450MX Moto 2
AMA MX 2022
Round 12

チェイス・セクストンが450MXシリーズランキング2位を獲得

us Fox Raceway at Pala

AMAプロモトクロス選手権第12戦FOXレースウェイ2が、カリフォルニア州パラで開催されました。当地では今シーズンの開幕戦が行われましたが、Team Honda HRCが全4レースで1-2フィニッシュを遂げたのが記憶に新しいところです。最終戦となった今大会では、チェイス・セクストン(Team Honda HRC)が450MXランキングで2位、ジェット・ローレンス(Team Honda HRC)が2年連続で250MXのチャンピオンに輝きました。

チェイス・セクストンが450MXシリーズランキング2位を獲得

40℃オーバーの酷暑対策として、今大会の決勝レースは5分短縮され、すべて25分+2周で行われました。450MXのモト1では、セクストンが見事ホールショット。2番手にはタイトル争いにおいてセクストンを1ポイントリードする、イーライ・トマック(ヤマハ)が続き、頂上決戦の火蓋が切られました。両者は僅差を保ったまま、2分23秒台のハイペースで3番手以下を置き去りにしました。ところがスタートから20分を経過する頃になると、周回遅れの発生によってラインがふさがれ、セクストンのペースが落ちた9周目にトマックがトップに浮上。その後も1秒強差の争いが続きましたが、トマック、セクストンの順でチェッカーとなりました。なお、ケン・ロクスン(Team Honda HRC)はスタートで出遅れ、1コーナーでの転倒もあって8位でゴールしました。

450MXモト2では、4点ビハインドで臨んだセクストンが、1周目を3番手でクリア。ポイントリーダーのトマックは、8番手と出遅れました。出足は順調だったセクストンですが、2周目に転倒を喫してトマックに先行を許し、さらに2度目のクラッシュで8番手まで後退してしまいました。4周目には4番手まで這い上がったセクストンが、3番手のトマックとの差を詰めましたが、15分すぎに3度目の転倒によってタイムロス。やがてレースリーダーとなったトマックを追走し、セクストンも10周目には2番手にポジションを上げましたが、6秒以上の差を切り詰めることはできず、2位でフィニッシュしました。この結果セクストンは、シリーズランキング2位を獲得しました。スタート直後に転倒したロクスンは、最後尾から13位まで追い上げ、ランキング4位でシーズンを締め括りました。

250MXでJ.ローレンスが2連覇を総合優勝(1-2)で飾る

250MXのモト1では、J.ローレンスがホールショットを奪いました。ハンター・ローレンス(Team Honda HRC)は、1周目のコントロールラインを5番手でクリア。上位陣とは僅差を保ったまま、ポジションアップを狙っていました。レース中盤に差しかかった5周目には、J.ローレンス、下田丈(カワサキ)、H.ローレンスによるトップグループが形成され、やがて三つ巴のデッドヒートに発展しました。残り2周の大詰めで、H.ローレンスが下田にアタックして2番手に。最後はJ.ローレンスとH.ローレンスが、コンマ4秒差で1-2フィニッシュを飾りました。この結果、J.ローレンスがランキング2位の下田を突き放し、2年連続で250タイトルを獲得しました。

250MXのモト2では、J.ローレンスがスタート4番手、H.ローレンスは出遅れて11番手からの追い上げを強いられました。レースは2周目から下田がリードし、6周目にJ.ローレンスが2番手に上がったときには11秒先行されていました。レース後半になっても下田の独走が続き、J.ローレンスは24秒差の2位でフィニッシュ。この結果、総合ではJ.ローレンスが優勝(1-2)し、ポディウムの中央で250クラス2連覇を祝福しました。なおH.ローレンスは、シリーズランキング3位を獲得しました。

AMAプロモトクロスの全日程を消化し、3週間後にはアメリカのレッドバッドでモトクロス・オブ・ネイションズが開催されます。J.ローレンス、H.ローレンスは、MXGPライダーのミッチ・エバンス(Team HRC)とともに、オーストラリア代表チームとして参戦。アメリカ代表に選出されたセクストンも、国の名誉をかけた団体戦に臨みます。


Chase Sexton
Chase Sexton 23
Team Honda HRC
自分にとって難しい一日でした。モト1ではトップを走ってリードしていたし、本当に乗れていたと思います。イーライ(トーマック)が優勢だったとしても、自分にできることはすべて出し切ったつもりです。モト2ではスタートに失敗したけれど、追い上げました。何度か転倒しましたが、決してあきらめませんでした。今年はたくさんの成長を積み重ねることができたシーズンで、間違いなく今まで走ってきた中でも最高でした。これをもとにして来年もまた作り直すことができます。今日は勝てなかったことがグサッと刺さるけれど、これをモチベーションとして充実したオフを過ごし、来年は反撃してやるつもりです

Ken Roczen
Ken Roczen 94
Team Honda HRC
何から何まで非常に珍しい週末でした。この通り天気は酷暑だったし、運の悪さもひどいものでした。2レースとも1コーナーで転倒してしまったんです。モト2のクラッシュは時間がかかりすぎたので、本当に出鼻をくじかれて勢いを失ってしまいました。ぶつかった傷があちこちにあります。全員に置いて行かれて最後尾だったので、ひたすらベストを尽くしました。昨年の最終戦みたいに、モト2をリタイアで終わらせたくなかったのです。シーズンを全うした今は、なんだかうれしい気分です。オフシーズンのうちにきちんとリセットして、前向きに再出発します

Jett Lawrence
Jett Lawrence 18
Team Honda HRC
いい一日でした。昨年の最終戦は転倒しまくりだったけれど、今日はそうじゃなかったのでうれしいです。クオリファイでは1位でした。モト1では深いところでトラクションをかけて勝負できるように、ダンロップのパドルタイヤ(サンド用リアMX14)をチョイスしました。ゲートからの飛び出しがとてもうまく決まり、ホールショットを取れたので、そこから先は楽になりました。ジョー(下田)と少し遊んだりしたのは、ハンター(ローレンス)に追い付いてもらいたいと思ったからです。彼の姿は後ろの方に見えていました。モト2でもパドルタイヤを履きました。ゲートから出る瞬間に、セス・ハメイカーとハンドルバーをぶつけ合ったのですが、それでも加速で引っ張って逃げきりました。なるべく早く2番手に上がろうとしたのですが、ブーストに入れたジョーに逃げられてしまいました。彼はすごく乗れていました。このタイトル2連覇は、すごいことだと思います。今シーズンを通してすばらしかったチームに感謝しています

Hunter Lawrence
Hunter Lawrence 96
Team Honda HRC
こんなふうに終わらせたくなかったことは確かです。シーズン途中で、いくつか不運なレースがあって、それが原因でこのポジションにいるわけですが、昨年よりは向上しています。こういう結末にはガッカリしていますが、ジェットとジョーは乗れていました。自分がもっと上達しないといけませんね



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