サム・ロースが圧倒的な走りで開幕戦を制す
Moto2クラスは、公式テスト、そして開幕戦のフリー走行、予選と力強い走りを見せたサム・ロース(Elf Marc VDS Racing Team)が、その走りを決勝でも見事に再現、ライバルを圧倒しました。
スタートして2周目までは4番グリッドから好スタートを切ったマルコ・ベツェッキ(SKY Racing Team VR46)がリードしますが、落ち着いた走りを見せるロースは3周目に首位に立つと、20周のレースで独走しました。
2位にはレミー・ガードナー(Red Bull KTM Ajo)で、サム・ロースとともに公式テストからの走りを見事に決勝で発揮しました。3位にはファビオ・ディ・ジャンアントニオ(Federal Oil Gresini Moto2)が予選7番手から後半すばらしい追い上げを見せて表彰台を獲得しました。Team・Gresini は、元世界チャンピオンでチームオーナーのファスト・グレッシーニさんが2月下旬、新型コロナに感染した影響で亡くなっています。大会前には黙祷が捧げられました。ジャンアントニオとチームスタッフにとっては忘れられない表彰台となりました。
序盤トップを走ったベツェッキが4位、Moto2クラスのデビュー戦となったラウル・フェルナンデス(Red Bull KTM Ajo)が5位、ジョー・ロバーツ(Italtrans Racing Team)、ジェイク・ディクソン(Petronas Sprinta Racing)、マルセル・シュローター(Liqui Moly Intact GP)と続き、初フロントロー3番手から決勝に挑んだボ・ベンシュナイダー(Pertamina Mandalika SAG Team)が9位、ホルヘ・ナバロ(MB Conveyors Speed Up)が10位という結果でした。
昨年Moto3クラスで総合3位、今季Moto2クラスにスイッチしたIDEMITSU Honda Team Asiaの小椋藍は、19番グリッドからスタートして17位でした。今大会は初日に好走を見せましたが、その後、転倒の影響もあり、厳しいグリッドからの決勝となりました。連戦となる第2戦ドーハGPでは、今大会の雪辱に挑みます。
チームメートのソムキアット・チャントラ(IDEMITSU Honda Team Asia)は、16番グリッドから10位前後までポジションを上げましたが、終盤、じりじりと後退し最終ラップに転倒リタイアとなりました。