序盤は、優勝したフランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ)、ジャック・ミラー(ドゥカティ)、ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)に続いて4番手につけます。その後、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア)、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)、ジョアン・ミル(スズキ)らとし烈な5位争いとなりました。後半は、バスティアニーニが抜け出し3番手へ。代わって後退してきたミラー、ミルとし烈な4位争いとなりますが、最終ラップにミラーとミルを抜いて、4番手でチェッカーを受けました。
今大会はフリー走行、予選Q2で2度の転倒を喫し、7番グリッドからのスタートとなりました。このサーキットではやや厳しいグリッドからのスタートになりましたが、好スタートを決めて表彰台争いに加わり、27ラップのほとんどを1分32秒台の好タイムで周回しました。前戦アラゴンGPでは、ドライコンディションで優勝争いを繰り広げて2位。連戦となったサンマリノGPは腕への負担が大きいテクニカルコースでしたが、完全復活に向けて、また一歩前進するレースとなりました。
チームメートのポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)が、予選6番手から7位でフィニッシュしました。序盤は4-5番手争いを繰り広げるマルク・マルケスを視野に6-7番手を走行しました。中盤はアレックス・リンス(スズキ)、アプリリアで走る兄のアレイシ・エスパルガロらとグループを形成しました。後半はマルク・マルケスらの4位争いのグループからはやや遅れましたが、終盤は兄のアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)を捕らえて7位でフィニッシュしました。
この数戦、確実に本来の力を発揮し始めたポル・エスパルガロ。今大会は、フリー走行、予選、決勝と、RC213Vのパフォーマンスを確実に引き出していることを感じさせるアグレッシブな走りでした。
13番グリッドから決勝に挑んだ中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は13位でした。レース前半は、ヨハン・ザルコ(ドゥカティ)、ミケーレ・ピッロ(ドゥカティ)らとし烈な戦いを繰り広げ、後半には追い上げてきたブラッド・ビンダー(KTM)も加わりし烈な10位争いとなりました。終盤はビンダーが先行し、ビンダーに続いて10位でフィニッシュしました。今大会はフリー走行、予選、そして決勝とセットアップを進め、1分32秒台から33秒台で連続ラップをこなしました。安定した走りができていただけに、予選の転倒でいいグリッドを獲得できなかったことが悔やまれました。
テストライダーでTeam Honda HRCからワイルドカードで出場のステファン・ブラドルが14位。今季4回目の出場となりましたが、すべてのレースを完走し、さらにポイントを獲得することで、HRCにとっては大きな収穫となりました。
アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)は、リアタイヤのグリップに苦しみ15位でした。1分33秒台でラップを刻みましたが、フラストレーションのたまるレースとなりました。今大会の不調の原因を探り、残り4戦に向けて、火曜日と水曜日の2日間のテストに取り組みます。