全日本モトクロス選手権

【LADIES 2023総集編】川井が2年ぶり3度目のシリーズチャンピオンに輝く

2023年の全日本モトクロス選手権レディースクラスは全7大会8レースで争われた。22年チャンピオンの久保まなが引退したことで王者不在のシーズンとなり、20-21年王者の川井麻央(T.E.SPORT)と、本田七海(ヤマハ)の2人による激しいタイトル争いが繰り広げられた。

【LADIES 2023総集編】川井が2年ぶり3度目のシリーズチャンピオンに輝く

川井が前半で3勝を挙げてシリーズをリード

開幕戦HSR九州大会では、1周目からリードを築いた川井がトップを独走。安定した走りを見せ、首位でシーズン開幕戦を終えた。箕浦未夢(TEAM ITOMO)は僅差で3位を守り、全日本で初めての表彰台に上がった。


川井麻央、箕浦未夢/開幕戦HSR九州大会
川井麻央、箕浦未夢/開幕戦HSR九州大会

第2戦関東大会では、ホールショットを取った箕浦に川井が接触して転倒という波乱のスタート。箕浦と抜きつ抜かれつのトップ争いを繰り広げた濵村いぶき(T.E.SPORT)が7周目で首位に出るとそのまま逃げ切り、初の表彰台を優勝で飾った。2位に箕浦、3位には瀬尾柚姫(TEAM HAMMER)とHonda勢が表彰台を独占。川井は6位でフィニッシュした。


箕浦未夢、濵村いぶき、瀬尾柚姫/第2戦関東大会
箕浦未夢、濵村いぶき、瀬尾柚姫/第2戦関東大会

第3戦SUGO大会では、川井と本田が3番手以降を大きく引き離してマッチレースを展開。最終盤に川井が本田を引き離し、今季2勝目を挙げた。

第4戦中国大会は、シーズン唯一の2ヒート制で行われた。ヒート1で川井は5位に終わるが、ヒート2ではトップを独走。本田が最後まで追い上げたが、1.822秒差で川井が勝利を飾った。

前半4戦を終えて川井が96ポイント、本田は93ポイントと川井がわずかにリードし、後半戦へと向かった。

激化するタイトル争い

第6戦近畿大会では、1周目で5番手だった川井は次周では3番手にポジションを上げ、5周目で箕浦を抜いて2番手に上がったものの、10秒ほど先行してトップを走る本田には届かず。2位でゴールし、総合ランキングでも本田に抜かれ2位に後退となった。

第8戦埼玉トヨペットCUPでは、川井が先頭で1周目をクリアし、2番手には本田が迫った。本田がコーナーで仕掛けたところ、川井に接触して転倒。川井はこれを機にリードを拡大し、本田に18秒あまりの差をつけて優勝した。川井は3ポイント差で再び総合ランキング首位に立ち、最終戦を迎えることとなった。

タイトル決定戦となった最終戦は、スポーツランドSUGOで開催された。スタートで箕浦がホールショットを奪い、川井が追う展開に。川井とチャンピオン争いを繰り広げる本田が3番手につける中、川井は2周目でトップに浮上。本田が4周目で箕浦を抜いて2番手となるが、この時点で川井は4秒ほどリード。レース後半には独走状態となり、シーズン5勝目をマークした川井が21年以来3度目となるシリーズタイトル獲得を果たした。また、箕浦は3位でゴールし、ランキングでも自己最高の3位となった。


川井麻央/第9戦スポーツランドSUGO
川井麻央/第9戦スポーツランドSUGO


ポイントランキング

Pos. Rider Num. チーム Constr. Pts
1 川井 麻央 2 T.E.SPORT Honda 169
2 本田 七海 4 bLU cRU TEAM KOH-Z LUTZ with 秀光ビルド Yamaha 161
3 箕浦 未夢 9 Team ITOMO Honda 99
4 川上 真花 7 bLU cRU YSP大阪箕面 Yamaha 93
5 瀬尾 柚姫 8 TEAM HAMMER Honda 92
6 濵村 いぶき 17 T.E.SPORT Honda 72
8 井川 実乃里 13 98%Racing Honda 68
10 楠本 菜月 5 Team YAMAMOTO Honda 64
12 山﨑 琴乃 10 T.E.SPORT Honda 40
19 鑓水 よう子 34 習志野レーシングクラブwithサドルバック Honda 1
20 田村 美幸 37 83TEC.RacingTeam Honda 1

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