MotoGP

【2021シーズン総集編】ケガから復活のマルク・マルケスがシーズン3勝。ランキング総合7位で終える

2021年MotoGPは、2020年を右腕のケガでシーズンの大半を欠場したマルク・マルケスと、ライバルチームから移籍のポル・エスパルガロがRepsol Honda Teamでコンビとなった。また、昨年Repsol Honda Teamに在籍したマルク・マルケスの弟のアレックス・マルケスはLCR Honda CASTROLに移籍、中上貴晶は4年目のシーズンをLCR Honda IDEMITSUから継続して戦った。

【2021シーズン総集編】ケガから復活のマルク・マルケスがシーズン3勝。ランキング総合7位で終える

マルク・マルケスが2年ぶりの勝利を挙げる

開幕戦カタールGPでは、エスパルガロが8位でフィニッシュし、移籍後初ポイントを獲得。一方、マルク・マルケスは開幕戦、第2戦の2大会をリハビリに専念し出場を断念。マルク・マルケスがレースに復帰したのは、第3戦ポルトガルGP。予選6番手から決勝7位と、一つポジションを落とす結果にはなったが、3度の手術を行い9カ月のブランクがあったとは思えない復帰戦となった。


エスパルガロは移籍後のデビュー戦でポイントを獲得
エスパルガロは移籍後のデビュー戦でポイントを獲得

第4戦スペインGPでは、中上が自己ベストタイとなる4位入賞。第5戦フランスGPは、マルク・マルケスが転倒リタイアを喫するものの、アレックス・マルケスがすばらしい追い上げを見せ6位に。第6戦、第7戦は厳しいレースとなるも、エスパルガロ、中上、アレックス・マルケスがそれぞれポイントを獲得した。続く第8戦の舞台はコロナ禍で開催が中止となり、2年ぶりの開催となったドイツGP。10大会連続優勝と、ザクセンリンクを非常に得意としているマルク・マルケスが、予選5番手からオープニングラップで首位へ浮上すると、そのまま先頭でチェッカー。2019年最終戦バレンシアGP以来、2年ぶりの優勝を果たした。


第8戦ドイツGPで2年ぶりVのマルク・マルケス
第8戦ドイツGPで2年ぶりVのマルク・マルケス

シーズン前半戦を締めくくる第9戦オランダGPでは、Honda勢が4人ともしっかりポイントを獲得。サマーブレイクが明けて迎える第10戦はスティリアGP。予選Q2は全員が1秒以内と大接戦となった中、マルク・マルケスが8番手を獲得し、決勝レースでは8位入賞。予選中、転倒したマシンに別の転倒したマシンが接触し、2台ともにマシンが炎上するというハプニングも発生した。中上は10番手から決勝をスタートすると、ポジションを少しづつ上げていき5位フィニッシュを果たした。


スティリアGPで中上は予選から5ポジションアップして5位に
スティリアGPで中上は予選から5ポジションアップして5位に

マルク・マルケスが復調を感じさせる2連勝

第12戦イギリスGPでは、エスパルガロが移籍後初のポールポジションを奪取。レース前半で主導権を握るなど、実りのある大会となった。次の第13戦アラゴンGPは、Honda勢が今季初優勝を果たしたドイツGPと同じ左回りのサーキット。過去4連勝を含む5回の優勝を果たしているマルク・マルケスに期待が集まった。そのマルク・マルケスは予選で4番手、決勝はライバルとのし烈な争いの中で2位表彰台に登壇し、ケガからの回復が順調であることをアピールした。また、この大会は中上にとっても参戦200戦目という節目の大会となった。


マルク・マルケスは第13戦アラゴンGPで2位表彰台
マルク・マルケスは第13戦アラゴンGPで2位表彰台

第14戦サンマリノGPでも4位に入り、復調を感じさせる走りを見せたマルク・マルケスは、第15戦アメリカズGPで躍動。マルク・マルケスが最も得意とするコースの一つであり、通算6勝を達成しているサーキット・オブ・ジ・アメリカズで、フロントローから2番手以下との差を着実に広げ、ドライコンディションでは今季初、シーズン2勝目を飾った。続く第16戦エミリア=ロマーニャGPも予選7番手から好スタートを切り、アメリカズGPに続き、マルク・マルケスが2連勝を達成。また、チームメートのエスパルガロも2位に入り、Repsol Honda Teamは1-2フィニッシュを達成した。


マルク・マルケスが第15戦、第16戦と2連勝を果たす
マルク・マルケスが第15戦、第16戦と2連勝を果たす

元Hondaライダーの引退レースで2021年の幕が閉じる

第17戦アルガルベGPを前に、マルク・マルケスはモトクロストレーニング中の転倒で脳震とうを起こし、医師との相談の結果、完全に回復するのを待って復帰することを決断。残りのレースの欠場をすることとなった。アルガルベGPでは、マルク・マルケスの弟のアレックス・マルケスがベストグリッドの8番手から好スタートを切り、今季ベストの4位でフィニッシュした。そしてシーズン最終戦となったのは第18戦バレンシアGP。アレックス・マルケスが13位に入り、今シーズンの戦いを終えた。またバレンシアGPは、2001年から2003年までHRCで3年連続世界チャンピオンに輝いたバレンティーノ・ロッシの引退レースとなった。

ポイントランキングは、マルク・マルケスが7位、エスパルガロが12位、中上が15位、アレックス・マルケスが16位となりシーズンを終えた。


アルガルベGPでアレックス・マルケスが今季ベストの4位入賞を果たす
アルガルベGPでアレックス・マルケスが今季ベストの4位入賞を果たす

Race Report

Rd.01 カタールGP ポル・エスパルガロがRepsol Honda Teamのデビュー戦を8位でフィニッシュ

Rd.02 ドーハGP ポル・エスパルガロの13位を最高位にHonda勢、厳しい結果に終わる

Rd.03 ポルトガルGP 復帰戦のマルク・マルケスが7位入賞

Rd.04 スペインGP 中上貴晶が自身ベストリザルトに並ぶ4位フィニッシュ

Rd.05 フランスGP アレックス・マルケスが6位、中上貴晶7位

Rd.06 イタリアGP ポル・エスパルガロ12位、アレックス・マルケス14位でそれぞれポイント獲得

Rd.07 カタルニアGP アレックス・マルケス11位、中上貴晶13位でポイント獲得

Rd.08 ドイツGP マルク・マルケス今季初優勝。ドイツGPで11大会連続優勝を達成する

Rd.09 オランダGP マルク・マルケスが20番グリッドから追い上げて7位入賞

Rd.10 スティリアGP 中上5位、マルク・マルケス8位、アレックス9位でフィニッシュ

Rd.11 オーストリアGP アレックス・マルケスが2戦連続9位フィニッシュ

Rd.12 イギリスGP ポル・エスパルガロが移籍後初PP レースは5位フィニッシュ

Rd.13 アラゴンGP マルク・マルケス2位、今季2回目の表彰台獲得

Rd.14 サンマリノGP マルク・マルケスの4位を筆頭にHonda勢3選手がトップ10フィニッシュ

Rd.15 アメリカズGP マルク・マルケス今季2勝目。COTAで3年ぶり7回目の勝利を達成

Rd.16 エミリア=ロマーニャGP マルク・マルケスが2連勝。ポル・エスパルガロは2位で今季初表彰台

Rd.17 アルガルベGP アレックス・マルケスが今季ベストの4位でフィニッシュ

Rd.18 バレンシアGP アレックス・マルケスが13位でポイント獲得


  • Standings
Pos. Rider Num. チーム Constr. Pts
1 Fabio QUARTARARO 20 Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 278
2 Francesco BAGNAIA 63 Ducati Lenovo Team Ducati 252
3 Joan MIR 36 Team SUZUKI ECSTAR Suzuki 208
4 Jack MILLER 43 Ducati Lenovo Team Ducati 181
5 Johann ZARCO 5 Pramac Racing Ducati 173
6 Brad BINDER 33 Red Bull KTM Factory Racing KTM 151
7 Marc MÁRQUEZ 93 Repsol Honda Team Honda 142
8 Aleix ESPARGARO 41 Aprilia Racing Team Gresini Aprilia 120
9 Jorge MARTIN 89 Pramac Racing Ducati 111
10 Maverick VINALES 12 Aprilia Racing Team Gresini Aprilia 106
11 Enea BASTIANINI 23 Avintia Esponsorama Ducati 102
12 Pol ESPARGARO 44 Repsol Honda Team Honda 100
13 Alex RINS 42 Team SUZUKI ECSTAR Suzuki 99
14 Miguel OLIVEIRA 88 Red Bull KTM Factory Racing KTM 94
15 Takaaki NAKAGAMI 30 LCR Honda IDEMITSU Honda 76
16 Alex MÁRQUEZ 73 LCR Honda CASTROL Honda 70
17 Franco MORBIDELLI 21 Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 47
18 Valentino ROSSI 46 Petronas Yamaha SRT Yamaha 44
19 Luca MARINI 10 SKY VR46 Avintia Ducati 41
20 Iker LECUONA 27 Tech 3 KTM Factory Racing KTM 39
21 Danilo PETRUCCI 9 Tech 3 KTM Factory Racing KTM 37
22 Stefan BRADL 6 Repsol Honda Team Honda 14
23 Michele PIRRO 51 Ducati Lenovo Team Ducati 12
24 Andrea DOVIZIOSO 4 Petronas Yamaha SRT Yamaha 12
25 Dani PEDROSA 26 Red Bull KTM Factory Racing KTM 6
26 Lorenzo SAVADORI 32 Aprilia Racing Team Gresini Aprilia 4
27 Tito RABAT 53 Pramac Racing Ducati 1

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