全日本ロードレース選手権

【J-GP3 2023総集編】尾野が3連覇を達成

J-GP3クラスは全6戦が開催され、3連覇を狙うチャンピオン尾野弘樹(P.MU 7C GALE SPEED)と昨年総合ランキング3位の木内尚汰(Team Plusone)、彌榮郡(MARUMAE with Club PARIS)らが中心となってタイトル争いが繰り広げられた。

【J-GP3 2023総集編】尾野が3連覇を達成

尾野が開幕戦ポール・トゥ・ウイン

モビリティリゾートもてぎで開催された開幕戦。予選では尾野がポールポジションを獲得、2番グリッドに木内、3番グリッドには若松玲(JAPAN POST HondaDream TP)と、Honda勢がフロントローに並ぶ展開に。

決勝レースでは、尾野が素晴らしいスタートからホールショットを決めると、最後まで首位独走のまま、2位に大きく差をつけて開幕戦勝利。彌榮が2位、3位に大和颯(BREASTO B-TRIBE RACING)が入った。


彌榮郡、尾野弘樹、大和颯/開幕戦モビリティリゾートもてぎ
彌榮郡、尾野弘樹、大和颯/開幕戦モビリティリゾートもてぎ

第2戦はJSB1000のみの開催で、J-GP3クラスのライダーにとっては1カ月のインターバルをおいて行われた第3戦スポーツランドSUGO。予選は15歳の池上聖竜(TN45 with MotoUP Racing)がポールポジションを獲得、尾野が2番グリッドを獲得した。決勝では尾野がホールショットを奪い、一度は首位を池上に奪われたものの、すぐに取り返すと最終ラップまで首位を守りきって優勝。2位には池上が入り、初めて全日本の表彰台に上がった。


尾野弘樹、池上聖竜/第3戦スポーツランドSUGO
尾野弘樹、池上聖竜/第3戦スポーツランドSUGO

尾野が開幕戦に続き2度目のポール・トゥ・ウイン

第4戦筑波サーキットは、気温33℃という厳しいコンディションで開催された。ポールポジションの尾野がホールショットを奪い、木内が追いかける展開となった。尾野、大和、木内の激しいトップ争いが繰り広げられる中、レースは一時中断の後、残り14周でのスタートで好スタートを決めた尾野が後続を振り切り優勝。筑波での初優勝と同時に、3連勝を飾った。大和は惜しくも2位となり、若松怜(JAPAN POST HondaDream TP)が3位でチェッカーを受けた。


尾野弘樹/第4戦筑波サーキット
尾野弘樹/第4戦筑波サーキット

尾野が4連勝を飾る

第5戦はクラスの開催がなく、続く第6戦はオートポリスで行われた。フロントローには尾野、彌榮、池上の3人。オープニングラップは尾野、池上、彌榮の順に通過。その後は彌榮、大和、尾野、高杉、若松の5台がトップ集団を形成し後続を突き放す展開となった。尾野と彌榮の接近戦により目まぐるしくトップが入れ替わる戦いが繰り広げられ、最終的に勝利を手にしたのは尾野。彌榮はわずか0.036秒差で2位となった。尾野は開幕から4連勝となり、V3へ大きく近づいた。

若松が初優勝

第7戦岡山国際サーキットは、尾野がポールポジションを獲得。2番グリッドには池上がつけ、この2人が1分39秒台をマークしてコースレコードを更新した。決勝をスタートダッシュで飛び出し、ファステストラップを記録して独走態勢だった尾野だが、11周目のアトウッドカーブで転倒。これにより後を追っていた彌榮、池上、若松、上江洲の4台によるし烈なトップ争いとなった。最終コーナーの攻防で彌榮がトップに立つが、スリップストリームから抜けた若松が0.025秒差で初優勝を飾った。


若松怜/第7戦岡山国際サーキット
若松怜/第7戦岡山国際サーキット

木内が今季初優勝、尾野が3位でフィニッシュしV3を達成

4勝で総合トップの尾野と、23ポイント差で2位の若松、27ポイント差で3位の彌榮までがタイトルの可能性を残し、迎えた最終戦鈴鹿サーキット。尾野がホールショットを奪い、8周目には尾野、彌榮、木内というフォーメーションとなるが、9周目には木内がスプーンカーブで首位に。そのまま木内は首位を守り、今季初優勝を飾った。2位に彌榮、3位は尾野でチェッカーとなり、3年連続のチャンピオンを獲得した。


尾野弘樹/第8戦鈴鹿サーキット
尾野弘樹/第8戦鈴鹿サーキット


J-GP3 - ポイントランキング

Pos. Rider Num. チーム Constr. Pts
1 尾野 弘樹 1 P.MU 7C GALESPEED Honda 119
2 彌榮 郡 4 MARUMAE with Club PARIS Honda 96
3 若松 怜 7 JAPAN POST HondaDream TP Honda 93
4 木内 尚汰 3 Team Plusone Honda 67
5 高杉 奈緒子 6 TEAM NAOKO KTM KTM 56
6 森 俊也 8 Team Plusone Honda 51
7 松島 璃空 26 BREASTO B-TRIBE RACING Honda 48
8 上江洲 葵要 17 P.MU 7C GALESPEED Honda 46
9 大和 颯 11 BREASTO B-TRIBE RACING Honda 45
10 徳留 真紀 5 MARUMAE MTR Honda 41
11 武中 駿 18 BREASTO B-TRIBE RACING Honda 33
12 岡崎 静夏 14 JAPAN POST HondaDream TP Honda 27
13 大田 隼人 23 MARUMAE DreamKITAKYUSHU CPARIS Honda 19
14 小田喜 阿門 21 56Racing Honda 15
15 高平 理智 29 Team TARO PLUSONE Honda 14
16 桐石 瑠加 27 P.MU 7C GALESPEED ChallengeFox Honda 14
17 山本 航 16 RIDER'S SALON YOKOHAMA Honda 13
18 三谷 然 10 P.MU 7C GALESPEED Honda 12
19 山本 恭裕 24 TeamLife.HondaDream Kitakyushu Honda 6
20 高橋 直輝 20 K&T with Aonuma Tosou Kougyo Honda 6
21 中島 元気 13 Honda Hamamatsu ESCARGOT RT Honda 4
22 野澤 秀典 22 Nozawa Racing Family Honda 4
23 田中 風如 25 WJ-FACTORY Honda 2

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