不調にあえいだブーシュリが第4戦で表彰台登壇

開幕戦は5月7日、エストリル・サーキットで行われた。ここではブーシュリが序盤にすばらしい走りをみせ、表彰台争いに加わった。しかし、アクシデントによって赤旗中断となり、再開後に5周で行われたレースは8位でのフィニッシュとなった。

サーキット・リカルド・トルモで行われた第2戦バレンシアでは、レース1で11位と苦戦したオシェアがレース2で6位に入る健闘をみせた。ブーシュリはレース1で13位、レース2ではアクシデントに巻き込まれてリタイアとなった。ケガで離脱したシャヒルの代役は江澤伸哉が務め、レース1で17位、レース2では11位と、着実に順位を上げて善戦した。ノーポイントに終わったアディタマも、レース2では一時6番手を走行するなど、今後の活躍へ期待が高まる走りをみせた。

ヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトで行われた第3戦では、今大会から復帰したシャヒルがレース1で7位フィニッシュ。レース2では、1位から9位までの差が1秒以内という大接戦の末、オシェアが7位、アディタマも自己ベストとなる9位を獲得し、成長ぶりが現れる結果となった。ブーシュリはレース1では12位と健闘したものの、レース2ではポイント圏内に食い込めず、苦しい結果となった。

第4戦アルガルベでは、ここまで思うように結果を残せていなかったブーシュリが躍動。レース1では終始トップを争い、わずか0.055秒差の2位でフィニッシュし、チームに今年初の表彰台をもたらした。オシェアはレース1でファステストラップを記録しながら、アクシデントに巻き込まれてリタイア。レース2ではカムバックを果たし、今季ベストの5位に入賞した。

アディタマがインドネシア勢として初優勝

バルセロナのカタルニア・サーキットで行われた第5戦。レース1は18位に留まったアディタマだったが、レース2では16番手スタートから先頭集団に加わる快走をみせる。トップとわずか0.005秒差の2番手でチェッカーを受けたが、トップの選手のコースリミット違反によって順位が入れ替わり、初優勝を果たした。

モーターランド・アラゴンで開催された第6戦では、14番手スタートのオシェアがトップグループで熱戦を繰り広げ、6位でフィニッシュ。10台以上に膨れ上がったトップ争いにブーシュリも加わり、8位入賞となった。アディタマは13位、シャヒルは15位と、ジュニア・タレント・チーム全員がポイント圏内に食い込む結果となった。

リカルド・トルモ・サーキットで開催された最終第7戦。難しいコンディションの中、オシェアがレース1で11位、レース2はトップと0.812秒差の8位でフィニッシュし、総合ランキング10位でシーズンを終えた。

ブーシュリはケガとの戦いの中、レース1では22番手スタートから16位、レース2は欠場となり、理想とは程遠い最終戦となった。しかし、23年シーズンは第4戦で2位表彰台を獲得したほか、4度のトップ10入賞を果たした。24年シーズンはロードレース世界選手権Moto3クラスへのステップアップが決まっており、将来への基盤を築くシーズンとなった。

アディタマはレース2でトップ10を狙いながらも転倒リタイア。しかし、レース1で13位入賞という結果を収め、昨年の2倍以上のポイントを獲得して今シーズンを締めくくった。レース2で安定した走りを見せたシャヒルは15位で、今季7度目のポイント獲得となった。

Race Report

Rd.02 リカルド・トルモ：ジュニア・タレント・チーム、エディー・オシェアが6位入賞でポイント獲得

Rd.03 ヘレス：シャヒル、オシェア、アディタマがへレスでトップ10入りを果たす

Rd.04 アルガルベ：ブーシュリがポルティマオで再び表彰台に登る

Rd.05 カタルニア：アディタマがバルセロナの最終ラップで逆転勝利

Rd.06 アラゴン：オシェアが6位入賞 ジュニア・タレント・チームの全員がポイント獲得

Rd.07 リカルド・トルモ：ジュニア・タレント・チームは、トップ10フィニッシュで印象的な一年を締めくくる