【F1 2023総集編】フェルスタッペンが史上最多のシーズン19勝を達成
2022年シーズンより、Red Bull Groupからの要請のもと、Red Bull PowertrainsをサポートしているHRC。F1史上最多23戦がスケジュールされた23年シーズンも、Oracle Red Bull RacingとScuderia AlphaTauriの2チーム4台の参戦をサポートした。
Oracle Red Bull Racingのドライバーラインアップは、タイトル3連覇を目指す王者、マックス・フェルスタッペンと、チーム3年目のセルジオ・ペレス。Scuderia AlphaTauriは参戦3年目の日本人ドライバー角田裕毅と、新加入のニック・デ・フリースのコンビで開幕を迎えた。
チームメート同士のシーソーゲーム
開幕戦バーレーンGPでは、まず予選でフェルスタッペン、ペレスがフロントローを独占。決勝ではフェルスタッペンが独走で優勝。ペレスは2位に続き、1-2フィニッシュで幸先のいいシーズンスタートとなった。角田は入賞争いを繰り広げたが、惜しくも11位でポイント獲得はならなかった。
第2戦サウジアラビアGPではペレスがポール・トゥ・ウインを果たし、第3戦オーストラリアGPではフェルスタッペンが勝利。第4戦アゼルバイジャンでは今シーズン初めてのスプリントが実施され、ペレスがスプリントと決勝の両レースを制した。2人は他のライバルを寄せ付けずに一進一退の攻防をみせ、この時点ではランキング1位のフェルスタッペンが93ポイント、2位のペレスが87ポイントでわずか6点差で食らいついていた。
怒涛の連勝劇
しかしここから、フェルスタッペンの怒涛の連勝劇が始まる。第5戦マイアミGPではペレスを従えてトップでフィニッシュすると、続く第7戦モナコGP(第6戦エミリア・ロマーニャGPは豪雨災害により中止)では雨の難しいコンディションを走りきって2連勝。フェルスタッペンはさらに連勝を積み重ね、第10戦オーストリア、第13戦ベルギーのスプリントも含めて、サマーブレイクまでのすべてのレースを制して8連勝とした。
Scuderia AlphaTauriの角田、デ・フリースはポイントの取れない苦しいレースが続いた。デ・フリースはモナコGPでの12位が今季ベストリザルトとなり、第12戦ハンガリーGPからはシートをダニエル・リカルドに譲ることとなった。
1カ月のサマーブレイクが明け、迎えた第14戦オランダGP。金曜日のフリー走行でリカルドがクラッシュを喫し、左手を負傷してしまう。そこで土曜日からは急きょ、リザーブドライバーのリアム・ローソンが代役を務めることとなった。F1デビュー戦は決勝の途中から雨が降る難しいコンディションになったが、最後尾スタートから順位を上げて、13位で完走を果たした。
ホームGPに臨んだフェルスタッペンは、母国のファンの前でポール・トゥ・ウインを果たし、9連勝。続く第15戦イタリアGPでも勝利し、ついに前人未到の10連勝を達成した。
早々にダブルタイトル確定
チームで22戦21勝
第16戦シンガポールGPでは、出場3戦目のローソンが好走をみせ、初の予選Q3進出、決勝では9位で初入賞を果たした。一方、10連勝中のフェルスタッペンは5位に終わり、開幕から続いていたチームとしての連勝もストップしてしまった。
だが、続く第17戦日本GPの予選では2番手を0.581秒突き放す圧倒的な大差でポールポジションを獲得。決勝では今季13勝目をマークして、早くもOracle Red Bull Racingはコンストラクターズタイトル獲得を決めた。角田は予選でQ3に進出する活躍をみせたが、決勝では12位に終わり惜しくもポイント獲得とはならなかった。
第18戦カタールGPでは、ドライバーズタイトルに王手をかけていたフェルスタッペンがスプリントで2位となり、3年連続となるチャンピオンを獲得。決勝ではポール・トゥ・ウインを果たした。続く第19戦アメリカGPでの勝利で、フェルスタッペンは通算50勝に到達。この大会では角田が8位に入り、自身初のファステストラップをマークした。
残る4大会も制してシーズンを7連勝で締めくくり、シーズン19勝の金字塔を打ち立てたフェルスタッペン。ペレスの2勝も合わせて、Oracle Red Bull Racingは22戦で21勝という圧倒的な成績を収めた。
終盤戦で速さをみせた角田とリカルド
Scuderia AlphaTauriの角田は、第21戦サンパウロGPのスプリントで6位、最終戦アブダビGPでは8位に入るなど、6レースでポイントを獲得してドライバーズランキング14位。
リカルドはケガのため5大会を欠場したが、第20戦メキシコシティGPで速さをみせて予選4番手、決勝7位という好成績を残した。
Race Report
Rd.01 カタールGP:開幕戦でOracle Red Bull Racingが1-2フィニッシュ
Rd.02 サウジアラビアGP:ペレスが優勝、フェルスタッペンが2位に続き、2戦連続の1-2フィニッシュ
Rd.03 オーストラリアGP:フェルスタッペンが今季2勝目をマーク、角田裕毅は今季初入賞
Rd.04 アゼルバイジャンGP:アゼルバイジャンGPでペレスが優勝。フェルスタッペンが2位に続く
Rd.05 マイアミGP:フェルスタッペンとペレスが1-2フィニッシュ、フェルスタッペンは今季3勝目
Rd.07 モナコGP:モナコGPでフェルスタッペンが今季4度目の優勝を飾る
Rd.08 スペインGP:スペインGPでフェルスタッペンが今季5勝目
Rd.09 カナダGP:カナダGPでフェルスタッペンがポール・トゥ・ウイン
Rd.10 オーストリアGP:スプリントでフェルスタッペンとペレスが1-2フィニッシュ
Rd.11 イギリスGP:フェルスタッペンがイギリスGPで今シーズン7度目のポール・トゥ・ウインで8勝目
Rd.12 ハンガリーGP:フェルスタッペンがハンガリーGPで今シーズン9勝目
Rd.13 ベルギーGP:フェルスタッペンがベルギーGPで今シーズン10勝目
Rd.14 オランダGP:フェルスタッペンが母国オランダGPで今シーズン11勝目
Rd.15 イタリアGP:フェルスタッペンとペレスが1-2フィニッシュ。フェルスタッペンは10連勝
Rd.16 シンガポールGP:フェルスタッペンが5位でシンガポールGPを終える
Rd.17 日本GP:フェルスタッペンがポール・トゥ・ウインで今季13勝目。Oracle Red Bull Racingがコンストラクターズタイトル連覇を達成
Rd.18 カタールGP:フェルスタッペンがポール・トゥ・ウインで今季14勝目
Rd.19 アメリカGP:フェルスタッペンがアメリカGPで通算50勝を達成
Rd.20 メキシコシティGP:フェルスタッペンがメキシコシティGPで勝利。今季16勝目を挙げる
Rd.21 サンパウロGP:フェルスタッペンがポール・トゥ・ウインで今季17勝目
ポイントランキング
Pos. | Rider | Num. | チーム | Constr. | Pts |
---|---|---|---|---|---|
1 | Max VERSTAPPEN | 1 | Oracle Red Bull Racing | Red Bull Racing | 575 |
2 | Sergio PEREZ | 11 | Oracle Red Bull Racing | Red Bull Racing | 285 |
3 | Lewis HAMILTON | 44 | Mercedes | Mercedes | 234 |
4 | Fernando ALONSO | 14 | Aston Martin | Aston Martin Mercedes | 206 |
5 | Charles LECLERC | 16 | Ferrari | Ferrari | 206 |
6 | Lando NORRIS | 4 | McLaren | McLaren Mercedes | 205 |
14 | Yuki TSUNODA | 22 | Scuderia AlphaTauri | Scuderia AlphaTauri | 17 |
17 | Daniel RICCIARDO | 3 | Scuderia AlphaTauri | Scuderia AlphaTauri | 6 |
20 | Liam LAWSON | 40 | Scuderia AlphaTauri | Scuderia AlphaTauri | 2 |