この日も朝方に降った激しい雨の影響で午前中はウエットからドライへと変化する微妙なコンディションとなりました。午後に行われたFP4と予選(Q1,Q2)はドライコンディションでしたが、滑りやすい路面に選手たちは苦戦しました。
前日のフリー走行で転倒を喫し、22番手と出遅れたマルケスは、2日目のFP3でポジションを上げてダイレクトでQ2進出を果たす予定でした。しかし、路面コンディションが悪く、このセッションではだれひとり前日のタイムを更新することができませんでした。しかし、ウエットからドライへと変化したこのセッションでマルケスはトップタイムをマークし、さらに、FP4では決勝に向けてロングランに集中しました。
迎えた予選Q1では、1回目のアタックで1分31秒830をマークしましたが、このタイムではQ2進出を果たすには十分ではありませんでした。そのため2回目のアタックに挑み、マルケスは左12コーナーで転倒。ピットに戻ったマルケスは、スペアの2号車で再度アタックに挑みましたが、再び、左13コーナーで転倒しました。
1セッションで2度の転倒、そして15番グリッドというのは決して喜べるものではありませんが、マルケスのファイトあふれる走りは、マンダリカに集まったファンを魅了しました。決勝の追い上げに注目されます。
2月に行われたウインターテストでトップタイムをマーク。初日のFP1でもトップタイムをマークしたポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)は16番手でした。ポル・エスパルガロは前日のFP2でフロントブレーキに課題を抱え19番手とマルケス同様に出遅れました。そして土曜日午前中のFP3ではダイレクトでQ2進出を果たす予定でしたが、難しい路面コンディションのためタイムを更新できませんでした。そして、Q1からの予選となったポル・エスパルガロも、マルケス同様、滑りやすい路面に苦戦し6番手に終わり、16番グリッドが確定しました。
ウインターテストで好調な走りを見せ、開幕戦カタールGPでも好調な走りを見せたRepsol Honda Teamの両選手ですが、今大会は熱帯特有の不安定な天候と路面コンディションに加え、MotoGPクラスにタイヤを供給するミシュランが、リアタイヤのスペックを変更したことが影響しました。それはマンダリカの厳しい暑さを考慮し、よりハードな構造を持つ旧仕様のリアタイヤに切り替えたためで、2月のテストと大きくフィーリングが変わりました。決勝日のウォームアップで最後の調整に挑み、決勝で追い上げのレースに挑みます。
2月のウインターテストでRepsol Honda Teamの両選手と遜色ない走りを見せたアレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)は、初日に続き、フロントのフィーリングが完全ではなく19番グリッドが確定しました。前戦カタールGPは転倒リタイアに終わっており、今大会は完走とポイント獲得を目指します。
チームメートの中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)も、アレックス・マルケス同様、フロントのフィーリングに苦戦しました。午後のFP4で中上は、タイヤに厳しい条件が予想される決勝を睨んでタイヤテストに集中しましたが、フロントにハードを入れた際のフィーリングがあまりよくなく、Q1ではその影響が残り、24番グリッドが確定しました。