40℃オーバーの酷暑対策として、今大会の決勝レースは5分短縮され、すべて25分+2周で行われました。450MXのモト1では、セクストンが見事ホールショット。2番手にはタイトル争いにおいてセクストンを1ポイントリードする、イーライ・トマック(ヤマハ)が続き、頂上決戦の火蓋が切られました。両者は僅差を保ったまま、2分23秒台のハイペースで3番手以下を置き去りにしました。ところがスタートから20分を経過する頃になると、周回遅れの発生によってラインがふさがれ、セクストンのペースが落ちた9周目にトマックがトップに浮上。その後も1秒強差の争いが続きましたが、トマック、セクストンの順でチェッカーとなりました。なお、ケン・ロクスン(Team Honda HRC)はスタートで出遅れ、1コーナーでの転倒もあって8位でゴールしました。
450MXモト2では、4点ビハインドで臨んだセクストンが、1周目を3番手でクリア。ポイントリーダーのトマックは、8番手と出遅れました。出足は順調だったセクストンですが、2周目に転倒を喫してトマックに先行を許し、さらに2度目のクラッシュで8番手まで後退してしまいました。4周目には4番手まで這い上がったセクストンが、3番手のトマックとの差を詰めましたが、15分すぎに3度目の転倒によってタイムロス。やがてレースリーダーとなったトマックを追走し、セクストンも10周目には2番手にポジションを上げましたが、6秒以上の差を切り詰めることはできず、2位でフィニッシュしました。この結果セクストンは、シリーズランキング2位を獲得しました。スタート直後に転倒したロクスンは、最後尾から13位まで追い上げ、ランキング4位でシーズンを締め括りました。
250MXでJ.ローレンスが2連覇を総合優勝(1-2)で飾る
250MXのモト1では、J.ローレンスがホールショットを奪いました。ハンター・ローレンス(Team Honda HRC)は、1周目のコントロールラインを5番手でクリア。上位陣とは僅差を保ったまま、ポジションアップを狙っていました。レース中盤に差しかかった5周目には、J.ローレンス、下田丈(カワサキ)、H.ローレンスによるトップグループが形成され、やがて三つ巴のデッドヒートに発展しました。残り2周の大詰めで、H.ローレンスが下田にアタックして2番手に。最後はJ.ローレンスとH.ローレンスが、コンマ4秒差で1-2フィニッシュを飾りました。この結果、J.ローレンスがランキング2位の下田を突き放し、2年連続で250タイトルを獲得しました。
250MXのモト2では、J.ローレンスがスタート4番手、H.ローレンスは出遅れて11番手からの追い上げを強いられました。レースは2周目から下田がリードし、6周目にJ.ローレンスが2番手に上がったときには11秒先行されていました。レース後半になっても下田の独走が続き、J.ローレンスは24秒差の2位でフィニッシュ。この結果、総合ではJ.ローレンスが優勝(1-2)し、ポディウムの中央で250クラス2連覇を祝福しました。なおH.ローレンスは、シリーズランキング3位を獲得しました。
AMAプロモトクロスの全日程を消化し、3週間後にはアメリカのレッドバッドでモトクロス・オブ・ネイションズが開催されます。J.ローレンス、H.ローレンスは、MXGPライダーのミッチ・エバンス(Team HRC)とともに、オーストラリア代表チームとして参戦。アメリカ代表に選出されたセクストンも、国の名誉をかけた団体戦に臨みます。