Race Final Result
EWC 2025
Round 3

【レース終了】2人体制で挑んだHonda HRCが鈴鹿8耐4連覇を達成

jp Suzuka Circuit

鈴鹿サーキット(三重県)で8月3日(日)に「2025 FIM世界耐久選手権“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第46回大会(以下、鈴鹿8耐)」の決勝が行われました。6時間が経過した時点でのトップはHonda HRC(高橋巧、ヨハン・ザルコ)で、166周を消化。Honda勢は4番手にSDG Team HARC-PRO. Honda(名越哲平、國井勇輝、阿部恵斗)、5番手にTeam ATJ with docomo business(岩田悟、鈴木光来、國峰啄磨)。10番手に Honda Asia-Dream Racing with Astemo(ナカリン・アティラットプワパット、アズロイ・ハキーム・アヌア、モハメド・ザクワン・ビン・ザイディ)と、トップ10圏内に4台が位置していました。

【レース終了】2人体制で挑んだHonda HRCが鈴鹿8耐4連覇を達成

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166周目にザルコがピットインし、高橋へと交代。Honda HRCは1時間ごとの規則正しいピットインを繰り返し、高橋がトップのままコースインします。

その直後に、ヘアピンでの転倒によりコース上にマシンパーツが散乱していたためコースクリアの目的でセーフティカー(SC)が導入されます。SCが172周目に解除され、高橋とYAMAHA RACING TEAM(ヤマハ)の中須賀克行との差が2秒725となり、Honda HRC対YAMAHA RACING TEAMのマッチレースを予感させますが、Honda HRCの強さは変わらずにレースをリードしていきます。

173周目、高橋、中須賀に続き3番手に國井、4番手がYOSHIMURA SERT MOTUL(スズキ)のグレッグ・ブラック、5番手は岩田でコントロールタワー前を通過します。高橋は2分12秒台を記録し、中須賀は2分14秒台で、6秒371差となりました。SDG Team HARC-PRO. Hondaは國井から阿部へとライダー交代します。

175周目、高橋は2分7秒017とタイムを上げます。中須賀は、2分9秒025。176周に高橋はファステストとなる2分6秒670をマークして中須賀を突き放し、その差は10秒350に広がりました。177周目も高橋は6秒台を記録しリードを保ちます。中須賀からアンドレア・ロカテッリ(ヤマハ)にライダー交代のためピットイン。この間、高橋はハイペースで飛ばして25秒556差に。さらに178周目には、その差を1分04秒へと広げます。

阿部は3番手を走行、その背後にブラックが迫り、わずか0.666秒差の接近戦となります。2人は、2分8秒台のバトルを展開します。

トップの高橋は2分7秒台で周回を重ね、2分8秒台のロカテッリとの差を広げていきます。阿部は3番手をキープしながらも接近戦を繰り広げます。184周目にTeam ATJ with docomo businessは岩田から國峰へと交代しました。

190周目、トップを守る高橋に対して、2番手のロカテッリは2分7秒台へとペースアップしますが、高橋も2分7秒台を記録し、その差は詰まりません。3番手阿部は、僅差のまま3番手をキープします。

192周目に、YOSHIMURA SERT MOTULがブラックから、ダン・リンフットへ交代します。18時40分過ぎに第1コーナーの転倒で、再び、SCが導入されました。

197周目にHonda HRCは高橋がピットインし、ザルコへと交代しますが、第1コーナーの転倒車を回収する車がコースインするタイミングと重なり、ピット出口で止められてしまいます。コースインできたタイミングは、YAMAHA RACING TEAMと同じSCの最後尾となりました。

199周にSCが解除され、YAMAHA RACING TEAMのロカテッリがトップ、2番手のザルコとは11秒898差になりました。200周目、ロカテッリ、ザルコ、リンフット、阿部、AutoRace Ube Racing Team(BMW)の浦本、國峰の順でコントロールラインを通過します。SDG Team HARC-PRO. Hondaは阿部から國井へとライダー交代。YAMAHA RACING TEAMもロカテッリからジャック・ミラーへと交代しますが、その間にザルコが首位を奪い、2番手のミラーとの差は38秒984と大きくなりました。

3番手のリンフットを、4番手の國井が4秒197差で追います。浦本はライダー交代でピットインし、國峰が5番手に浮上しました。

ザルコ、ミラー、リンフット、國井は2分8秒台で夕闇が訪れたコースを周回します。

204周目にはザルコ、ミラーが2分7秒台にペースアップします。リンフットは2分9秒台、國井は2分8秒台で、その差は4秒148。國井は3位表彰台を目指して追い上げます。

208周目、トップのザルコとミラーとの差は30秒712と大きく開いていますが、ザルコはペースを緩めることなく2分7秒台を連発。國峰はBMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM(BMW)のマイケル・ファンデル・マークにパスされ、6番手となります。終盤、國峰から鈴木へとライダー交代し、チェッカーは鈴木が受けました。

217周を走りきり、ザルコがトップでチェッカーを受けました。2回のSCが入る波乱の戦いで強さを発揮し、鈴鹿8耐の2勝目を獲得。高橋はレースを引っ張り、最多優勝記録を7勝に伸ばしました。Hondaは2人体制ながら、7回ピットを成功させ、4連覇を達成しました。

以下、Honda勢は4位にSDG Team HARC-PRO. Honda、7位にTeam ATJ with docomo business、10位にHonda Asia-Dream Racing with Astemoが入りました。


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Takumi Takahashi
Takumi Takahashi 30
Honda HRC
2人で走るのがつらいことは分かっていましたが、とても大変で、疲れました。厳しい戦いの中で、自分ができることをやろうと、ヤマハが追い上げてきた時に6秒台を出し、トップをキープしました。ザルコも体力を消耗していて、最後のスティントで走行が難しかったら代われるようにスタンバイしていましたが、そんな状況の中で、ザルコは追い上げてトップをキープしてくれました。ザルコが頑張ってくれたことに感謝しています。ザルコだけでなく、チームも頑張ってくれました。応援してくれたすべての人に感謝しています。

Johann Zarco
Johann Zarco 30
Honda HRC
巧(高橋選手)の気持ちと自分も一緒で、彼の頑張りに感謝しています。すばらしい結果になりました。2人で走るのはリカバリーする時間が難しく、苦戦しました。セーフティカーが2度入った時に休むことができて、自分にとってはプラスになりました。さらに巧が長く走ってくれたことでも助けられました。彼も大変だったと思いますが、それを周りにみせることのない強いライダーで、彼のおかげで、チームも強くいられたと思います。でも、来年は2人で走るのはやめようと話しています。チームの働きもすばらしく7回ピットができました。鈴鹿8耐のゴールでは、夜のすばらしい景色を見ることができ、トップでフィニッシュできたことをうれしく思います。この優勝の流れをMotoGPに活かしたいと思います。

Teppei Nagoe
Teppei Nagoe 73
SDG Team HARC-PRO. Honda
スタートから國井選手がいい走りをしてマージンを築いてくれたので、自分も阿部選手も気持ちに余裕を持って走ることができました。身体の状態を見ながらマージンを持って走りたかったのですが、第1スティントで競っていたライダーと何度か抜き差しした際に肩を痛めてしまい、3スティントの予定が2スティントしかこなせず國井選手に負担をかけてしまいました。自分が万全の状態であれば表彰台は見えていたと思うと悔しいですし、チームに申し訳なく思います。それでも、得るものがあったので、全日本後半戦に活かしていきます。

Yuki Kunii
Yuki Kunii 73
SDG Team HARC-PRO. Honda
レース序盤はトップを走れましたし、おもしろいレース展開が作れたのは有言実行でよかったと思います。ただ最後のスティントはペースを上げられず、3位を争っていたチームに離されてしまいました。名越選手、阿部選手も頑張ってくれましたし、チームもミスなく、みんな集中して作業してくれたので、内容はよかったと思います。ただ表彰台に届かなかったのが悔しいです。

Keito Abe
Keito Abe 73
SDG Team HARC-PRO. Honda
表彰台を狙える位置にいたのに取れなかったのは、本当に悔しいです。名越選手、國井選手が頑張ってくれたのに、私は、ただ耐える走りになってしまい悔しさの残るレースになってしまいました。ただ、今回の鈴鹿8耐を経験させていただいたことで、自分自身も成長できましたし、トップライダーの2人と組んで多くのことを学べました。来年は、まだどうなるか分かりませんが、ぜひリベンジしたいです。

Alan Techer
Alan Techer 5
F.C.C. TSR Honda France
私たちにとって、レースはあまりにも早く終わってしまいました。チームは懸命に取り組んでくれたので、少し残念です。練習走行でのクラッシュの後、彼らは新しいバイクを製作し、それは非常にうまく機能しました。レースペースの調整にも力を入れ、レースをスタートすると、予定していたペースで走ることができました。異音は聞こえませんでしたが、太河(羽田選手)にバイクを託した後、彼は2周走ったところでストップしなければなりませんでした。私たちにとって8耐は終わりましたが、チャンピオンシップはまだ終わっていません。最終戦ボルドールでの優勝を目指します。

Corentin Perolari
Corentin Perolari 5
F.C.C. TSR Honda France
予選には重点を置いていませんでしたが、レースペースは良好でした。アラン(テシェ選手)は最初のスティントを非常にいい走りをみせてくれました。その後、メカニカルトラブルが発生し、私は自分のスティントをこなすことができませんでした。チャンピオンシップで4位だっただけに、本当に残念です。ボルドールでのアランと私はとても速いので優勝を目指し、いい結果を残してシーズンを終えられることを願っています。

Taiga Hada
Taiga Hada 5
F.C.C. TSR Honda France
目標としていた結果を達成できなかったのは残念ですが、学んだことをすべて次のボルドールに持ち込み、万全の準備を整えたいと思います。

Nakarin Atiratphuvapat
Nakarin Atiratphuvapat 88
Honda Asia-Dream Racing with Astemo
鈴鹿8耐は3回目の挑戦で、今回は3スティント走ってとても大変でしたが、トップ10で完走できました。チームのみんなが一生懸命にマシンを仕上げてくれてすばらしい結果に結びつけられました。応援ありがとうございました!

Azroy Hakeem Anuar
Azroy Hakeem Anuar 88
Honda Asia-Dream Racing with Astemo
今日のレースはマシンの問題もなく完走でき、貴重な経験を積むことができました。これからはもっと体力強化に努めないといけないと思います。2スティント目に背中に痛みを感じ、プッシュし続けるのが難しくなりました。トップ10でなんとかフィニッシュできてうれしいです。チーム、メカニックの頑張りに感謝しています。

Md Zaqhwan Bin Zaidi
Md Zaqhwan Bin Zaidi 88
Honda Asia-Dream Racing with Astemo
今日のレースはエキサイティングかつチャレンジングでした。とんでもない暑さで、昨年よりも路面のコンディションは厳しいと感じました。1回目のスティントは力強いスタートが切れて、16位から10位まで順位を上げました。今日は3スティントを全力で走りました。特に最終スティントは10位争いのグループでのバトルとなりましたが、最後は10位でフィニッシュでき、最高に幸せです! スポンサー、ファンの皆さまの応援、チーム全員の頑張りに感謝します。


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