【AMA-SX 2022シーズン総集編】セクストンがクラス初優勝、8度の表彰台でランキング6位を獲得
AMAスーパークロスは、アメリカ各地のスタジアムに作られる特設コースを舞台に行われるオフロードレースシリーズ。1月から5月にかけて全17戦が行われた。
Hondaのワークスチーム「Team Honda HRC」は、450SXクラスにケン・ロクスンとチェイス・セクストンの2人を昨年に続いて起用した。250SXクラスではウエストシリーズにハンター・ローレンス、イーストシリーズにジェット・ローレンスのオーストラリア人兄弟を、こちらも継続起用。それぞれのクラスに22年型のCRF450R/CRF250Rを投入し、新シーズンに臨んだ。
ロクスンが開幕戦勝利も、体調不良により厳しいシーズンに
1月8日に行われた、開幕戦アナハイム大会。ロクスンは12月に体調を崩した影響で調整不足が懸念されたが、レース開始早々にトップに立つと、2番手にセクストンを従えて首位を快走した。セクストンは転倒により後退したものの、ロクスンは大きなリードで優位にレースを進め、そのまま優勝。体調不安を払しょくし、開幕戦アナハイムでの通算4勝目を挙げたロクスンは、幸先のよいシーズンスタートを切ったかに見えた。
しかし、第2戦オークランドでは転倒により上位争いから脱落、13位に終わってしまう。その後のレースでもなかなか首位争いに加わることができず、第5戦グレンデールの総合5位(3レース制)が第2戦以降のベストリザルトに。前年末からの体調不良を改善するため、第10戦デトロイト大会を前に戦線を離脱し、以降全大会を欠場することとなった。
クラス2年目セクストンの躍進
一方、セクストンはシーズン前半から躍進をみせた。450SXクラスデビューを果たした2021年は負傷欠場もあってランキング12位に終わり、雪辱を期した2022年。第3戦サンディエゴでは、レース序盤にトップに立ってそのまま独走態勢に入り、完ぺきなライディングで自身のクラス初勝利を飾った。セクストンは続く第4戦アナハイム2、第5戦グレンデールで3位表彰台に登壇し、ポイントランキング2番手につけた。その後はポイントを落とすレースが続いたが、第9戦デイトナで3位表彰台に返り咲き、ランキング5番手でシーズンを折り返した。
僚友ロクスンの欠場により、1台体制での参戦となった第10戦デトロイトでは転倒リタイア。打撲を負ったが、続く第11戦インディアナポリスでは4位入賞を果たした。第12戦シアトルは予選でのクラッシュにより欠場となったが、3レース制で行われた第13戦セントルイスではレース1で勝利し、1位-3位-3位で大会総合2位に入賞。浮き沈みの激しい後半戦の始まりとなったが、本来のリズムを取り戻したセクストンは第14戦アトランタで3位、第15戦フォックスボロで2位と連続で表彰台に登壇。第16戦では転倒があったものの、後方から大きく巻き返して4位と、好調ぶりをキープした。
最終戦ソルトレイクシティで2位に入ったセクストン。2021年の表彰台登壇は3回だったが、2022年は1勝を含む8回と大きな飛躍を遂げ、ランキング6位でシーズンを終えた。
250SX イーストシリーズでJ.ローレンスがチャンピオン、H.ローレンスはウエストシリーズ2位
イースト、ウエストの2地区に分かれて行われる250SXクラス。当初はウエストシリーズに弟のジェットが、イーストシリーズに兄のハンターが参戦予定だったが、ジェットが開幕直前にろっ骨を負傷。急きょ、地区を入れ替えることとなった。
ハンターにとっては開幕が1カ月以上早まることとなったが、開幕から4戦連続で表彰台に登壇し、第5戦グレンデールでは優勝。クリスチャン・クレイグ(ヤマハ)とタイトル争いを繰り広げることとなった。順調な序盤戦だったが、シーズン前半ラストの第6戦アナハイム3で転倒リタイアを喫し、クレイグとの差が開いてしまう。シーズン後半に3連勝を挙げて追い上げたものの、わずかに10ポイント届かず。第6戦のリタイアが響く形となったが、それ以外の全戦で表彰台登壇を果たしランキング2位を手にした。
第7戦ミネアポリスからスタートしたイーストシリーズでは、ジェットが躍動。開幕戦で優勝し、3戦目からは3連勝。一度もランキングトップの座を譲ることなく、8戦目(第15戦)のフォックスボロで自身初のスーパークロスチャンピオンを確定。最終戦は予選で負傷したために欠場したが、出場した8戦すべてで表彰台に登壇、4勝を挙げる活躍をみせた。
450SX - ポイント
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合 |
---|---|---|---|---|
1 | 3 | E.トーマック | ヤマハ | 359 |
2 | 21 | J.アンダーソン | カワサキ | 350 |
3 | 27 | M.スチュワート | ハスクバーナ | 314 |
4 | 25 | M.ムスキャン | KTM | 305 |
5 | 51 | J.バーシア | ガスガス | 302 |
6 | 23 | チェイス・セクストン | Honda | 292 |
9 | 10 | ジャスティン・ブレイトン | Honda | 176 |
12 | 94 | ケン・ロクスン | Honda | 133 |
20 | 62 | ビンス・フリージー | Honda | 96 |
21 | 78 | ケード・クレイソン | Honda | 77 |
22 | 54 | ミッチェル・オルデンバーグ | Honda | 65 |
31 | 981 | オースティン・ポリテッリ | Honda | 18 |
34 | 72 | ジョン・ショート | Honda | 14 |
35 | 87 | アレックス・レイ | Honda | 14 |
40 | 837 | ブライソン・ガードナー | Honda | 6 |
43 | 63 | ジェレミー・ハンド | Honda | 5 |
250SX East - ポイント
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合 |
---|---|---|---|---|
1 | 18 | ジェット・ローレンス | Honda | 192 |
2 | 24 | RJ.ハンプシャー | ハスクバーナ | 158 |
3 | 44 | P.ブラウン | ガスガス | 149 |
4 | 49 | ミッチェル・オルデンバーグ | Honda | 132 |
5 | 80 | E.ローペス | ヤマハ | 117 |
6 | 90 | ジョーダン・スミス | Honda | 116 |
16 | 72 | ジョン・ショート | Honda | 54 |
20 | 39 | ジャレット・フライ | Honda | 35 |
21 | 52 | カイル・ピータース | Honda | 25 |
26 | 63 | ジェレミー・ハンド | Honda | 16 |
29 | 194 | ランス・コブッシュ | Honda | 15 |
41 | 330 | AJ.カタンザロ | Honda | 1 |
250SX West - ポイント
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合 |
---|---|---|---|---|
1 | 28 | C.クレイグ | ヤマハ | 230 |
2 | 96 | ハンター・ローレンス | Honda | 220 |
3 | 29 | M.モシマン | ガスガス | 197 |
4 | 30 | 下田丈 | カワサキ | 162 |
5 | 49 | N.スラッシャー | ヤマハ | 152 |
6 | 62 | ビンス・フリージー | Honda | 150 |
28 | 503 | マクレラン・ハイル | Honda | 13 |
32 | 162 | マクスウェル・サンフォード | Honda | 7 |
Race Reports
Rd.01 アナハイム1:ロクスンがスタート・トゥ・フィニッシュで勝利
Rd.02 オークランド:ハプニングの連鎖が響き、セクストン9位、ロクスン13位
Rd.03 サンディエゴ:セクストンが初優勝を飾り首位に1ポイント差と迫る
Rd.04 アナハイム2:セクストンが3位に入賞しランキング2位をキープ
Rd.05 グレンデール:トリプルクラウンのレース3を制したセクストンが総合3位をゲット
Rd.06 アナハイム3:出遅れが響きセクストン7位、ロクスン11位
Rd.07 ミネアポリス:セクストンが勝利目前で痛恨のクラッシュ
Rd.08 アーリントン:今季2度目のトリプルクラウンでセクストンが総合4位に入賞
Rd.09 デイトナ:セクストンが3位のポディウムに登壇
Rd.10 デトロイト:ブレイトンとフリージーが5-6位に入賞
Rd.11 インディアナポリス:セクストンが4位入賞を果たす
Rd.12 シアトル:250SXウエストでハンター・ローレンスが快勝
Rd.13 セントルイス:今シーズン最後のトリプルクラウンでセクストンが総合2位
Rd.14 アトランタ:セクストンが3位ポディウムをゲット
Rd.15 フォックスボロ:連続ポディウムのセクストンが2位入賞
Rd.16 デンバー:ベストクオリファイヤーのセクストンが4位フィニッシュ
Rd.17 ソルトレイクシティ:セクストンが2位ポディウムに登壇