450SX セクストンが2位ポディウムに登壇

Rice-Eccles Stadium

2022年のMONSTER ENERGY AMA SUPERCROSS最終戦となる第17戦が、ソルトレイクシティで開催されました。会場のライス・エクルズ・スタジアムは、ユタ大学構内にあるアメリカンフットボール場ですが、2002年冬季オリンピックの開会式と閉会式が行われたことで名高い競技場です。過去には氷点下で雪が降りしきる中スーパークロスが強行されたり、一昨年には新型コロナウイルスへの対応として当地で7戦が集中開催されるなど、エピソードには事欠きません。

シリーズ最終戦の今大会は好天に恵まれましたが、屋外競技場ならではの一要素として、撒水によるコース状況変化への対応力が問われました。チェイス・セクストン(Team Honda HRC)は、ジャンプが連なるリズムセクションの攻略に悩みながらも、計時予選で46秒636をマークして3位通過。無難にイブニングプログラムへ進出しました。

20分+1周の決勝レースではスタート4番手となったセクストンでしたが、すぐに2番手に浮上しました。前を走るのは、ジェイソン・アンダーソン(カワサキ)。セクストンは3周目に自己ベストの47秒623を記録し、アンダーソンにコンマ9秒差と迫りましたが、その後は徐々に離される展開に。上位が縦に広がる状況の中で、ポジションを守り通したセクストンは2位でチェッカーを受けました。今シーズンは優勝1回を含み、ポディウムに8回登壇したセクストンですが、転倒でポイントを落としたレースも多く、シリーズランキングは6位にとどまりました。

この最終戦は、Team Honda HRC契約ライダーとしても活躍した、ジャスティン・ブレイトン(Smartop Bullfrog Spas MotoConcepts Honda)の引退レースでもありました。ブレイトンのキャリアにおけるハイライトは、2018年デイトナでの優勝。ブレイトンは今大会7位というシングルフィニッシュを残し、現役生活にピリオドを打ちました。

250SX ハンター・ローレンスがウエストランキング2位を獲得

併催クラスの250SXでは、イースト・ウエスト・ショーダウンが行われました。今シーズン2度目の東西交流戦ですが、ジェット・ローレンス(Team Honda HRC)は2週間前にフォックスボロでイーストシリーズチャンピオンを確定済み。ハンター・ローレンス(Team Honda HRC)はウエストシリーズタイトルをかけて、18ポイントのビハインドで今大会に臨みました。

計時予選で250SXイースト最速だったのは、ミッチェル・オルデンバーグ(Smartop Bullfrog Spas MotoConcepts Honda)の47秒667。J.ローレンスは2本目のセッションで転倒した際に足を負傷し、イブニングプログラムへの出走を見合わせました。250SXウエストの予選では、H.ローレンスが47秒998を刻み、2番目のゲートピックを獲得。ヒートレースを経て、タイトルへの望みをかけた決勝に進出しました。

15分+1周で競われるメインレースでは、ポイントリーダーのクリスチャン・クレイグ(ヤマハ)がホールショットを取りましたが、すぐにH.ローレンスがトップに躍り出ました。3周目にはネイト・スラッシャー(ヤマハ)に先行を許しましたが、H.ローレンスは1～2秒後方でチャンスを伺いながら周回を続けました。一時は離されかけたH.ローレンスですが、終盤になるとトップ争いが再燃。テール・トゥ・ノーズで逆転優勝を狙ったもののわずかに届かず、H.ローレンスは2位でフィニッシュ。シリーズランキング2位が確定しました。

Chase Sexton ²³

Team Honda HRC

序盤のうちはアンダーソンも私も本当にいいペースでした。ところが何度かミスをして、それで少しリズムを失ってしまったのです。一度離されてしまうと、また近付くことはできませんでした。彼はとても乗れていました。周回遅れがちょっと問題になりましたが、それは彼も同じように処理しなければならなかったのでお互いさまです。コースはとても難しかったです。乾いていて滑りやすい路面に手こずりましたが、ナイトショーに備えてたっぷり撒水が行われたので助かりました。個人的にフラットな路面よりもわだちがあった方が得意なので。比較的好調を維持しながらシーズンを締めくくることができたので、その点はうれしいです。完走できなかった3レースは別として、それ以外はおおむね順調だったと思います。ほとんどのレースでトップ5に入ったし、ポディウム8回、優勝1回という成績は昨年と比較すれば大きな進歩です。今年はそれが目標でした。もう少し落ち着いていたかった気もします。そういう瞬間はありましたが、ライディングやメンタル面では大きく成長しました。このまま進歩を続けたいと思います。やるべきことは多々ありますが、正しい方向に進んでいる気がします。もうすぐ開幕するアウトドアモトクロスと来年のスーパークロスが楽しみです。おもしろくなりそうです

Hunter Lawrence ⁹⁶

Team Honda HRC

最初の数周はフープスでスキミング(山の頂点をかすめて通過する)せず、ジャンピング(谷間を利用して山を飛び越す)していたので、そこでずいぶんタイムロスしました。今夜はそれほどのエナジーとパワーを持っていなかったので、スタミナを使い果たさないように時間を気にしていました。たいへんだったけれど、いいレースでした。スラッシャーにすごく接近したことが何ヶ所かであって、もうちょっと攻めたら限界を超えて2人とも転倒していたかもしれません。それでもクリーンなレースを心がけたのでよかったです。いつも見ているとチャンピオンになるための要素がどんなものかわかります。最初に頭に浮かぶのは勝たなければならないということですが、毎戦表彰台に立つことも重要で、それが今年の大きな目標の一つでした。完走した全レースでそれを実現しましたが、アナハイム3での転倒リタイアが大きく響きました。自分の記録のその部分にチェックマークを書き入れるのはたいへんなことですが、ポジティブな成果もたくさんあります。タイトルを獲るにはあと少し足りなかったものの、今シーズンに対して悔しさはありません。自分自身と他の人に多くを証明してみせました。何も残さずコースにすべてを捧げ、毎レースでベストを尽くしました

250SX West Standings

Pos.	Rider	Num.	Team	Constr.	Pts
1	Christian Craig	28	Monster Energy Star Racing Yamaha	Yamaha	230
2	Hunter Lawrence	96	Team Honda HRC	Honda	220
3	Michael Mosiman	29	Troy Lee Designs Red Bull GASGAS Factory Racing	GasGas	197
4	Jo Shimoda	30	Monster Energy ProCircuit Kawasaki	Kawasaki	162
5	Nate Thrasher	49	Monster Energy Star Racing Yamaha	Yamaha	152
6	Vince Friese	62	Smartop Bullfrog Spas MotoConcepts Honda	Honda	150

28	Mcclellan Hile	503	Team BWR, HD Supply, L-Tec, SSI Decals, Fly Racing	Honda	13
32	Maxwell Sanford	162	Concrete Plants Inc	Honda	7

250SX East Standings

Pos.	Rider	Num.	Team	Constr.	Pts
1	Jett Lawrence	18	Team Honda HRC	Honda	192
2	Rj Hampshire	24	Rockstar Energy Husqvarna Factory Racing	Husqvarna	158
3	Pierce Brown	44	Troy Lee Designs/Red Bull/GASGAS Factory Racing	GASGAS	149
4	Mitchell Oldenburg	54	Smartop Bullfrog Spas MotoConcepts Honda	Honda	132
5	Enzo Lopes	80	Muc-Off FXR ClubMX, IAMACOMEBACK, Yamaha	Yamaha	117
6	Jordon Smith	90	Smartop Bullfrog Spas MotoConcepts Honda	Honda	116

16	John Short	72	Volkswagen of Waco, Jones Powersports	Honda	54
20	Jarrett Frye	39	Fire Power Honda	Honda	35
21	Kyle Peters	52	Phoenix Racing Honda	Honda	25
26	Jeremy Hand	63	SGB Unlimited Honda	Honda	16
29	Lance Kobusch	194	STR, 100%, Dunlop, Canvas	Honda	15
41	Aj Catanzaro	330	Moto Academy	Honda	1