450MXモト1では、チェイス・セクストン(Team Honda HRC)が鮮やかなホールショットを奪い、序盤から後続を引き離しました。背後にはジョーイ・サバッチー(カワサキ)、ジャスティン・バーシア(ガスガス)、ジェイソン・アンダーソン(カワサキ)が控えていましたが、セクストンは1周につき2秒ほどリードを広げるハイペースで、早々とレースを掌握しました。レース後半になると、イーライ・トマック(ヤマハ)が2番手に浮上しましたが、セクストンは18秒以上のマージンで独走。スタート・トゥ・フィニッシュで、今季3個目のモトウインをゲットしました。ケン・ロクスン(Team Honda HRC)は、1コーナーで他車と接触したため1周目11番手と出遅れ、その後の追い上げの末に7位でチェッカーを受けました。
450MXモト2では、先行するライアン・ダンジー(KTM)を抜いたロクスンとセクストンが、2周目から1-2態勢でリードしました。第2集団の中からトマックが3番手に浮上すると、三つ巴のデッドヒートに発展。ちょうどレースの折り返し点に差しかかる頃、リーダーはロクスンからセクストンへ、さらにセクストンからロクスンへと入れ替わりました。ところが3番手につけていたトマックが前に出ると逃がしてしまい、セクストンは2位、ロクスンは3位でフィニッシュしました。総合ではセクストンが2位(1-2)、ロクスンが4位(7-3)。ランキング首位のセクストンは、リードを14ポイント差に広げました。
250MXでJ.ローレンス(2-1)とH.ローレンス(1-2)が上位を独占
250MXモト1では、ハンター・ローレンス(Team Honda HRC)が1コーナーを2番手でクリア。計時予選トップだったジェット・ローレンス(Team Honda HRC)は、中央付近のゲートからのスタートで少々出遅れ、6番手からポジションアップを開始しました。前半のリーダーは、セス・ハメイカー(カワサキ)からマイケル・モジマン(ガスガス)に替わりましたが、9周目の転倒でH.ローレンスがトップに浮上。終盤14周目にはJ.ローレンスが2番手まで到達しましたが、兄を捉えるためには5秒ほどの差があり、追い上げもここまで。恒例の1-2フィニッシュは、H.ローレンス、J.ローレンスの順となりました。
250MXモト2では、先行するハメイカーの転倒により、ローレンス兄弟が1周目から1-2走行を披露しました。一時はジャスティン・クーパー(ヤマハ)が割り込み、J.ローレンスが3番手に後退することもありましたが、10分すぎに元のオーダーに戻ると、2台のCRF250Rが3番手のクーパー以下を引き離す展開になりました。やがてJ.ローレンスが前に出ると、H.ローレンスがトップの座を奪回。レース中盤は激しいバトルが繰り広げられましたが、12周目に再度リーダーとなったJ.ローレンスが僅差のまま逃げきり、またしても1-2フィニッシュを達成。総合優勝はJ.ローレンス(2-1)が物にしましたが、2位のH.ローレンス(1-2)も同点でポディウムに立ちました。
なお、今大会当日、HondaとH.ローレンスの契約が、2024年まで延長されたことが発表されました。ちなみに弟のJ.ローレンスの契約は、2025年まで。兄弟同士によるチャンピオン争いは、これから佳境を迎えます。