【IA2 2023総集編】横澤が5年ぶりの勝利を挙げて総合ランキング2位
2023年の全日本モトクロス選手権IA2クラスは全9大会で開催された。CRF250Rを駆るHonda勢は、横澤拓夢(TKM motor sports いわて)、柳瀬大河(Bells Racing)、鈴村英喜(TEAM HAMMER ホンダ学園)らが参戦した。
横澤が総合3位で好スタート
開幕戦HSR九州大会は決勝3ヒート制で行われた。ヒート1で横澤は2番手と好スタートを切り、そのまま順位を守って2位でゴール。ヒート3で横澤はやや出遅れるも、5番手でオープニングラップをクリア。その後、徐々に順位を上げて3位でフィニッシュし、総合成績も3位となった。
第2戦関東大会はオフロードヴィレッジで行われた。ヒート1で柳瀬がホールショットを奪うと、そのままトップで1周目をクリア。4周目に転倒を喫するが、3位入賞を果たした。ヒート2では、柳瀬が再びホールショットを奪うも、中盤で転倒し15番手まで後退。18位でのフィニッシュとなった。鈴村は後方から大きく追い上げ、4位に入賞した。
第3戦の舞台はスポーツランドSUGO。ヒート1では横澤が1周目を5番手でクリアし、上々のスタート。粘り強く上位に肉薄した走りをみせ、3位表彰台。ヒート2では、横澤がスタートでやや遅れるも4位でゴール。大会総合2位に輝き、ランキングも3位に浮上した。
世羅グリーンパーク弘楽園にて行われた第4戦中国大会では、横澤がヒート1で2位、ヒート2で3位と安定したリザルトを残し、総合ランキング2位に浮上した。
横澤が5年ぶりの勝利
第5戦北海道大会では、ヒート1で柳瀬が快走をみせる。スタート直後は先頭争いを繰り広げ、2番手で1周目をクリア。レース中盤、三つ巴の2番手争いになるも、最後は突き放して2位でフィニッシュ。横澤は1周目に転倒し11番手からのスタートとなったが、追い上げて3位でゴールした。
ヒート2では横澤が1周目でトップに立つと、3周目には7秒ほどのアドバンテージを築く。終盤ビクトル・アロンソ(ヤマハ)に詰め寄られながらも、約3秒差で逃げきりに成功。2018年の第8戦以来となる通算2勝目を挙げた。
名阪スポーツランドで行われた第6戦近畿大会。柳瀬はヒート1で出遅れ、1周目9番手から追いかける展開。序盤こそ苦戦していたが粘り強い走りをみせ、20周のレースを3位でフィニッシュした。
ヒート2で横澤は1周目8番手となったが、順調に追い上げて6周目には2番手に。終盤トップが転倒したことで1位でゴールし、今季2勝目を挙げた。鈴村は1周目18番手から驚異の追い上げをみせ、3位表彰台を獲得した。
第7戦は、シーズン2度目のHSR九州大会。各クラスのヒート1/ヒート2(20分+1周)に加えて、IA1/IA2混走によるIA OPEN(15分+1周)が行われた。
ヒート1では鈴村が2番手に浮上する場面もあり、4位入賞。横澤はヒート1で5位、ヒート2は6位に入賞し、総合ランキング2位をキープした。
鈴村がIA初優勝 横澤はランキング2位を守る
第8戦埼玉トヨペットCUPはオフロードヴィレッジにて、3ヒート制で行われた。ヒート2でホールショットを奪った鈴村は、そのままトップでオープニングラップをクリア。その後は2番手に後退するも、最終10周目にアロンソがマシントラブルでリタイアし、鈴村がトップでチェッカー。IA昇格8年目にしてうれしい初優勝となった。
この大会では山本鯨監督率いるTeam YAMAMOTOから、ヨーロッパでタイトルを獲得してきた経歴をもつブライアン・シューが参戦。ヒート1ではパンクに見舞われながら2位、ヒート2では接触でクラッチレバーを破損しながらも3位、ヒート3はノートラブルで独走し、優勝を果たした。
最終戦MFJグランプリの舞台はスポーツランドSUGO。ヒート1で横澤はスタート直後から積極的に順位を上げて1周目をトップでクリア。三つ巴のトップ争いの中、2位でゴール。ヒート2でも横澤はトップ争いに加わるが、7周目で2番手に後退し、そのまま2位でゴール。柳瀬は4位入賞、鈴村は12位でシーズンを締めくくった。
全9戦を終えて、横澤は2勝を挙げて総合ランキング2位となり、22年の5位からランクアップ。柳瀬は6位、鈴村は8位となった。
Race Report
Rd.01 HSR九州:横澤が3ヒートのうち2ヒートで表彰台に登壇して総合3位
Rd.02 オフロードヴィレッジ:柳瀬がヒート1で3位を獲得するも、ヒート2は転倒に泣く
Rd.03 スポーツランドSUGO:横澤がヒート1で3位に入賞し、両ヒート総合2位を獲得
Rd.04 世羅グリーンパーク弘楽園:横澤が両ヒートで表彰台に登壇。トップと同点の総合2位を獲得
Rd.05 新千歳モーターランド:ヒート1で柳瀬が2位、ヒート2で横澤が5年ぶり2度目の勝利
Rd.06 名阪スポーツランド:横澤が今季2勝目を挙げる。柳瀬はヒート1で3位、鈴村はヒート2で3位表彰台
Rd.07 HSR九州:横澤がトップと18点差のランキング2位をキープ
ポイントランキング
Pos. | Rider | Num. | チーム | Constr. | Pts |
---|---|---|---|---|---|
1 | VICTOR ALONSO | 58 | Auto Brothers | Yamaha | 344 |
2 | 横澤 拓夢 | 5 | TKM motor sports いわて | Honda | 306 |
3 | 中島 漱也 | 4 | bLU cRU レーシングチーム鷹 | Yamaha | 245 |
4 | 鴨田 翔 | 9 | Kawasaki PLAZA 東大阪 | Kawasaki | 236 |
5 | 池田 凌 | 18 | Yogibo マウンテンライダーズ | Kawasaki | 223 |
6 | 柳瀬 大河 | 3 | Bells Racing | Honda | 198 |
8 | 鈴村 英喜 | 7 | TEAM HAMMER | Honda | 172 |
16 | Brian HSU | 81 | Team YAMAMOTO | Honda | 61 |
21 | 森 優介 | 69 | Team ITOMO with オフロードピット那須 | Honda | 10 |
26 | 大塚 貴斗 | 28 | T.E.SPORT | Honda | 3 |
27 | 近藤 雄紀 | 24 | Team MDR | Honda | 3 |
30 | 山田 康介 | 43 | TEAMリッキーbyカミチカ | Honda | 1 |
31 | 山﨑 巧也 | 34 | T.E.SPORT | Honda | 1 |