最高峰クラスのJSB1000では、Astemo Honda Dream SI RacingからHonda CBR1000RR-Rを駆る清成龍一が参戦しています。清成は「昨年はランキング2位でした。その上は1位しかないので、今年はチャンピオンを目指します」と目標を定めています。
さらに、濱原颯道(Honda Dream RT 桜井ホンダ)、岩田悟(Team ATJ)、亀井雄大(Honda Suzuka Racing Team)、秋吉耕佑(Kosuke.TJC.RT)らが継続参戦し上位を目指します。
MuSASHi RT HARC-PRO.Hondaは、水野涼が若手育成プログラムで英国スーパーバイク選手権に参戦し、ST1000に参戦していた名越哲平がステップアップし戦います。「偉大な先輩が残した結果を引き継げるように」と誓っての挑戦が始まります。
今大会JSB1000は2レースが開催されました。予選のベストタイムがレース1、セカンドタイムがレース2のグリッドを決めます。レース1のポールポジションを獲得したのはスポット参戦の渡辺一樹(ヨシムラスズキ)。清成は2番手に付けます。3番手には中須賀克行(ヤマハ)で、3人がフロントローに並びました。決勝は23周で行われ、清成がホールショットを奪います。スタート直後、2コーナーで名越が岩田と接触するアクシデントがあり、名越は痛恨の転倒リタイアとなりました。
オープニングラップを制したのは、清成。成長著しい亀井が2番手に浮上します。それを、濱原が追います。2周目には亀井を中須賀が捉え2番手となり、首位の清成に迫ります。それを亀井、渡辺、濱原、岩田、秋吉らが追う展開となります。4周目には、清成、中須賀のトップ争いとなり、その後方で、亀井、渡辺が3番手争いを繰り広げます。5周目には渡辺が亀井を捉え、亀井は4番手とポジションダウン。濱原は単独5番手となりますが、ペースアップし亀井の背後に迫り、亀井、濱原の4番手争いへと発展します。11周目、濱原は亀井を捉え4番手に浮上します。5番手に亀井となり、6番手を岩田、加賀山就臣(スズキ)、秋吉で争います。
清成はトップを死守。その背後の中須賀との差は僅差で、中須賀は何度か清成に仕掛けますが、清成が阻止する緊迫した戦いが続きました。勝負が動いたのが17周目の1コーナー。中須賀が清成の前に出ると、今度は清成が中須賀の背後に迫り、パッシングポイントを探しますが、中須賀が逃げ切り優勝。清成は2位でチェッカーを受け、3位渡辺となりました。
4位に濱原、5位に亀井、6位に岩田、7位に秋吉となり、トップ7にHonda CBR1000RR-R が5台入る結果となりました。
レース2は、午後から雨予報が出ており、最終レースに組み込まれたJSB1000の天候は微妙なものとなりました。スタート時は雨がぱらつく場面もありましたが、予定通り23周でスタートが切られました。ここでも、清成が好スタートを決めますが、渡辺が前に出てレースを引っ張ることになります。渡辺、中須賀、清成、加賀山、岩田、亀井、濱原、秋吉、名越の順でオープニングラップを通過。3周目、3番手に付ける清成はファステストとなる1分49秒865を記録し2番手中須賀に迫ります。更に4番手亀井が加賀山を捉え、1分49秒387とファステストラップを塗り替え、2番手の清成に迫ります。
5周目には、渡辺、中須賀、清成、亀井がトップ集団を形成します。トップ集団から2秒5遅れて加賀山、岩田、濱原、秋吉が5番手争いを繰り広げました。7周目に亀井は清成を捉え3番手に浮上します。12周目に濱原は加賀山をパスして5番手に浮上します。ヘアピンでは5番手争いを繰り広げげていた岩田が転倒リタイアとなります。
16周目、トップ争いにいた清成がスロー走行しピットロードに入り、そのままリタイアとなりました。トップ争いは渡辺、中須賀、亀井の3台となり、中須賀が18周目のダウンヒルストレートでトップに出てスパートし、2番手渡辺、3番手亀井が続きました。濱原と加賀山は4番手争いを繰り広げ、秋吉は6番手を走行します。
20周目の2コーナーで亀井がマシンストップしリタイアとなり、濱原と加賀山が3番手争いを繰り広げます。5コーナーで雨が落ち始め、21周目に加賀山が濱原を捉え3番手に浮上しますが、雨が強くなったことで、赤旗が提示されレース中断で、そのままレース成立。20周目の通過順位でリザルトが決定されました。
中須賀が優勝、2位渡辺、3位に濱原が入りました。秋吉は6位、名越は7位でチェッカーを受けました。