【AMA-MX 2022シーズン総集編】タイトル争いの激闘の末、セクストンがランキング2位を獲得
2022年のAMAプロモトクロス選手権は、スーパークロスシーズン終了から3週間後の5月30日に開幕し、全12大会24レースが行われた。Team Honda HRCは、450MXクラスにケン・ロクスン、チェイス・セクストンの2人、250MXクラスにジェット&ハンターのローレンス兄弟を起用。スーパークロスシーズンと同じライダーたちに、CRF450RとCRF250Rを託してシーズンに挑んだ。
450MX 開幕戦を完勝したTeam Honda HRC。セクストンが序盤戦をリード
開幕戦FOXレースウェイ大会では、CR-CRFシリーズ50周年を記念したスペシャルカラーのマシン、ウェアで統一されたTeam Honda HRCの2人が躍動。セクストンがモト1、モト2をともに制し、ロクスンが2レースともに2位。モト1では2位のロクスンから3位のライバルまで15秒差、モト2では30秒近い差をつける、圧巻の1-2フィニッシュで最高のスタートを切った。
第2戦ハングタウンではセクストンが総合2位、第3戦サンダーバレーではロクスンが優勝し、ポイントランキング1-2番手をキープした。第4-6戦では、セクストンが3戦連続で総合2位表彰台に上がったが、この間にスーパークロスチャンピオンのイーライ・トーマック(ヤマハ)が3連勝で猛追。セクストンは1ポイント差に迫られた状態でシーズンを折り返し、ここからトーマックと一騎打ちのタイトル争いが展開された。
シーソーゲームとなったタイトル争い
第7戦スプリングクリークではトーマックにダブルウインを許し、ランキング首位を失ったセクストン。しかし、第8戦ワシューガルではモト2に勝利し差をキープすると、第9戦ユナディラでダブルウインを果たして再びランキングトップに立った。
1ポイントリードで迎えた最後の3大会。第10戦バッズクリークのモト1でセクストンは、2度の転倒を喫して一時は29番手まで後退するも、必死の追い上げで7位フィニッシュ。モト2では勝利したものの総合4位に終わり、総合2位(1-5)だったトーマックにまたしても1ポイントのリードを奪われてしまう。第11戦アイアンマンではモト1で1位トーマック2位セクストン、モト2で1位セクストン2位トーマック。互いに譲らず1ポイント差のまま、最終戦へと向かった。
最終戦の舞台は、開幕戦でセクストンがパーフェクトウインを飾ったFOXレースウェイ。40℃を超える酷暑の中、モト1ではセクストンがホールショット、背後にトーマックがついて、頂上決戦がスタートした。3番手以下を1分以上引き離す異次元の争いとなったが、周回遅れの処理でペースが鈍ったセクストンをトーマックがとらえ、モト1はトーマックが勝利。モト2ではセクストンが3度の転倒を喫しながらも猛然と追い上げ、2番手までばん回するも、トップのトーマックには追い付けず勝負あり。惜しくもタイトルを逃したセクストンだったが、4大会で総合優勝、8回のモトウインを挙げる躍進の一年となった。
ロクスンは第3戦での総合優勝、第10戦での3位表彰台のほか、シーズンを通して安定して上位争いに食い込み、ランキング4位でシーズンを終えた。
250MX J.ローレンスが2連覇を達成
開幕戦ではジェットがパーフェクトウイン、ハンターが2-2で、450MXクラス同様完ぺきなスタートを切った。兄弟によるポイント争いが続き、第5戦ではハンターがトップに立つも、次戦でジェットがダブルウインで首位奪回。そこからは一度も譲らず、9大会で総合優勝を挙げたジェットが連覇を達成。ハンターは3回のモトウインをマークし、ランキング3位でシーズンを終えている。
450MX - ポイント
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合 |
---|---|---|---|---|
1 | 3 | Eli Tomac | Yamaha | 546 |
2 | 23 | Chase Sexton | Honda | 539 |
3 | 21 | Jason Anderson | Kawasaki | 440 |
4 | 94 | Ken Roczen | Honda | 394 |
5 | 28 | Christian Craig | Yamaha | 373 |
6 | 5 | Ryan Dungey | KTM | 359 |
21 | 65 | Grant Harlan | Honda | 47 |
23 | 34 | Max Anstie | Honda | 45 |
27 | 837 | Bryson Gardner | Honda | 23 |
28 | 140 | Cullin Park | Honda | 23 |
33 | 63 | Jeremy Hand | Honda | 14 |
43 | 682 | Izaih Clark | Honda | 2 |
46 | 78 | Cade Clason | Honda | 2 |
48 | 429 | Justin Jones | Honda | 1 |
250MX - ポイント
順位 | No. | ライダー | マシン | 総合 |
---|---|---|---|---|
1 | 1 | Jett Lawrence | Honda | 525 |
2 | 30 | Jo Shimoda | Kawasaki | 480 |
3 | 96 | Hunter Lawrence | Honda | 468 |
4 | 32 | Justin Cooper | Yamaha | 415 |
5 | 49 | R.J. Hampshire | Husqvarna | 346 |
6 | 36 | Maximus Vohland | KTM | 303 |
32 | 194 | Lance Kobusch | Honda | 18 |
37 | 832 | Chance Hymas | Honda | 11 |
Race Reports
Rd.01 FOXレースウェイ1:CR-CRFシリーズ50周年を祝うHondaが全クラス1-2フィニッシュで完勝
Rd.02 ハングタウン:ポイントリーダーのセクストンが首位をキープ
Rd.04 ハイポイント:セクストンが総合2位(1-2)のポディウムに登壇
Rd.05 レッドバッド:オーバーオール2位(2-2)のセクストンがポイントリード守る
Rd.06 サウスウィック:セクストンが上位フィニッシュ(2-2)でレッドプレートを死守
Rd.07 スプリングクリーク:チェイス・セクストンがオーバーオール2位(2-2)で入賞
Rd.08 ワシューガル:セクストンが総合優勝(2-1)を飾る
Rd.09 ユナディラ:パーフェクトウインを遂げたセクストンがランキング首位奪回
Rd.10 バッズクリーク:セクストンが今季7勝目をマーク、ロクスンは3位(3-3)ポディウムに登壇