【2022シーズン総集編 J-GP3】3勝を挙げた尾野弘樹が2連覇を達成
J-GP3クラスは全6戦が開催され、2連覇を狙う前年チャンピオンの尾野弘樹(P.MU 7C GALESPEED)と、上原大輝 (Team Plusone)の2人を中心にタイトル争いが繰り広げられた。
木内尚汰が全日本初優勝
モビリティリゾートもてぎで開催された開幕戦。予選では木内尚汰(Team Plusone)がポールポジションを獲得、尾野が2番グリッドを獲得した。トップ争いはこの2人による激しいバトルとなり、最終ラップのダウンヒルで尾野を捉えた木内が初優勝。全勝でのV2を狙っていたという尾野は開幕戦で2位と悔しい結果に終わった。
第2戦、第3戦はJSB1000のみの開催で、J-GP3クラスのライダーにとっては2カ月のインターバルをおいて行われた第4戦スポーツランドSUGO。開幕戦勝者の木内は2戦連続でポールポジションを獲得し、トップグループでレースを進めたが、6周目で転倒を喫してしまう。尾野と上原の一騎打ちとなったトップ争いは、最終ラップで上原を突き放した尾野が今季初優勝。ランキングトップに立ち、V2へ一歩近づいた。3位には若松怜(BOWCS SPK Racing)が入り、初の表彰台に登壇した。
上原が初優勝でタイトル争いへ浮上
第5戦筑波サーキットは、6月下旬ながら気温35℃という厳しいコンディションで開催された。ポールポジションの尾野がホールショットを奪い、上原と木内が追いかける展開となった。5周目の1コーナーで上原はトップに浮上し、16周目には自らのファステストを更新し、尾野を突き放す。トップ集団が24周目に入った時、アジアコーナーで多重クラッシュが起き、レースが終了。23周目の通過順位が最終結果となり、上原が全日本初優勝、2位に尾野、3位木内となった。上原はポイントリーダーの尾野に4点差と迫って、後半戦へと向かった。
第6戦オートポリスでも、尾野、木内、上原の激しい首位争いが繰り広げられた。尾野がホールショットを獲るも、木内がオープニングラップを首位で通過。グリッドで転倒し、最後尾スタートとなった上原は怒涛の追い上げを見せ、12周目に3台のトップ争いとなった。ラスト4周で激しいバトルが繰り広げられ、最終コーナーで尾野がトップに立ち、0.005秒差で木内を抑えて優勝を飾った。上原は3位となり、尾野とのポイント差は13点に広がった。
第7戦岡山国際サーキットは台風の影響を受けて、19周が15周へ短縮された。フロントローには尾野、上原、木内が並ぶ。一時は6台ほどになった先頭集団も、10周目は尾野と上原に絞られ、その差は0.061秒。僅差のまま進んでいたが、13周目に転倒者が出たことから赤旗中断、そのままレースが成立した。尾野が優勝し、今季3勝目。2位の上原にとっては、ペースアップが遅れたことで仕掛けるタイミングを失い、悔しいレースとなった。
3勝で総合トップの尾野と、2位の上原が18ポイント差で迎えた最終戦鈴鹿サーキット。尾野がホールショットを取り、上原はやや出遅れたが2周目にはトップ集団へ。木内を含めたトップ3台はセカンドグループを引き離していくが、7周目に赤旗中断となり、残り5周で再スタート。再び3人の争いとなるが、4周目で上原がトップ集団から抜けて独走態勢に持ち込んでシーズン2勝目。尾野と木内の2番手争いでは、最終ラップのシケインを木内が制するも、尾野が並びかけてわずかに前でフィニッシュラインを通過。2位の尾野は138ポイントを獲得し、V2を達成した。2位は125ポイントで上原、3位の木内は96ポイントという結果となった。
Race Report
Rd.01 モビリティリゾートもてぎ:木内尚汰が初優勝を飾る
Rd.04 スポーツランドSUGO:尾野弘樹が今シーズン初優勝。上原、若松が表彰台に登壇
Rd.05 筑波サーキット:上原大輝が全日本初優勝。ポールポジションの尾野弘樹が2位、3位に木内尚汰が入る
Rd.06 オートポリス:尾野弘樹が僅差のバトルを制し、今季2勝目をマーク
J-GP3 ランキング
Pos. | Rider | Num. | チーム | Constr. | Pts |
---|---|---|---|---|---|
1 | 尾野弘樹 | 1 | P.MU 7C GALESPEED | Honda | 138 |
2 | 上原大輝 | 26 | Team Plusone | Honda | 125 |
3 | 木内尚汰 | 7 | Team Plusone | Honda | 96 |
4 | 彌榮郡 | 10 | MARUMAE with Club PARIS | Honda | 58 |
5 | 徳留真紀 | 4 | MARUMAE MTR | Honda | 58 |
6 | 高杉 奈緒子 | 5 | TEAM NAOKO KTM | KTM | 44 |
7 | 若松怜 | 11 | BOWCS SRK Racing | Honda | 43 |
8 | 森俊也 | 6 | Team Plusone | Honda | 41 |
9 | 小合真士 | 9 | SDG Mortor Sports Jr. Team | Honda | 36 |
10 | 三谷然 | 34 | P.MU 7C GALESPEED | Honda | 32 |
11 | 大和颯 | 32 | team-Syuu | Honda | 28 |
12 | 江澤伸哉 | 8 | BOWCS SRK Racing | Honda | 23 |
13 | 中島元気 | 19 | Honda Hamamatsu ESCARGOT RT | Honda | 22 |
14 | 岡崎静夏 | 14 | JAPAN POST HondaDream TP | Honda | 19 |
16 | 山本航 | 22 | ライダーズサロン横浜 | Honda | 18 |
18 | 八尋春葵 | 27 | BATTLE FACTORY | Honda | 15 |
19 | 武中駿 | 31 | BIKE HOUSE ZERO & Shirakuwaken | Honda | 15 |
20 | 高橋直輝 | 12 | AutoRace Ube with RG NIWA | Honda | 10 |
21 | 小田喜阿門 | 35 | 56RACING | Honda | 8 |
22 | 野澤秀典 | 30 | Nozawa Racing Family | Honda | 8 |
23 | 大田隼人 | 39 | RSG&TeamLifewithMARUMAE | Honda | 6 |
24 | 山本恭裕 | 20 | TeamLife・HondaDreamkitakyushu | Honda | 5 |
25 | 田中風如 | 17 | WJ FACTORY SMP | Honda | 4 |