全日本ロードレース選手権

【2020シーズン総集編】新設クラス初年度は ポイントランキング1位・2位・3位をHonda勢が独占!

今シーズンの全日本ロードレース選手権には、2019年にファイナルシーズンを迎えたJ-GP2クラスに代わってST1000クラスが新設された。ST1000は最新のリッタースポーツバイクによるレースである点はJSB1000クラスと同様だが、改造できる範囲が狭く、スタンダード(市販車)に近いクラスだ。 Honda CBR1000RR-Rを駆るのは、高橋裕紀(日本郵便HondaDream TP)をはじめ、J-GP2で活躍した名越哲平(MuSASHi RT HARC-PRO)、作本輝介(Keihin Honda Dream SI Racing)、榎戸育寛(SDG Mistresa RT HARC-PRO)

【2020シーズン総集編】新設クラス初年度は ポイントランキング1位・2位・3位をHonda勢が独占!

今シーズンの全日本ロードレース選手権には、2019年にファイナルシーズンを迎えたJ-GP2クラスに代わってST1000クラスが新設された。ST1000は最新のリッタースポーツバイクによるレースである点はJSB1000クラスと同様だが、改造できる範囲が狭く、スタンダード(市販車)に近いクラスだ。
Honda CBR1000RR-Rを駆るのは、高橋裕紀(日本郵便HondaDream TP)をはじめ、J-GP2で活躍した名越哲平(MuSASHi RT HARC-PRO)、作本輝介(Keihin Honda Dream SI Racing)、榎戸育寛(SDG Mistresa RT HARC-PRO)、松川泰宏(MOTO BUM+SAI)や、國川浩道(TOHO Racing)。ST1000は各レースとも1レース制で、全4レースで実施された。

スポーツランドSUGOでの初戦はあいにくの雨。ウエットコンディションでの開催となったが、高橋が予選を勝ち抜きポールポジション(PP)を獲得した。決勝レースでホールショットを奪い、危なげなくリードを広げた高橋は、13周目には2番手に5.7秒と大差をつけ独走状態に。14ラップ目で赤旗が振られそのままレース成立となり、高橋は開幕戦でポール・トゥ・ウイン。「最善の走りをすることだけを考えた」という高橋は、初戦優勝に喜びを見せた。

スポーツランドSUGOでの初戦はあいにくの雨。ウエットコンディションでの開催となったが、高橋が予選を勝ち抜きPPを獲得した。決勝レースのホールショットを奪ったのも高橋だった。危なげなくリードを広げた高橋は、2番手の星野知也(BMW)に5.7秒と大差をつけ独走。14ラップ目で赤旗が振られたことで、そのまま高橋がポール・トゥ・ウイン。開幕優勝を飾った。「最善の走りをすることだけを考えた」という高橋は、新設クラスでの初戦優勝に喜びを見せた。


初戦を制し、1位で表彰台に立った高橋裕紀
初戦を制し、1位で表彰台に立った高橋裕紀

第2戦は台風の接近により中止に。

第3戦は大分県・オートポリスでの開催。高橋は予選で全選手中唯一の1分50秒台をマークし、PPを獲得した。2番手には名越、3番手には今大会にスポット参戦した山口辰也(Team T2y with NOBLESSE FAMILY)が並び、決勝に進んだ。
初戦優勝の勢いのまま好スタートを切った高橋がオープニングラップを制し、7周目には2番手名越に3秒7ものリードを築き、独走状態に入る。高橋は最後まで首位を守りきりポール・トゥ・ウインでの2連勝を達成。名越も2位に続き、Honda勢での1-2フィニッシュとなった。


高橋裕紀が2戦連続のポール・トゥ・ウイン
高橋裕紀が2戦連続のポール・トゥ・ウイン

第4戦もPPを獲得したのは高橋。2番手に名越が並んだ。2人はスタート直後にライバルに先行したものの、すぐにオーバーテイク。Honda勢によるトップ争いが続いた。7周目には名越がファステストラップを記録。高橋も自己ベストタイムを更新し、両選手の差が0.4秒と鬼気迫る展開となった。首位を守る名越に、ファステストラップを刻みながら迫る高橋。最終ラップ突入時の差はたった0.141秒だった。90度コーナーで一度は前に出た高橋だったが、クロスラインで名越がそれをさらにパス。名越が首位でゴールし、シーズン初優勝を獲得した。激戦を制した名越は、「予選の結果から高橋と差があるのは分かっていたが、自分のすべてをぶつけようと思っていた。この結果を自信に変え、最終戦も優勝を目指す」とレースを振り返った。また今大会では作本が3位を獲得し、Honda勢が表彰台を独占した。


高橋裕紀との死闘に競り勝った名越哲平
高橋裕紀との死闘に競り勝った名越哲平

開幕2連勝、第4戦も2位を獲得した高橋は、ポイントランキング首位で最終戦・鈴鹿サーキット大会に臨む。この時点で72ポイントを得ていたことにより、最終戦で名越が優勝しても高橋が20位以内に入ればチャンピオンに輝くことが確定した。予選の結果によりPPを獲得したのは名越。高橋は3番手でのスタートとなった。序盤から激しいトップ争いが巻き起こったが、高橋にジャンプスタートの判定が下されピットロードを規定の速度で通過するペナルティーが与えられる。コースに戻ってみると、高橋のポジションはほぼ最後尾までダウンしていた。
しかし高橋は、怒涛の追い上げを見せ、残り4周というところでタイトル獲得圏内である20番手までポジションを回復、最終的に16位でフィニッシュした。
高橋がペナルティーから追い上げる間にも首位独走態勢を築いていた名越は、8周目で2番手グループに約6秒の大リード。安定した走りで優勝を奪い、第4戦に続けて2連勝となった。作本は激しい2位争いを繰り広げた末、3位。シーズン初の表彰台獲得した。

これにより、ポイントランキングでは高橋が新設クラスの初代チャンピオンに輝き、2位名越、3位作本とトップ3をHonda勢が独占する結果となった。




Points

順位

No.

ライダー

マシン

総合

1

2

3

4

5

1

23

高橋裕紀

Honda

80

25

25

22

8

2

634

名越哲平

Honda

75

22

25

28

3

17

作本輝介

Honda

61

18

20

23

4

33

藤田拓哉

ヤマハ

55

16

13

12

14

5

71

榎戸育寛

Honda

54

6

16

14

18

6

46

星野知也

BMW

53

22

14

17

7

85

津田拓也

スズキ

51

20

10

21

8

87

清末尚樹

カワサキ

50

12

12

13

13

9

山口辰也

Honda

45

15

15

15

10

104

國川浩道

Honda

43

11

16

16

21

16

松川泰宏

Honda

11

11

25

森健祐

Honda

9

9

27

吉田光弘

Honda

9

5

4

34

佐藤宏司

Honda

3

3


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