ルーキーの高平が初戦を制す

IATC開幕戦は、8月にマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで開催された。レース1では中盤、14歳のルーキー高平理智が、先頭集団を引き離して独走状態となるが、すかさず昨年3位のヴェダ・エガ・プラタマが接近。ラスト2周を残し、首位争いは高平とプラタマの一騎打ちとなる。そして、高平がわずか0.113秒差でプラタマとの接戦を制し、IATCデビュー戦を優勝で飾った。

続くレース2でも、またもや高平とプラタマによる首位争いが展開されたが、今度はプラタマがレース1のリベンジを果たして優勝。高平と同じルーキーの三谷然も、レース1、2ともに3位表彰台を獲得し、デビュー戦で高いパフォーマンスを発揮した。

Hondaのホーム、モビリティリゾートもてぎで開催された第2戦日本大会。レース1は、第1コーナーで4台がクラッシュする波乱の幕開けに。コーナーを通過するたびにポジションが入れ替わる大接戦を制したのは、6番グリッドからスタートしたプラタマ。2位に三谷、3位は小田喜阿門となった。

レース2ではファイナルラップでの小田喜との接戦をプラタマが制し、レース1に続く優勝。高平、小田喜がクラッシュや接触でリタイアする中、江澤伸哉が2位に続き、ヂャクレファット・ピューティサンが3位で初の表彰台に上った。

プラタマ、ピューティサンが母国で勝利を挙げる

マンダリカ・インターナショナル・サーキットでの第3戦は、地元インドネシアのプラタマがレース1、レース2をともに制し、開幕戦レース2から5連勝をマーク。

第4戦タイのレース1は、プラタマが5台の先頭集団の中でリードを守るものの、最終ラップの最終コーナーでインを突いた江澤と接触。転倒は免れたが、5位で連勝はストップした。接戦となったレース1を制したのはピューティサンで、母国タイでのレースで今季初勝利を挙げた。

レース2はプラタマがポール・トゥ・ウインで、タイトル獲得に向けて大きく前進した。2位は小田喜、3位はピューティサンとなった。

プラタマが最終戦を待たずにIATCタイトルを獲得

第5戦マレーシアのレース1では、タイトル獲得を狙うプラタマが2周目で転倒し、首位争いは江澤と小田喜の一騎打ちとなった。最終ラップ、最終コーナーのブレーキングポイントで小田喜が逆転すると、昨年の開幕戦以来の勝利を飾った。

レース2ではプラタマが5番手から好スタートを切り、第4コーナーの時点で首位に浮上。レース中盤からは首位を譲らずにそのままチェッカーフラッグを受け、最終戦を待たずしてインドネシア人初のIATCチャンピオンに輝いた。

最終戦となった第6戦カタール大会でもプラタマが完全優勝し、12レース中9勝という他を寄せ付けない強さでシリーズを制覇。小田喜は22年から5つ順位を上げて2位、ルーキーの荻原羚大が最後の3レースで連続表彰台を飾り、ランキング3位となった。

Rd.01 マレーシア Race1：開幕戦でルーキーの高平がプラタマをコンマ1秒差で破る

Rd.01 マレーシア Race2：レース2でプラタマが優勝、高平と三谷はダブル表彰台を獲得

Rd.02 日本 Race1：プラタマが第2戦レース1を制す

Rd.02 日本 Race2：ファイナルラップのドラマを制してプラタマが優勝

Rd.03 インドネシア Race1：レース1はプラタマが小田喜を抑えて4連勝

Rd.03 インドネシア Race2：プラタマがホームレースで2連勝

Rd.04 タイ Race1：ピューティサンがホームレースを制す

Rd.04 タイ Race2：タイトル獲得に向けてプラタマが再び勝利を挙げる

Rd.05 マレーシア Race1：ウエットコンディションの中、小田喜が江澤を一騎打ちで制す

Rd.05 マレーシア Race2：プラタマがインドネシア人初のIATC優勝を飾る

Rd.06 カタール Race1：カタール大会レース１でプラタマが記録的な8勝目を獲得

Rd.06 カタール Race2：0.010秒の僅差でプラタマが荻原を破り、9回目の優勝

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