開幕戦でアーウィン3連勝

開幕戦は4月16日から17日、MotoGPやF1のイギリスGP会場としても知られるシルバーストーン・サーキットで行われた。Honda Racing UKは、CBRシリーズ30周年を記念して、白基調のスペシャルカラーをまとったCBR1000RR-R FIREBLADE SPでシーズンをスタートした。予選ではアーウィンがポールポジションを獲得。レース1は僅差でポジションを守り切り、オープニングレースで勝利を挙げた。レース2では2列目から徐々にポジションを上げ、残り10周で2番手へ。首位のブラッドリー・レイ(ヤマハ)にプレッシャーをかけ続け、残り2周でレイが転倒したことで首位に立ち、開幕2連勝。レース3では5番手スタートながら4周で首位となり、そのまま逃げきって勝利。アーウィンは自身初となる大会の完全制覇を果たし、最高のスタートを切った。

「ザ・ショーダウン」進出をかけて

第2戦オウルトンパークでは苦戦し、レース3の7位がベストとなったアーウィン。この大会で2勝を挙げたレイに首位を奪われることとなった。しばらく苦戦が続き、ランキングを6番手まで落としてしまうが、第5戦ブランズハッチのレース3で3位に入り、表彰台に復帰。第6戦から第8戦にかけては、9レース中5レースでトップ6フィニッシュと安定した成績を収め、ランキング4番手に上昇した。これで、上位8人が最後の3大会でタイトルを争う「ザ・ショーダウン」への参戦権を手に入れた。

ザ・ショーダウンの初戦、第9戦オウルトンパークではレース1-2を4位でフィニッシュ。レース3では序盤からトップを争い、1位とわずか0.089秒差の2位に入った。第10戦ドニントンパークではレース1を5位、レース2を3位でフィニッシュ。レース3では終盤、フットペグが折れ、片足の置き場を失いながらも表彰台争いを制して3位に入賞。好ファイトを見せたアーウィンはランキング2位に浮上し、最終戦へと向かった。

最終戦ブランズハッチ大会では、レース1でポール・トゥ・ウインを達成。レース2で3位に入ると、レース3は弟のアンドリュー・アーウィン(BMW)との優勝争いに0.6秒差で勝利し、兄弟での1-2フィニッシュに。最高の形でシーズンを締めくくったアーウィンは、自己最高のランキング2位となった。

水野、高橋の2年目シーズン

「Honda Superbike Challenge Program」の一環として、BSB参戦2年目を迎えた水野は、第3戦、第6戦で全レース入賞を果たすなど、着実にコースへの習熟度を深めて成長。ランキングは23位となった。

高橋はケガの影響で苦しんだ2021年を乗り越え、万全の状態で2年目のシーズンに臨んだ。ベテランの知見を活かしてマシン開発に注力し、第8戦レース1の11位をベストに、終盤は6レース連続で入賞。前年を上回る28ポイントを獲得し、ランキング20位となった。

ニーヴは14レースで入賞を果たし、35ポイントを獲得してランキング19位でクラスデビューイヤーを終えた。

Race Report

Rd.01 シルバーストーン：グレン・アーウインが開幕戦で3レース制覇

Rd.02 オウルトンパーク：Honda Racing UKがオウルトンパークでさらに前進

Rd.03 ドニントンパーク：ドニントンパーク2日目はHonda Racing UKチームにとって波乱の一日に

Rd.04 ノックヒル：第4戦はHonda Racing UKチームにとって堅調な結果に

Rd.05 ブランズハッチ：Honda Racing UKのアーウインが表彰台獲得

Rd.06 スラックストン：グレン・アーウインが今大会全レースでポイント獲得し、ランキング5位に浮上

Rd.07 キャドウェルパーク：キャドウェルパークの逆風にめげず、ザ・ショーダウンへの望みはまだ強く

Rd.08 スネッタートン：グレン・アーウィンが2022年のザ・ショーダウン参戦権を獲得

Rd.09 オウルトンパーク：オウルトンパークでグレン・アーウインが2位表彰台を獲得

Rd.10 ドニントンパーク：ドニントンパークでグレン・アーウィンが連続表彰台

Rd.11 ブランズハッチ：グレン・アーウィンが勝利で今シーズンを締めくくる