全日本ロードレース選手権

【2020シーズン総集編】清成龍一がポイントランキング2位。 CBR1000RR-R FIREBLADE SPで 挑んだHonda勢がトップ10の半数を占める

新型コロナウイルス感染症のあおりを受け、全5戦に規模を縮小してスケジュールが組まれた2020年シーズン。さらに第2戦は台風の接近により開催が中止され、最終的には全4戦でチャンピオン争いが行われることとなった。

【2020シーズン総集編】清成龍一がポイントランキング2位。 CBR1000RR-R FIREBLADE SPで 挑んだHonda勢がトップ10の半数を占める

Honda勢にとっては、新型CBR1000RR-Rで挑む初めてのシーズンでもあった。MuSASHi RT HARC-PRO.Hondaから水野涼が参戦。伊藤真一監督が率いるKeihin Honda Dream SI Racingからは清成龍一、渡辺一馬がエントリー。秋吉耕佑は、自らau・kosuke racingを立ち上げ参戦を決めた。他、濱原颯道(Honda Dream RT 桜井ホンダ)、亀井雄大(Honda Suzuka Racing Team)、岩田悟(Team ATJ)と豪華な顔ぶれとなった。

JSB1000クラスは全ラウンド2レース制、全8レースでの戦い。ポイント獲得の機会が限られる分、例年以上に1レースごと確実にポイントを獲得できる走りが求められた。

スポーツランドSUGOで開催された第1戦。レース1はウエットコンディションでスタートを迎え、出走した19台中8台が転倒。このサバイバルレースを新型CBR1000RR-Rを駆る清成が2位でフィニッシュした。


第1戦レース1で2位を獲得した清成龍一
第1戦レース1で2位を獲得した清成龍一

翌日のレース2は晴れ、気温は33℃、路面温度は53℃という酷暑の中でレースがスタート。2番手でスタートした清成がホールショットを奪うも、最終的には表彰台に一歩届かず4位。清成と同じく新型CBR1000RR-Rを駆る水野が追い上げを見せ、2位表彰台を獲得した。このレースでHonda勢はトップ10に6名が入る結果となった。

岡山国際サーキット大会での第2戦は台風接近の影響によって中止された。

早くも2020年シーズン折り返しとなった第3戦、オートポリス大会。走行初日の9月18日(金)は、濃霧による視界不良のためすべての走行がキャンセルされ、翌19日(土)に予選とレース1が行われた。

予選は、水野が3番手でフロントロー、4番手に清成、6番手に濱原がつけ、上位陣をHonda勢が固めた。
レース1、好スタートを切りホールショットを奪った清成に、野佐根(ヤマハ)、中須賀(ヤマハ)、水野が続く。清成がオープニングラップを制する中で、水野は一気にヤマハ勢に追いつき、2台をパスして2番手に浮上した。13周目に多重クラッシュによる赤旗が上がり、12周目までのラップタイムにより水野が3位で表彰台を獲得。
レース2では序盤からライバル選手との激しいトップ争いを繰り広げた清成が2位でチェッカーを受けた。


第3戦、レース1で水野が3位表彰台を獲得
第3戦、レース1で水野が3位表彰台を獲得

ツインリンクもてぎでの第4戦、ウエットコンディションで始まったレース1はオープニングラップの5コーナーで、水野に秋吉耕佑(au・kosuke racing)が接触し、水野のマシンが炎上。赤旗が提示され、リスタートとなった。水野はセカンドカーでグリッドに着き、スタートするもマシンの調子が上がらず、11ラップ目のピットインからそのままリタイアとなった。このレースは16周目で雨量が多くなり、水がたまった2コーナーでのアクシデントで赤旗に。15周目の結果でレース成立となった。Honda勢でのトップは4位の清成だった。

雨が止みドライで迎えたレース2、自己ベストを更新する快走を見せた清成だが、ライバルとの2番手争いは惜しくも制せず、わずか0.4秒差で3位フィニッシュとなった。しかしレース後に清成の車両に抗議が出され、車両違反で失格となってしまう。これにより繰り上がった水野が3位という結果になった。

2020年を締めくくる最終戦は鈴鹿サーキットでの開催。ポイントランキングはHonda勢による2位争いが焦点となった。2位の清成は98ポイント、3位の濱原は94ポイントとわずか4ポイント差しかない。濱原以下の岩田、亀井、水野、渡辺も、レースの結果次第でどの選手が2位を獲得してもおかしくない状況だった。
レース1、先頭集団に食らいついた清成と水野は、それぞれ4位と5位でフィニッシュ。
レース2のホールショットを、4番手からスタートした清成が奪い、そのままオープニングラップを制した。一時ポジションを落とした清成だが、8周目のライバル選手の転倒を機に加速、2番手までばん回。その後、清成は単独走行状態になると、そのまま2位でフィニッシュした。


最終戦は清成龍一が2位
最終戦は清成龍一が2位

最終戦の結果により、Honda勢は清成がポイントランキング2位、濱原が3位、水野4位、渡辺馬5位、岩田6位となった。トップ10の半数をHonda勢が占める結果となった。




Points

順位

No.

ライダー

マシン

総合

1

2

3

4

5

1

2

1

2

1

2

1

2

1

3

野左根航汰

ヤマハ

203

25

25

25

25

25

25

25

28

2

17

清成龍一

Honda

144

22

18

18

22

18

21

25

3

72

濱原颯道

Honda

129

20

15

12

16

15

16

17

18

4

634

水野涼

Honda

120

18

22

20

20

19

21

5

33

渡辺一馬

Honda

116

14

16

18

13

18

18

19

6

36

岩田悟

Honda

113

16

12

14

13

16

13

13

16

7

1

中須賀克行

ヤマハ

105

22

3

22

22

28

8

8

75

前田恵助

ヤマハ

97

10

15

20

12

14

15

11

9

44

関口太郎

BMW

89

13

11

11

11

8

6

14

15

10

71

加賀山就臣

スズキ

81

4

9

20

15

16

17

11

25

亀井雄大

Honda

81

14

16

10

15

14

12

18

090

秋吉耕佑

Honda

46

7

3

10

10

12

4


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