全日本ロードレース選手権

【ST600 2023総集編】小山がランキング5位

全5大会6レースで行われた2023年の全日本ロードレース選手権ST600クラスは、22年チャンピオンの荒川晃大(MOTOBUM HONDA)がST1000クラスへステップアップしたため、王者不在で開幕。昨年のランキング2位で、荒川とタイトルを争った小山知良(JAPAN POST HondaDream TP)、前年ランキング6位の鈴木光来(MOTO BUM HONDA)らがタイトル獲得を目指すシーズンとなった。

【ST600 2023総集編】小山がランキング5位

鈴木光来が開幕戦で3位表彰台

モビリティリゾートもてぎで行われた開幕戦。予選で6番グリッドを獲得した小山は、決勝でも先頭集団に入る好スタートを切り、その後ろから鈴木光来(MOTO BUM HONDA)が追い上げる展開となった。2周目には、鈴木光来が小山を追い抜いて3番手に浮上。積極的に先頭を追う鈴木光来は、4周目の90度コーナーで芳賀涼大(ヤマハ)をサイドバイサイドでパスして首位に躍り出る。先頭集団での攻防の末、3位表彰台を獲得。小山も4位でチェッカーを受け、シーズン開幕戦を好成績で終えた。


鈴木光来/開幕戦モビリティリゾートもてぎ
鈴木光来/開幕戦モビリティリゾートもてぎ

第2戦はST600クラスのレースは実施されず、迎えたスポーツランドSUGOでの第3戦(2レース)。レース1では、長尾健吾(ヤマハ)がホールショットを奪い、阿部恵斗(ヤマハ)、伊達悠太(ヤマハ)らヤマハ勢がトップ集団を形成する中、小山は常に2~3番手をキープ。ラスト2ラップで首位へと浮上するも、最終ラップの最終シケインで仕掛けてきた阿部に抜かれて2位でフィニッシュ。悔しい結果となった。

翌日に行われたレース2、スタートと同時に飛び出した小山がホールショットを奪取。2周目には、8番手スタートの羽田太河(TN45withMotoUPRacing)が首位に浮上。その後は、11台のトップ集団が数珠つなぎとなって周回を重ね、羽田は阿部との激しいトップ争いを展開。しかし、15周目に転倒したマシンがコース上に残され、赤旗が提示され、そのままレース成立となって14周終了時点での14周終了時点での順位が結果となった。羽田は3位表彰台、鈴木光来は5位、伊藤は8位となった。


羽田太河/第3戦スポーツランドSUGO
羽田太河/第3戦スポーツランドSUGO

第4戦、第5戦とST600クラスのレースが行われない大会が続き、オートポリスを舞台にした第6戦は、前戦から約3カ月ぶりのレースとなった。予選でHonda勢トップとなったのは、7番手の鈴木光来。それに10番手の伊藤、11番手の小山が続いた。15周で争われた決勝では、オープニングラップで小山と芳賀が接触転倒するというアクシデントが起きたが、レースは続行。鈴木光来は1周目を2番手で通過、激しい2番手争いを繰り広げたが、12周目にマシントラブルでリタイアを余儀なくされる残念な結果となった。その後方で、伊藤と鈴木大空翔(BATTLE FACTORY)が8番手を争っていたが、伊藤も15周目にマシントラブルが発生。結果、Honda勢トップは8位でチェッカーを受けた鈴木大空翔となった。


鈴木大空翔/第6戦オートポリス
鈴木大空翔/第6戦オートポリス

波乱の第7戦、小山がHonda勢トップ

岡山国際サーキットで行われた第7戦。19周で争われた決勝は、オープニングラップで4台のクラッシュが起きる波乱のスタートとなった。さらに5周目にも、8台による先頭集団で転倒があり赤旗が提示。レースは4周目の通過順位でグリッドを決めた上で、周回数を15として再開。
小山が4番手、鈴木光来が7番手、伊藤が9番手でコントロールラインを通過。最終的に、小山がHonda勢トップの5位。7位に鈴木光来、8位藤田、10位伊藤という結果となった。


小山知良/第7戦岡山国際サーキット
小山知良/第7戦岡山国際サーキット

最終戦で小山が2位フィニッシュ

鈴鹿サーキットで行われた最終戦。予選でフロントロースタートとなる3番グリッドを獲得した小山は、決勝スタート後も3番手を維持。ヤマハ勢による先頭集団の中心で、トップ争いに絡む戦いを繰り広げた。5周目に鈴木光来を含むセカンドグループがトップ争いに追いつき、先頭集団は9台に膨れ上がるも、小山は8周目に先頭集団の中で2番手に浮上するなど安定した走りを披露した。10周目、2輪専用シケインの立ち上がりで、先頭集団を構成するヤマハ勢の1台が転倒。さらに、最終シケインで先行車がオーバーランしたことで小山は2位でフィニッシュ。鈴木光来が7位、伊藤が12位となった。


小山知良/第8戦鈴鹿サーキット
小山知良/第8戦鈴鹿サーキット

今シーズンは体調不良に悩まされ、ランキング5位で終えた小山だったが、シーズンの終盤では、回復したことを表彰台登壇という結果で示した。ランキング7位フィニッシュの鈴木光来と同様、来シーズンのばん回を図る。



ST600 - ポイントランキング

Pos. Rider Num. チーム Constr. Pts
1 阿部 恵斗 3 51GARAGE kupu Racing YAMAHA Yamaha 124
2 西村 硝 21 51GARAGE kupu Racing YAMAHA Yamaha 98
3 井手 翔太 4 AKENO SPEED Yamaha 77
4 長尾 健吾 7 TBB TEAMKENKEN YTch Yamaha 72
5 小山 知良 2 JAPAN POST HondaDream TP Honda 67
6 伊達 悠太 9 AKENO SPEED Yamaha 66
7 鈴木 光来 6 MOTO BUM HONDA Honda 52
11 伊藤 元治 10 MOTO BUM HONDA Honda 37
13 藤田 哲弥 29 TN45withMotoUPRacing Honda 27
14 羽田 太河 5 TN45withMotoUPRacing Honda 26
16 鈴木 大空翔 19 BATTLE FACTORY Honda 14
18 山口 辰也 22 TEAM T2Y Honda 11
19 Burapa WANMOON 31 AstemoHondaDreamSIRacing Honda 9
21 青田 魁 27 MOTO BUM HONDA Honda 6
22 山田 尚輝 23 team elf Honda 4
24 鈴木 悠大 33 BATTLE FACTORY Honda 1

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