昨年はTeam Honda HRCが不運に襲われ、450クラスの2人と250クラス2人の全員が低迷したコースですが、今年は計時予選の段階から順調でした。2本目のタイムアタックでチェイス・セクストンが2分06秒351を記録して1位、ケン・ロクスンが2分06秒513で2位。圧倒的な大差で1-2を独占する予選結果に、決勝レースへの期待が高まりました。
450MXのモト1では、僅差でホールショットを争ったセクストンが、3番手で1周目をクリアしました。やや遅れたロクスンは7番手でしたが、2周目に転倒した場所が再スタートするには困難だったため、ほぼ最後尾まで脱落してしまいました。セクストンは2番手に浮上後、7周目にイーライ・トマック(ヤマハ)を抜いてトップに立つと、マージンを3秒強まで拡大。久々のモトウインに向けて優勢だったセクストンですが、10周目の転倒でリーダーの座をトマックに明け渡してしまいました。こうしてセクストンは、単独2位でフィニッシュ。一方ロクスンは、16位までばん回してゴールしました。
モト2では、好スタートを切ったセクストンとロクスンが、1周目から1-2態勢でリードしました。2周目にはトマックが割って入り、4周目にはトップを奪われますが、2番手に下がったセクストンは1秒ほどの差で食らい付いていきました。レースの折り返し点に差しかかる頃には、3番手にクリスチャン・クレイグ(ヤマハ)が浮上しましたが、トマックとセクストンによるトップ争いには届きません。終盤になっても追撃の手を緩めないセクストンは、依然としてトマックを1秒差に捉えていましたが、逆転には至らず2位でフィニッシュ。後半になってペースが落ちたロクスンは12位でした。総合2位(2-2)でポディウムに登壇したセクストンですが、ポイントランキングはトマックと入れ替わり2位となっています。
250MXでJ.ローレンスが完全優勝(1-1)を果たし首位を快走
250クラスでは、ポイントリーダーのジェット・ローレンス(Team Honda HRC)が、2分10秒115で予選2番手、ハンター・ローレンス(Team Honda HRC)は、2分10秒708で3位につけました。
モト1では、J.ローレンスがホールショットを奪いましたが、ジャスティン・クーパー(ヤマハ)に先行を許しました。その後J.ローレンスがクーパーの転倒に引っかかった隙に、H.ローレンスが前に出ます。兄弟によるトップ争いは、3周目にJ.ローレンス、6周目にH.ローレンスとトップが入れ替わりました。レース中盤以降は、H.ローレンスが2秒ほどのセーフティリードを保ったのですが、残り2周という局面でJ.ローレンスが逆転して優勝。H.ローレンスは2位でフィニッシュしました。
モト2では、H.ローレンスとJ.ローレンスが1周目から1-2というベストな形だったのですが、2周目に多重クラッシュが発生したため、レッドフラッグが提示されました。やり直しになったスタートでは、先に飛び出したクーパーを2周目に捉えたJ.ローレンスが、レースリーダーとなりました。一方、H.ローレンスは1周目9番手と出遅れ、レッドフラッグによる明暗が分かれてしまいました。6周目にはクーパーに替わって、下田丈(カワサキ)が2番手に浮上しましたが、J.ローレンスが逃げきり完全優勝(1-1)。2位下田(3-2)、3位H.ローレンス(2-5)を従えて、J.ローレンスが表彰台のセンターに立ちました。