450SX
AMA SX 2022
Round 3

セクストンが初優勝を飾り首位に1ポイント差と迫る

us Petco Park

MONSTER ENERGY AMA SUPERCROSS第3戦がサンディエゴで開催されました。今シーズンはケン・ロクスン(Team Honda HRC)のキックオフウインで始まりましたが、今大会ではチェイス・セクストン(Team Honda HRC)が初勝利を挙げ、CRF450Rによる3戦中2勝という高い勝率に貢献することになりました。

セクストンが初優勝を飾り首位に1ポイント差と迫る

セクストンは2年連続250SXイーストチャンピオン(2019~2020/Geico Honda)ですが、450SXにステップアップした2021年にはベストリザルト2位をマークしながらも、負傷欠場などもあって優勝にはあと一歩及びませんでした。セクストンにとって今大会の勝利は、450SXにおけるキャリア初の快挙であり、今後のタイトル争いに向けて期待が高まるばかりです。

サンディエゴSXは米軍に対する感謝を示す大会と位置付けられており、マシンやウエアにミリタリーファッションを取り入れる習わしがあります。今大会のTeam Honda HRCは、CRFのグラフィックに戦闘機のデザインを採用しました。ロクスンは、カモフラージュ柄のウエアで出走。セクストンには、ヘルメットからブーツにいたるまで、米海軍飛行隊ブルーエンジェルスのデザインを模した、青と黄色主体のライディングギアが用意されていました。

昼間に実施される計時予選では、セクストンが48秒141で3位、ロクスンは48秒382で6位でした。第1戦、第2戦と比べると難易度が上がりましたが、ラップタイムとしては10秒ほど短いコースで、1/100秒を争う僅差の予選結果となりました。

20分+1周の決勝レースでは、1コーナーをコンパクトにクリアしたセクストンがホールショットを奪いました。2コーナーでマービン・ムスキャン(KTM)に先行を許したものの、セクストンは2番手につけ、4周目にはトップに躍り出ました。ロクスンはオープニングラップ5番手からアタックを開始し、6周目にはクーパー・ウェブ(KTM)とムスキャンを抜いて3番手にポジションアップ。前を行くイーライ・トーマック(ヤマハ)をコンマ6秒差まで追い詰めました。ところが12周目に他車と接触して転倒、ロクスンは8番手まで後退してしまいました。

序盤から快走を続けたセクストンは、折り返し点に差しかかる頃には6秒ほどのマージンを蓄え、レースの主導権を握りました。終盤はトーマックを8秒以上引き離す独走でそのままゴールへ。セクストンは完ぺきなライディングで、450SX初勝利を掌中に収めました。ロクスンは7位でフィニッシュ。この結果、ポイントリーダーにはトーマックが浮上し、2位には1点差でセクストンが控えるスタンディングとなりました。ロクスンは7位まで後退しましたが、それでも首位から7点差という接近戦。毎回ウイナーが入れ替わるこの傾向は、まだしばらく続きそうです。

250SX West ローレンスが2戦連続2位入賞

CRF250Rを駆るハンター・ローレンス(Team Honda HRC)は、250SXウエストでランキング2位につけています。開幕戦以来ポディウムのレギュラーに定着しましたが、前戦に続いて今大会でも2位に入賞しました。

正午過ぎに始まったフリー走行を経てタイムを削ってきたローレンスは、48秒592を記録して計時予選2番手。予選ヒート1ではトップでフィニッシュし、ポディウムでインタビューを受けました。

決勝レースでのローレンスは、マイケル・モジマン(ガスガス)に続いて1周目を2番手でクリア。15分+1周に及ぶデッドヒートが始まりました。1コーナーでは数台が絡むクラッシュが発生し、ポイントリーダーのクリスチャン・クレイグ(ヤマハ)も餌食になりました。序盤は一時2秒以上の差をつけられたローレンスでしたが、5周目に自己ベストラップとなる48秒804を叩き出しながらモジマンを猛追。終始テール・トゥ・ノーズの接戦が続きました。やがて残り2分を切った大詰めで、勝負を仕掛けたローレンスがフープス出口で転倒。再スタート後3秒以上に広がった差を巻き返したローレンスでしたが、わずかに及ばず2位でフィニッシュしました。3位にはほぼ最後尾から追い上げたクレイグが入り、ランキング首位クレイグと2位ローレンスの差は、6ポイントに縮まっています。


Chase Sexton
Chase Sexton 23
Team Honda HRC
これ以上の成績はあり得ませんでした。確かにヒートレースでも勝てたらよかったのですが、今夜は夢が叶ったのですから。しっかりとした20分間の走行をレース当日に実現できました。スタートが上手く決まった後は、周回をこなすだけでした。今は興奮しているので、言葉で表現するのが難しいけれど、病みつきになりそうです。私はレース後半までいいポジションにいたことが何度もあって、少しは慣れていたつもりでしたが、勝ったことはありませんでした。でもようやく、終盤にリードを守る経験を積みました。今夜はそれを最後まで持ち込むことができて、思ったほど難しかったとは言えませんが、簡単でなかったことは確かです。今日は非常に乗れていました。ミスをしやすいコースでしたが、今週取り組んできたテストのおかげで、すべてが報われました。フープスの終わり付近で1回ミスをしてちょっと滑りましたが、心拍数が上がるほどのことではありませんでした。毎周フープス攻略に腐心していました。今夜のコースの中で一番の難所でしたが、とにかく安定して走れるように心がけました。好成績を残せたので、また練習するのが楽しみです

Ken Roczen
Ken Roczen 94
Team Honda HRC
とても荒れた一日でした。サンディエゴのコースは全く違う土質で、これまではソフトだったのに、ここの土は砂利混じりでハードパックだったのです。いつもマシンセッティングを追求してきたので、ここでは今まで試してきたことを全部もう一度やってみました。プラクティスからヒートレースまで、セッションごとに違うセッティングで走っていました。メインレースまでに正解が見つかったので、最終的には気分よく乗れました。決勝ではトップ争いに加わり、すべてが順調だったのですが、ジェイソン・アンダーソン(カワサキ)に倒されてしまいました。そのとき彼がそこにいるとは思いもよりませんでしたが、たぶんフープスの通過の仕方が一番まずかったときだったんでしょう。最後の方でバランスを崩し横跳ねを起こしたので、次のコーナーで膨らんでしまったところに彼が突っ込んできて、前輪を払われたのです。グリップが剥がれてしまい、流れを維持できなくなったので、その後は7番手付近から上がれないままでした。そんなところです。こんなリザルト(第2戦13位、第3戦7位)だったら、普通なら30ポイントビハインドになってもおかしくないのに、実際は7ポイント差で済んでいるなんてすごい状況ですよ。混戦はレーサーにとってはエキサイティングなことで、まだいろいろなことが起きるでしょうね

Hunter Lawrence
Hunter Lawrence 41
Team Honda HRC
サンディエゴはナイスな夜で、またしても非常にいいレースができました。すべてが順調で満足していたんですが、ある時点から周回遅れのライダーをかわすのに苦労するようになりました。もちろん彼らも各々のレースをしていたわけですが、私も優勝をかけて闘っていたので、難しいシチュエーションでした。もっと無難なライン取りでかわせたはずですが、全体的にはハッピーです。メインレースでは体力的にも強くて、スピードとフィットネスを存分に発揮できました。残念ながらクラッシュしてしまいましたが、4秒半を取り戻していいポジションにつけました。マシンの調子は最高だし、スタッフのケアにも一日中助けられています。我々のチームワークは最高で、すべてが実を結ぼうとしています


250SX West Standings

Pos. Rider Num. Team Constr. Pts
1 Christian Craig 28 Monster Energy Star Racing Yamaha Yamaha 73
2 Hunter Lawrence 96 Team Honda HRC Honda 67
3 Michael Mosiman 29 Troy Lee Designs Red Bull GASGAS Factory Racing GasGas 62
4 Vince Friese 62 Smartop Bullfrog Spas MotoConcepts Honda Honda 54
5 Jo Shimoda 30 Monster Energy ProCircuit Kawasaki Kawasaki 50
6 Seth Hammaker 47 Monster Energy ProCircuit Kawasaki Kawasaki 44

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