450SX Main Event 3
AMA SX 2022
Round 5

トリプルクラウンのレース3を制したセクストンが総合3位をゲット

us State Farm Stadium

MONSTER ENERGY AMA SUPERCROSS第5戦が、アリゾナ州フェニックス近郊のグレンデールにある、ステートファーム・スタジアムで開催されました。今シーズンは決勝3レース制「トリプルクラウン」が、第5戦グレンデール、第8戦アーリントン、第13戦セントルイスの3大会限定で実施されます。このレースフォーマットは、新型コロナウイルス感染拡大を受けて見送られていましたが、2020年第8戦アーリントン以来2年ぶりの復活となりました。

トリプルクラウンのレース3を制したセクストンが総合3位をゲット

ラップタイムが1分を超える、比較的長めのコースで行われた計時予選では、ケン・ロクスン(Team Honda HRC)が1分01秒842で4位、チェイス・セクストン(Team Honda HRC)が僅差の1分01秒863で5位。トリプルクラウンでは予選ヒートが行われないため、タイムアタックの結果がそのまま決勝レース1のゲートピックとなりました。

450SXの決勝は12分+1周で行われますが、そのレース1ではロクスンがスタート2番手につけました。前を行くイーライ・トーマック(ヤマハ)との差が徐々に広がり、ロクスンは背後のジェイソン・アンダーソン(カワサキ)、マルコム・スチュワート(ハスクバーナ)からプレッシャーを受けるようになります。やがて10周目に2台に先行されたロクスンは、4位でフィニッシュしました。僚友のセクストンは、序盤7番手から5番手まで浮上しましたが、レース中盤に喫した2度の転倒により11位でゴールしました。

レース2では、セクストンが6番手、ロクスンは7番手で1周目をクリアしました。セクストンはクーパー・ウェブ(KTM)、マービン・ムスキャン(KTM)を抜いて3番手に躍進。ロクスンは中盤、5番手までポジションを上げました。終盤になると、上位のライダーが縦に広がりましたが、セクストンが3位、ロクスンは6位でチェッカーを受けました。

レース3では、アウト寄りのゲートからスタートしたセクストンが、見事なホールショットを奪いました。スチュワート、トーマック、ウェブを従え、セクストンはトップを快走。ロクスンは1周目9番手から追い上げを開始しました。中盤4秒以上のマージンを蓄えたセクストンが、最終的には2位となったアンダーソンの追撃を退け、スタート・トゥ・フィニッシュを達成。この結果、セクストンは総合3位(11-3-1)で21ポイント、ロクスンは総合5位(4-6-7)で18ポイントを獲得しました。

250SX ローレンスが今シーズン初優勝(2-1-2)を飾る

250SXウエストでもトリプルクラウンフォーマットが採用され、10分+1周の決勝が3レース行われました。このクラスではハンター・ローレンス(Team Honda HRC)が、開幕以来ポディウム登壇を続けてきましたが、今大会ではレース2での勝利を含む好成績により、今季初となる総合優勝(2-1-2)をゲットしました。

ローレンスはプラクティスの段階から意欲的に攻め、1分03秒118で計時予選をトップで通過。決勝レース1のゲートピック1位を確保しました。

レース1では、ビンス・フリージー(Smartop Bullfrog Spas MotoConcepts Honda)がホールショットを取りました。ローレンスは、スタート4番手からポジションアップ。序盤からリーダーとなったクリスチャン・クレイグ(ヤマハ)を追いかけ、2番手に浮上しました。その後はクレイグが独走の末にトップチェッカー。ローレンスは2位でフィニッシュしました。

レース2では、好スタートを切ったフリージーとクレイグが、1周目のサンドコーナーでクラッシュ。その脇をすり抜けたローレンスがリーダーとなりました。2番手のポジションは、ジャレック・スウォル(ハスクバーナ)、下田丈(カワサキ)、マイケル・モジマン(ガスガス)と入れ替わりましたが、ローレンスが逃げきってレース2のウイナーとなりました。

レース3では、スタート3番手につけたローレンスが、3周目には2番手に上がりクレイグを追走しました。中盤以降は単独走行となり、クレイグ、ローレンス、下田の順でフィニッシュ。この結果、ローレンスは総合優勝(2-1-2)を果たし、ポディウムのセンターポジションに立ちました。250SXウエストランキングは、首位クレイグと2位ローレンスの差が8ポイントに縮まっています。


Ken Roczen
Ken Roczen 94
Team Honda HRC
自分にとってグレンデールにおけるトリプルクラウンは、また荒れたレースの一つでした。私のスタートは3回ともよく言って月並みで、こういう短いレースでは何かドラマを起こすのが困難でした。自分らしい走りではなかったし、コース上ではあまり気分よく乗れていませんでした。依然としてすべてを整えようともがいているところですが、グレンデールは間違いなくそれができない大会でした。総合5位になりましたが、転倒せずに決勝3レースをやり過ごせたので、むしろよかったと思います。もっと準備しなければならないことは確かでしょう。この1週間、安定して自信を取り戻そうとしたのですが、まだマシンセッティングに課題があります。去年のセッティングに戻してみたら、ところにより一長一短で、スタートはいずれも最高とは言えないものでした。それでも私は自分自身だけでなくチームと一緒に取り組み、週末に結果を出せるように努力しています。ウィークデイに最高のテストができた日がなかったので、自分の能力に対してすごく自信を持って週末を迎えるのは、とても難しいことです。あとはただ向上あるのみで、チーム一丸となってそれに取り組んでいます。また1週間トレーニングしつつ答えを見つけて、次戦アナハイムに臨みます

Chase Sexton
Chase Sexton 23
Team Honda HRC
最初のレースがいただけなかったことは確かです。実は250クラスのルーキーだったとき、初めてのトリプルクラウンで全く同じ失敗をしているのです。スタートはよかったのに、確か3回ぐらい転倒しました。だから同じわだちは踏まないように心がけていたのですが、今回はコースと格闘してしまって一日中不調でした。レース2ではもう少しスムーズな流れを引き寄せ、レース3ではホールショットが取れたので思い切り逃げようと決めたのです。トップに立つのは気分がよくて、実際のところ楽しんで走り、レースを支配できました。イーライがレース3で無理しないことは明らかだったので、勝てそうなことはわかっていましたが、それでも私はベストを尽くしたかったのです。その通りに達成できたと思います。フィニッシュラインをトップで通過することで、自信が芽生えます。今夜はまた元に戻って逆襲できることを証明したような気がします。この勝利が自信を与えてくれたので、来週は物事がもっと簡単になるでしょう

Hunter Lawrence
Hunter Lawrence 41
Team Honda HRC
アリゾナで最高の週末を体験しました! 今回は自分にとって初めてのトリプルクラウンだったので、何が起こるのか全然予想していませんでした。 3レースあるので楽しみだったけれども、その半面スタミナ的には厳しそうだという思いもありました。それはただのスプリント3本でしたが…。優位に立つためには好スタートが大事ですが、今回は特に力を入れて取り組みました。予選では2セッションともトップになれたし、総合優勝もゲットできたので最高です。2-1-2の成績では勝てた実感がなくてちょっと変でしたが、とにかくすごい大会でした。3レースともノントラブルだったので、それが結果につながりました。チームに対して思い切り感謝しています。来週が楽しみです。もちろん通常のレースフォーマットでも勝ちたいし、まずはホールショットを決めますよ!


250SX West Standings

Pos. Rider Num. Team Constr. Pts
1 Christian Craig 28 Monster Energy Star Racing Yamaha Yamaha 122
2 Hunter Lawrence 96 Team Honda HRC Honda 114
3 Michael Mosiman 29 Troy Lee Designs Red Bull GASGAS Factory Racing GasGas 99
4 Jo Shimoda 30 Monster Energy ProCircuit Kawasaki Kawasaki 87
5 Nate Thrasher 49 Monster Energy Star Racing Yamaha Kawasaki 79
6 Vince Friese 62 Smartop Bullfrog Spas MotoConcepts Honda Honda 76

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レポート公開日
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