kalex 39
18 Somkiat CHANTRA 35 IDEMITSU Honda Team Asia Kalex 37
19 Stefano MANZI 62 Flexbox HP40 Kalex 36
20 Jake DIXON 96 Petronas Sprinta Racing Kalex 30
21 Albert ARENAS 75 Inde Aspar Team Boscoscuro 28
22 Thomas LÜTHI 12 Pertamina Mandalika SAG Team Kalex 27
23 Hector GARZO 40 Flexbox HP40 Kalex 16
24 Simone CORSI 24 MV Agusta Forward Racing MV Agusta 16
25 Fermín ALDEGUER 54 Termozeta Speed Up Boscoscuro 13
26 Nicolo BULEGA 11 Federal Oil Gresini Moto2 Kalex 12
27 Lorenzo DALLA PORTA 19 Italtrans Racing Team Kalex 10
28 Hafizh SYAHRIN 55 NTS RW Racing GP NTS 9
29 Tetsuta NAGASHIMA 45 Italtrans Racing Team Kalex 5
30 Alonso LOPEZ 2 +EGO Speed Up Boscoscuro 4
31 Lorenzo BALDASSARRI 7 MV Agusta Forward Racing MV Agusta 3
32 Barry BALTUS 70 NTS RW Racing GP NTS 2

投稿日