全日本ロードレース選手権

【2021シーズン総集編】濱原颯道が自己最高のランキング2位、清成龍一が3位

2021年の全日本ロードレース選手権JSB1000クラスは、4月のツインリンクもてぎでの開幕戦を皮切りに全6大会11レースが開催された。2020年はコロナ禍や台風直撃の影響を受けてわずか4大会の短期決戦となったが、今季は予定通りすべての大会が開催され、各地で熱戦が繰り広げられた。

【2021シーズン総集編】濱原颯道が自己最高のランキング2位、清成龍一が3位

前年ランキング2位の清成龍一はAstemo Honda Dream SI Racingから継続参戦。MuSASHi RT HARC-PRO.Hondaは、前年ランキング4位の水野涼が英国スーパーバイク選手権へ挑戦し、ST1000クラス2位の名越哲平がJSB1000に挑むこととなった。

開幕戦は4月3~4日、ツインリンクもてぎで2レース制の大会が行われた。レース1でフロントロー2番グリッドについた清成は、1周目でトップに浮上。中須賀克行(ヤマハ)とのトップ争いとなったが、レース後半17周目に先行を許し、清成は2位でフィニッシュした。

レース2では、清成がトップ争いに加わるもマシントラブルによりリタイア。Honda勢では濱原颯道(Honda Dream RT 桜井ホンダ)が3位表彰台に登壇した。


開幕戦レース1で2位となった清成
開幕戦レース1で2位となった清成

第2戦は「鈴鹿2&4レース」として全日本スーパーフォーミュラ選手権と併催、JSB1000クラスのみの開催となった。清成はレース1、2ともに、序盤トップに立つが後半で中須賀に逆転を許すという展開で、2レース連続の2位と悔しい結果になった。Honda Suzuka Racing Teamの亀井雄大はレース2で3位となり、ホーム鈴鹿でのJSB1000クラス初表彰台を喜んだ。


第2戦鈴鹿 自身初の表彰台に登壇した亀井
第2戦鈴鹿 自身初の表彰台に登壇した亀井

第3戦はスポーツランドSUGOで2レースが行われる予定だったが、悪天候のためレース1はキャンセルに。レース2では清成、濱原、亀井の3人が激しい2番手争いを展開した。終盤に亀井が2番手へ浮上するが、最終ラップで転倒し後退。濱原が2位、清成が3位となった。

第4戦筑波サーキットではJSB1000クラスの開催はなく、第5戦は7月17~18日、シーズン2度目の鈴鹿でレースが行われた。この週末はもともと鈴鹿8耐が予定されていたが中止となり、夏の鈴鹿でのスプリントレースというライダーにとっては馴染みの薄い戦いが組まれた。レース1では6番手スタートの名越が2位でクラス初表彰台、3位はスポット参戦の日浦大治朗(Honda Dream RT 桜井ホンダ)が入った。レース2では、前日11位と苦戦していた清成が大幅なマシンセッティングの変更を施し2位、日浦が2戦連続の3位を獲得した。


第5戦鈴鹿 名越がクラスデビューイヤーで2位表彰台を獲得
第5戦鈴鹿 名越がクラスデビューイヤーで2位表彰台を獲得

シーズンも終盤を迎えた第6戦岡山国際サーキット。この大会は1レースのみの開催で、序盤は清成がリード。しかし、全レースで勝利しタイトル獲得をすでに決めていた中須賀をここでも止めることができず、清成は2位でフィニッシュとなった。

最終戦はオートポリスで2レースが行われた。清成は雨で難しいコンディションとなった予選で15番手に沈み、レース1では4番手まで追い上げたものの痛恨の転倒でリタイア。レース2は10位と不本意な結果となった。清成に次ぐランキング3番手につけていた濱原は、レース1で2位、レース2で3位表彰台に上がり、ランキングで清成を逆転。前年から一つ順位を上げ、総合2位でシーズンを終えた。


濱原は自己最高の総合2位でシーズンを終えた
濱原は自己最高の総合2位でシーズンを終えた

ヤマハの中須賀がシーズン10レースを全勝し、今季のHonda勢は未勝利に終わった。しかし、濱原が自己最高の総合2位、ベテラン清成が3位、JSB1000デビューイヤーの名越が3度の表彰台登壇で5位となるなど、ランキングトップ10に7人が入る結果となった。



  • Standings
Pos. Rider Num. チーム Constr. Pts
1 中須賀 克行 7 YAMAHA FACTORY RACING TEAM Yamaha 266
2 濱原 颯道 3 Honda Dream RT 桜井ホンダ Honda 145
3 清成 龍一 2 Astemo Honda Dream SI Racing Honda 138.5
4 加賀山 就臣 10 Team KAGAYAMA Suzuki 122
5 名越 哲平 25 MuSASHi RT HARC-PRO.Honda Honda 115.5
6 亀井 雄大 11 Honda Suzuka Racing Team Honda 90.5
7 秋吉 耕佑 18 MURAYAMA.TJC.RT Honda 85
8 岩田 悟 6 Team ATJ Honda 81.5
9 柳川 明 12 will-raise racingRS-ITOH Kawasaki 72
10 日浦 大治朗 41 Honda Dream RT 桜井ホンダ Honda 62
11 関口 太郎 9 SANMEI Team TARO PLUSONE BMW 61.5
12 児玉 勇太 13 Team Kodama Yamaha 60
13 山口 辰也 26 TOHO Racing Honda 43
14 津田 一磨 15 BabyFace Powered by YOSHIMURA Suzuki 38.5
15 渡辺 一樹 14 YOSHIMURA SERT MOTUL Suzuki 36
16 中冨 伸一 16 Waveinn-R Yamaha 35.5
17 黒木 玲徳 24 GOSHI Racing Honda 27
18 大久保 光 31 EVA RT初号機 Webike TRICKSTAR Kawasaki 19
19 生形 秀之 20 S-PULSE DREAM RACING・ITEC Suzuki 15
20 東村 伊佐三 28 信州活性プロジェクトTeam長野 BMW 11
21 國峰 啄磨 10 TOHO Racing Honda 8
22 渥美 心 14 TONE RT SYNCEDGE4413 BMW BMW 7
23 江口 謙 27 RankUp Aprilia EGUKEN Garage Aprilia 5
24 須貝 義行 29 チームスガイレーシングジャパン Ducati 4
25 田尻 悠人 19 GOSHI Racing Honda 3
26 星野 知也 6 TONE RT SYNCEDGE4413 BMW BMW 1

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