悔しいアクシデントが続いた前半戦

ポルトガルでの開幕戦は、予選で22番手のアジ、転倒により26番手となった古里がそれぞれ18位と20位でフィニッシュ。ポイント獲得には至らなかったものの、粘り強い走りでスタートを切った。

第3戦アメリカズGPでは、アジが25番手から大きく追い上げて12位でフィニッシュ。チームに今季初のポイントを持ち帰った。

第4戦スペインGPでは、古里が予選24番手から追い上げをみせて16位でフィニッシュ。ポイント獲得にはあと一歩及ばなかったが、トップとの差は過去最少の14秒に迫り、成長を感じさせるレースとなった。第5戦フランスGPでは、古里は12番手を走行中、コーナーを5つ残して転倒。第6戦イタリアGPでも7番手走行中の最終ラップ、最終コーナーでクラッシュと、ポイント獲得をあと一歩で逃す悔しいレースが続いた。

第7戦ドイツGPでは古里がまたしても上位争いに加わる活躍をみせ、10位でフィニッシュして今シーズン初のポイントを獲得。また、このレースでタットチャコーン・ブーシュリがスポット参戦で世界選手権デビューを果たし、25位で完走した。

後半戦に入ると古里はさらに成長し、トップグループでの争いがみられるようになっていく。第11戦カタルニアGPでは、大接戦のトップグループに入り、終盤には離されたものの、13位でポイントを獲得。トップとの差は6.485秒であった。続く第12戦サンマリノGPでは、序盤にポジションを落としたものの、巻き返して11位でフィニッシュし、再びポイントを獲得。

第13戦インドGPではリタイアに終わったが、古里のホームグランプリである第14戦日本GPでは12位。第15戦インドネシアGPでは表彰台争いに加わり、自己最高の7位入賞、トップに対してわずか0.811秒差に迫る快走だった。このレースでは地元インドネシアのアルビ・アディタマがスポット参戦でデビューを果たし、ポイント圏内を争って最終的に17位でフィニッシュした。

古里が初の表彰台へ

第16戦オーストラリアGPは本降りの雨と寒さ、強風という荒天の中、古里は粘り強い走りで前戦に続く7位でフィニッシュ。続く第17戦タイGPでは予選で自己ベストタイとなる6番グリッドを獲得すると、決勝では時折トップを走る快走をみせて、トップとわずか0.266秒差の2位に入賞。世界選手権で初の表彰台を獲得した。

最終戦バレンシアGPで古里は、16番手スタートから追い上げて11位でフィニッシュ。22年は日本GPで獲得した2ポイントのみにとどまったのに対し、23年は63ポイントと大きな飛躍を遂げることとなった。

アジは第3戦以来ポイントを獲得できず、苦しいシーズンとなった。24年は古里が継続してMoto3クラスに参戦、アジはMoto2クラスへステップアップして、ともにHonda Team Asiaのライダーとしての活動を続けていく。

Race Report

Rd.01 ポルトガルGP：開幕戦でマシアが5位フィニッシュ

Rd.02 アルゼンチンGP：鈴木が今季初勝利を挙げる

Rd.03 アメリカズGP：マシアが2位フィニッシュ

Rd.04 スペインGP：マシアが3位。2戦連続で表彰台を獲得

Rd.05 フランスGP：古里、ポイント争い中の最終ラップでクラッシュ

Rd.06 イタリアGP：古里とアジ、ムジェロは難しい週末に

Rd.07 ドイツGP：古里、今シーズン初のポイントを獲得

Rd.08 オランダGP：古里、ポイント獲得にわずかに届かず

Rd.09 イギリスGP：シルバーストーン決勝は不完全燃焼に終わる

Rd.10 オーストリアGP：厳しいペナルティーが科せられた古里は惜しくもポイント獲得ならず

Rd.11 カタルニアGP：古里、カタルニアGPで貴重な2ポイントを獲得

Rd.12 サンマリノGP：古里が前戦に続き再びポイントを獲得

Rd.13 インドGP：古里は上位を争うも転倒により入賞を逃す

Rd.14 日本GP：古里が母国開催の日本GPでポイント獲得

Rd.15 インドネシアGP：古里がトップグループに加わり7位入賞

Rd.16 オーストラリアGP：古里は荒天のレースを7位完走。アジは表彰台を争うもクラッシュ

Rd.17 タイGP：古里がタイGPで2位フィニッシュ、初表彰台を獲得

Rd.18 マレーシアGP：アジと古里、暑さと不運に見舞われる

Rd.19 カタールGP：タフなカタールGPで古里がポイントを獲得

Rd.20 バレンシアGP：古里が11位で今シーズンを締めくくる

ポイントランキング