清成龍一が2戦連続の2位、亀井雄大が初の3位表彰台に登壇
全日本ロードレース選手権シリーズ 第2戦(鈴鹿2&4レース)は、三重県鈴鹿サーキットで四輪の全日本スーパーフォーミュラ選手権と併催で、JSB1000のみ開催されました。第2戦としての戦い以外に、鈴鹿8時間耐久ロードレースの出場権を賭けたトライアウトとしても行われ67台がエントリー。その内、42台がトライアウト対象で18枠を争います。予選通過は44台と厳しいものとなりました。
木曜日からスポーツ走行が行われ、金曜日も同様の走行時間が設けられました。四輪レースの影響から路面コンディションが難しいことに加え、参加台数の増加でタイムアップが難しい走行が続きました。グループA,Bと分けられた予選は、赤旗中断などの波乱の中で、ベストタイムがレース1、セカンドタイムがレース2のグリッドを決めました。
予選では難しい状況の中でもHonda CBR1000RR-Rを駆るライダーたちが大躍進、次々と好タイムをマークしました。ポールポジションは中須賀克行(ヤマハ)となりますが、Astemo Honda Dream SI Racingの清成龍一が2番手、3番手には濱原颯道(Honda Dream RT 桜井ホンダ)が付けフロントローを獲得します。4番手には岩田悟(Team ATJ)、5番手の亀井雄大(Honda Suzuka Racing Team)までが2分6秒台を記録します。7番手にHonda Dream RT 桜井ホンダからスポット参戦の日浦大治朗。8番手に名越哲平(MuSASHi RT HARC-PRO.Honda)。9番手に秋吉耕佑(MURAYAMA.TJC.RT)と2番手から9番手までがHonda勢となります。TOHO Racingは代役参戦の山口辰也が16番手、スポット参戦の國峰啄磨が2分8秒台までタイムを詰め18番手につけました。
レース1決勝は14周で争われ、ホールショットは清成、岩田、中須賀が続き、少し遅れて濱原、加賀山就臣(スズキ)、亀井、日浦、秋吉が続きます。2周目、中須賀が岩田をホームストレートで捉え清成の背後につけます。濱原がバックストレートから130Rで岩田を捉え3番手に浮上。清成、中須賀、濱原、岩田の4台がトップ集団を形成しますが、3周目にデグナーカーブの2個目で5台の多重クラッシュが発生してセーフティカーが投入されます。コースクリアになるまで5周の間、ライダーたちは隊列を組んで周回を重ねました。セーフティカーが解除された8周目にリスタート。解除後の最終コーナーで名越が転倒を喫し、さらには濱原がトラブルでピットインします。
トップの清成の後方に中須賀、岩田、加賀山、亀井、日浦、秋吉と続きます。1コーナーで加賀山が岩田を捉え3番手に浮上。10周目には中須賀が首位に立ち、清成、加賀山、岩田とオーダーが変化します。それを追い亀井が続きます。清成は、2分6秒台で逃げる中須賀を追い、自身も2分6秒台にタイムアップして食らいつきます。トップ2台が一騎打ちとなり、激しい3番手争いを繰り広げる岩田は加賀山を強烈にプッシュします。最終ラップ、岩田は加賀山に130Rで仕掛けますが痛恨の転倒リタイア。レースは中須賀が勝ち、2位清成、3位に加賀山、4位に亀井、5位に日浦が入ります。6位に秋吉、8位には國峰が入りました。代役参戦の山口が11位となりました。濱原はトラブルを解消しピットアウトして走り切り36位完走となりました。
翌日のレース2はレース1より多い16周で争われました。決勝は太陽が顔を出しますが、強い風が吹くコンディションとなりました。絶妙なスタートを決めてホールショットを奪ったのは清成で、2番手に濱原、亀井、岩田、加賀山、日浦、名越、秋吉が続きます。130Rで岩田を中須賀が捉え、オープニングラップは、清成、濱原、中須賀、岩田、亀井で通過します。2周目、亀井は岩田を捉え4番手に浮上します。日浦も秋吉を捉えて7番手に上がります。4周目の1コーナーで中須賀が濱原を捉えて2番手となり、清成、中須賀、濱原、亀井がトップ集団を形成します。5番手に岩田、加賀山、名越が秋吉を捉え8番手に浮上し、それを追って秋吉、國峰が続きました。
6周目亀井が2コーナーでオーバーランした濱原の前に出て3番手に浮上し、トップの清成、中須賀を追います。名越も7番手にポジションアップします。トップ争いは接近し清成と中須賀の差は0.121秒となり、7周目には0.097秒、8周目は0.104秒と接近戦が続きます。3番手亀井は単独走行、4番手濱原、5番手争いを日浦、名越、加賀山が繰り広げます。9周目に日浦、名越が加賀山をパスしてポジションアップ。岩田は8番手、秋吉は9番手を走行します。12周目、ペースアップした日浦が濱原の前に出て4番手となります。
13周目の1コーナーで中須賀が並びかけ、清成は首位を守ろうとしますが、2コーナーで中須賀が前に出ます。中須賀はそのままリードを広げて優勝を飾り、清成は悔しい2位となりました。3番手の亀井に日浦が迫りましたが、亀井もペースアップして逃げきり3位となり、初の表彰台に上りました。4位に日浦、強風の影響で2度もコースアウトしながら追い上げた濱原が5位、名越が6位となります。レース1でメインカーを大破した岩田はTカーで参戦し8位でチェッカーを受けました。9位に秋吉、山口が14位。國峰は17位でレースを終えました。