Race
INDY 2021
Round 13

セントルイス郊外のレースで佐藤琢磨が6位フィニッシュ

us World Wide Technology Raceway

ワールド・ワイド・テクノロジー・レースウェイがイリノイ州マディソンという小さな町に作られたのは1997年のことです。このコースは、すぐ横を流れるミシシッピ川を渡ればミズーリ州の大都市セントルイスという、絶好のロケーションにあります。全長1.25マイルのショートオーバルは、ターン1~2側のコーナーがターン3~4よりもタイトなうえに、バンクの角度もターン1側が11度、ターン3側が9度と異なるユニークなレイアウトを採用しており、コースの両サイドで安定した速さを確保できるマシンにセッティングするのが難しく、レースは抜きつ抜かれつのドッグファイトになります。

セントルイス郊外のレースで佐藤琢磨が6位フィニッシュ

2021年シーズンの第13戦として開催されたレースは、プラクティス・予選・決勝を1日で行うワンデイイベントで、走行時間が短く、マシンを仕上げる時間が少ないためにレースはさらに難しいものとされていました。

日没後の午後7時過ぎに260周のレースはスタートが切られました。照明の光を浴びながらのナイトレースは序盤戦から荒れ模様で、チャンピオンシップを争っているHondaドライバー3人がアクシデントによるリタイアを喫しました。

ポイントスタンディングで6番手につけていたグレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)は、スタート後わずか2周でエド・ジョーンズ(Dale Coyne Racing with Vasser-Sullivan)と接触し、コース外側の壁にヒット。チームはマシンを修理してレースに復帰しようと奮闘しましたが、ガレージでリタイアとなりました。

ポイントリーダーだったアレックス・パロウと、ポイント3番手につけていたスコット・ディクソン(ともにChip Ganassi Racing)は、65周目のリスタート直後のターン1で起きたアクシデントの犠牲者となりました。リナス・ヴィーケイ(シボレー)がディクソンに追突し、バランスを崩した2台がすぐ外側を走っていたパロウを巻き込んだのでした。パロウは20位、ディクソンは19位で、彼らのポイントスタンディングは、それぞれ2番手と4番手に後退しました。

予選2番手だったコルトン・ハータ(Andretti Autosport w/ Curb-Agajanian)は、トップを快走しましたが、ドライブシャフト破損によって195周でリタイア。アレクサンダー・ロッシ(Andretti Autosport)もトップ争いを展開中の200周目にターン2のウォールにヒットしてリタイアしました。

F1から来たルーキーのロマン・グロージャン(Dale Coyne Racing with RWR)は、初めてのオーバルレースながら、前半戦にガッツある走りで経験豊富なライバル勢をパスしてみせました。しかし、ピットタイミングをずらす作戦によって1ラップの周回遅れに陥り、14位でのゴールとなりました。

多くのドライバーたちが不運やトラブルに見舞われる中、佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)がHonda勢トップでのフィニッシュ、6位を記録しました。16番グリッドからスタートし、レース前半にトップ10入りした佐藤は、その後も徐々にポジョションを上げ、141周目からは4番手を走りました。ピットタイミングを早め、早めにする作戦も効果を発揮し、佐藤はレース終盤にトップに躍り出るところでしたが、ピットストップでトラブルが発生、燃料が完全に満タンになっていなかったため、レース終盤にもう一度ピットに向かう必要が生じ、6番手へ後退。残り50周で振られたグリーンフラッグの後に激しくチャージしましたが、6位でゴールしました。

佐藤以外にもトップ10フィニッシュを果たしたHondaドライバーは3人いました。7位のライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)、9位のマーカス・エリクソン(Chip Ganassi Racing)、そして10位のジャック・ハーヴィー(Meyer Shank Racing)です。

シリーズ第13戦はHondaにとって厳しい戦いとなりましたが、Hondaはシボレーに対し、マニュファクチャラー・チャンピオンシップで引き続き35ポイントのリードを保っています。残る3レースは9月に入ってから、第14戦はオレゴン州ポートランドで、第15戦はカリフォルニア州モンテレーで、そして、最終戦はカリフォルニア州ロングビーチで開催されます。最終3レースは西海岸で3週末連続での開催というハードなスケジュールです。


Takuma Sato
Takuma Sato 30
Rahal Letterman Lanigan Racing
セントルイスは私たちが大好きなサーキットの一つで、非常によい成績をこれまでに残してきています。予選でのマシンがあまりよくなかったのですが、レースでは徐々にポジションを上げていくことができました。しかし、残念なことにピットストップで給油ホースに問題が発生し、イエロー中にもう一度ピットして燃料を継ぎ足し、燃料タンクを満タンにしなければなりませんでした。それがなければ、本当に力強いフィニッシュを実現できていたと思います。それでも、今回のトップ6フィニッシュはチーム全体にとっていいものだったと思います


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