【2022シーズン総集編 JSB1000】作本輝介がHonda勢最上位の総合4位。トップ10中6人がHonda勢
2022年の全日本ロードレース選手権最高峰JSB1000クラスは、全7大会13レースで開催された。昨年10回目のタイトルを決めた中須賀克行(ヤマハ)打倒を目指すHonda勢は、 前年ランキング2位の濱原颯道がHonda Dream RT 桜井ホンダから継続参戦。前年ランキング3位の清成龍一はTOHO Racingへ移籍しての参戦となった。
他、Honda勢として作本輝介(Astemo Honda Dream SI Racing)、榎戸育寛(SDG Motor Sports RT HARC-PRO.)の2名が昨年のST1000からステップアップして参戦。名越哲平(SDG Honda Racing)、社員チームのHonda Suzuka Racing Teamの亀井雄大、岩田悟(Team ATJ)は継続参戦となった。
開幕戦で濱原が3位表彰台獲得
開幕戦はモビリティリゾートもてぎにて、2レース制で行われた。レース1は予定していた15周から14周へ短縮して開始。ホールショットを決めた渡辺一樹(スズキ)と、中須賀、濱原でトップ集団を形成したものの、濱原は3位でフィニッシュ。スタート直前の雨の影響で23周から21周に減算して行われたレース2では、濱原が2周目に仕掛け首位に立つが、17周目に亀井が4番手に浮上。そのまま亀井が4位でHonda勢トップでフィニッシュ、5位に濱原が続く結果となった。
2&4レースでHonda勢が好走を見せる
第2戦は「鈴鹿2&4レース」として全日本スーパーフォーミュラ選手権と併催され、JSB1000クラスのみ2レース制での開催となった。Honda Dream RT 桜井ホンダから日浦大治朗がスポット参戦。ST1000に参戦中の國峰啄磨が、ケガで欠場している清成の代役として参戦した。
レース1は、3番手フロントローを獲得した亀井がHonda勢トップの4位。日浦、濱原が5位、6位と続いた。ウエットコンディションとなったレース2では、トラブルにより亀井が無念のリタイア。榎戸が4位、5位に濱原、6位に作本とHonda勢が入賞した。
第3戦も第2戦と同じく「オートポリススーパー2&4レース」として、全日本スーパーフォーミュラ選手権と併催。右足の負傷から復帰戦となる名越に注目が集まる中、レース1では、ポールポジションを獲得した亀井が、サイティングラップでマシンの不具合によりピットイン、修復してコースインするという波乱含みの滑り出しとなる。Honda勢はトップ集団を追いかけたものの、4位に濱原、5位に名越、6位以下に作本、岩田、榎戸、國峰が続く結果となった。レース2では、亀井が中須賀とトップ争いを繰り広げたものの、最終順位は4位。5位以下に作本、名越、國峰、濱原、岩田、榎戸の順にチェッカーを受けた。
第4戦の舞台はスポーツランドSUGO。4戦連続の2レース開催となった。レース1では、スタートで好ダッシュを見せた作本が見事3位でフィニッシュし、JSB1000クラス初表彰台を獲得。Honda勢は5位に濱原、6位岩田、7位に榎戸が入賞した。レース2は、ポールポジション獲得の亀井が中須賀、岡本、作本とトップ争いを繰り広げ、3位表彰台登壇。4位作本という好成績を収めた。
第5戦筑波サーキットではJSB1000クラスの開催はなく、約3ケ月ぶりのレースとなった第6戦は、8月27~28日にオートポリスで行われた。第6戦では名越が右ヒザの再手術のために欠場。代役として榎戸が出場した。決勝レースでは作本、亀井、中須賀、渡辺、濱原、岩田がトップ集団を形成。一時は亀井がトップに立ったものの、6周目に3番手にダウンしてしまう。13周目に赤旗が提示された後、そのままレース成立となり、亀井が3位で第4戦に続いて表彰台に登壇。4位作本、5位濱原と続いた。
Honda勢が最終ランキングトップ10中6人を占める
第7戦は岡山国際サーキットで開催された。事前テストでは、亀井が転倒し、骨折するというアクシデントが発生。出場が危ぶまれたものの、医者の許可がおり、急きょ参戦へと至った。予選では名越の代役として引き続き参戦の榎戸が2番手、濱原が3番手となりフロントロー獲得。4番手に作本がつけた。決勝レースは、中須賀が逃げ、作本、濱原が等間隔で続くという展開に。4周目には榎戸が濱原を抑えて3番手に浮上し、10周目まで死守していたが、ダブルヘアピンで転倒。そのまま2位に作本、3位に濱原が入りダブル表彰台入りを果たした。
今シーズンの最終戦は鈴鹿サーキットで3レース開催となった。20周で戦うレース1では、6周目で清成が3番手へと浮上。首位の中須賀を追う渡辺の背後に迫り、僅差の3位入賞で今季初表彰台を獲得した。さらに、12周のレース2では、好スタートを切った清成が3位に入賞し、連続表彰台を獲得。
15周で行われるレース3では、中須賀、渡辺のトップ争いに続き、亀井が4周目で3番手に浮上。作本、岡本を制して3位入賞した。レース1,2で3位入賞を果たした清成は10位でフィニッシュ。
昨年に引き続き、ヤマハの中須賀がシーズン13レースに全勝し、タイトルを獲得した。
シリーズランキングHonda勢トップはランキング4位の作本。5位に亀井、6位に濱原、7位に岩田、8位に榎戸、最終戦で勢いを見せた清成が10位に食い込み、ランキングトップ10に6人が入った。
Race Report
Rd.01 モビリティリゾートもてぎ:開幕戦レース2は、4位亀井雄大がHonda勢トップ
Rd.02 鈴鹿サーキット:ウエットコンディションのレース2で榎戸育寛が4位入賞
Rd.04 スポーツランドSUGO:レース2でポールポジションスタートの亀井雄大が3位表彰台
JSB1000 ランキング
Pos. | Rider | Num. | チーム | Constr. | Pts |
---|---|---|---|---|---|
1 | 中須賀克行 | 1 | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | ヤマハ | 334 |
2 | 渡辺一樹 | 15 | YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN | スズキ | 221 |
3 | 岡本裕生 | 29 | YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2 | ヤマハ | 173 |
4 | 作本輝介 | 27 | Astemo Honda Dream SI Racing | Honda | 152 |
5 | 亀井雄大 | 6 | Honda Suzuka Racing Team | Honda | 146 |
6 | 濱原颯道 | 2 | Honda Dream RT 桜井ホンダ | Honda | 139 |
7 | 岩田悟 | 8 | Team ATJ | Honda | 129 |
8 | 榎戸育寛 | 28 | SDG Motor Sports RT HARC-PRO. | Honda | 87 |
10 | 清成龍一 | 3 | TOHO Racing | Honda | 66 |
12 | 秋吉耕佑 | 7 | Murayama.Honda Dream.RT | Honda | 51 |
15 | 名越哲平 | 5 | SDG Honda Racing | Honda | 31 |
16 | 日浦大治朗 | 10 | Honda Dream RT 桜井ホンダ | Honda | 31 |
19 | 國峰啄磨 | 3 | TOHO Racing | Honda | 27 |
20 | 黒木玲徳 | 17 | GOSHI Racing | Honda | 13 |
21 | 田尻悠人 | 25 | GOSHI Racing | Honda | 11 |
29 | 國川浩道 | 3 | TOHO Racing | Honda | 5 |
33 | 今野由寛 | 32 | Murayama.Honda Dream.RT | Honda | 3 |
35 | 杉山優輝 | 33 | Honda Suzuka Racing Team | Honda | 1 |