450MX CR-CRFシリーズ50周年を祝うHondaが全クラス1-2フィニッシュで完勝
AMAプロモトクロス選手権の2022年シーズンが、カリフォルニア州パラのFOXレースウェイで開幕しました。Team Honda HRCは、全レースで1-2フィニッシュを達成。450クラスではチェイス・セクストン=総合優勝(1位-1位)、ケン・ロクスン=総合2位(2位-2位)、250クラスではジェット・ローレンス=総合優勝(1位-1位)、ハンター・ローレンス=総合2位(2位-2位)という完ぺきなリザルトをそろえました。
American Hondaはこの開幕戦に合わせ、CRFシリーズのニューモデルを発表。2023年は市販モトクロッサー、CR250Mエルシノアがデビューした1973年から半世紀となる節目であり、50周年記念限定エディションのCRF450Rなどが注目の的となりました。50周年エディションにはブルーのシートやゴールドのリムなど、1980年代を彷彿とさせるデザインが採用されていますが、Team Honda HRCはライダーのウエアからスタッフのユニフォームに至るまで、トリコロールを基調としたオールドファッションで今大会に臨みました。
450MXモト1では、ロクスンがホールショットを取りました。セクストンは当初4番手につけていましたが、早めのアタックでシェーン・マケラス(ハスクバーナ)、イーライ・トーマック(ヤマハ)をパスし、5周目には2番手に浮上しました。前を行くロクスンを射程内に捉えると、セクストンは2分16秒台のベストラップを刻みながら猛追。3周に及んだデッドヒートの末に、ロクスンを攻略したセクストンがリーダーとなりました。レース後半になると、3番手にはクリスチャン・クレイグ(ヤマハ)が浮上しましたが、1-2フォーメーションを保つセクストンとロクスンからは20秒以上の差があり、Team Honda HRCの優位に変わりはありませんでした。最終的にセクストンがロクスンを引き離してゴールし、CRF450Rが上位を独占しました。
450MXモト2では、ホールショットのセクストンをかわしたロクスンが、1周目をトップでクリアしました。チームメート同士の接近戦が延々と続き、3~5番手のグループとは15秒以上のマージンができました。30分+2周のレースが折り返し点に差しかかる頃、セクストンがスパートを開始。後半10周目にはロクスンを抜いて、セクストンがトップに立ちました。こうしてセクストンとロクスンが、後続に大差をつけて1-2態勢でチェッカー。パーフェクトな開幕戦となりました。
250MX ローレンス兄弟が1-2フィニッシュ
250MXモト1では、ローレンス兄弟が揃って好スタートを決めました。ディフェンディングチャンピオンのJ.ローレンスは、2番手から5周目にジャスティン・クーパー(ヤマハ)を抜いてリーダーに。兄のH.ローレンスは、4番手からポジションアップを図り、8周目には2番手に到達しました。しかし前を走るJ.ローレンスは、レース半ばにして10秒以上の独走態勢を固めており、トップ争いには発展しないまま縦に広がった1-2フィニッシュとなりました。
250MXモト2では、ホールショットのニック・ロマーノ(ヤマハ)をパスしたJ.ローレンスが、2周目からトップに躍り出ました。一方H.ローレンスは少々出遅れ、7番手で1周目のコントロールラインをクリアしました。やがて2番手は、マイケル・モジマン(ガスガス)、下田丈(カワサキ)と入れ替わりましたが、J.ローレンスは10秒以上のマージンを蓄えて独走しました。レース後半になると、下田の背後にH.ローレンスが迫り、2位争いが激化。バトルは最終ラップにもつれ込み、オーバーテイキングに成功したH.ローレンスが2位チェッカー。こうしてローレンス兄弟による1-2フィニッシュが、モト2でも達成されました。なおJ.ローレンスは、パラにおける無敗記録(総合優勝4回)を更新中です。