武田が5位入賞で復調の兆し
9月7日(日)に全日本トライアル選手権(JTR)の第5戦広島・三次灰塚大会が行われました。昨年は台風の直撃で中止となった同大会ですが、今年は翌週に予備日を設定し、万全の体制で開催されました。

大会直前に台風15号が接近したものの、週末は好天に恵まれ厳しい暑さになりました。最後の最後、スペシャル・セクション(SS)が始まるころになって雨がぱらつき、一時は降り方が強まりましたが、表彰式はまた日差しと暑さが復活するという、目まぐるしい天候の一日でした。
今大会のセクションを下見した国際A級スーパー(IAS)クラスのトップライダーたちは、オールクリーンができる神経戦になると見定めました。しかし、それを実現できるライダーは多くありません。そして、ちょっとしたミスをすればすぐ減点5点になってしまうセクションも多いコース設定です。
TEAM MITANI Hondaの小川友幸は、前回の第4戦北海道・和寒大会での負傷により手術を受けたため、残る後半戦を療養に充てる決断をしており、今回はチームのサポートに徹しました。チームメートの若手、武田呼人は小川のアドバイスを受けながら今大会に臨みました。
武田は第1セクションで1点、第2でも1点、第3では5点を取って、序盤から苦境に立たされます。それでもトップライダーの多くが5点になった第8セクションを1点で抜けるなど、武田らしい走りをみせながら試合を進めていきました。1ラップ目の武田は6番手。減点は18点で、4位まで2点差、2位まで5点差という僅差です。
2ラップ目、武田はほとんどすべてのセクションで1ラップ目よりも走りを改善し、減点数を減らしていきました。唯一、1ラップ目に1点で抜けた第8セクションを5点としてしまいますが、これ以外は1ラップ目のミスをばん回してゴール。2ラップ目の減点は9点。このラップでは5番手のスコアで、武田は6番手でSSに駒を進めました。
SSは岩とコンクリート部材を組み合わせたもので、人工物の色合いが濃いセクションです。走り方のコツさえつかめば、トップライダーたちは問題なくクリーンするだろうと目されていましたが、ここでいきなりの雨。コンディションの変化を見極めなくてはならない、難しいトライになりました。
突然の雨の影響か、細かいミスで失点する選手が多い中、武田は両セクションを華麗にクリーンします。10人がトライしたSSでしたが、両セクションをクリーンしたライダーは3人のみでした。ここで武田はポジションを1つ上げて5位でフィニッシュ。開幕戦以来、どこかかみ合わないままの戦いが続いていた武田ですが、ようやく自分のトライアルを取り戻す兆しをつかみました。
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今年からHondaのマシンに乗り換えて、まず早く慣れないといけないと思いながら、開幕戦は6位。そこからポジションを上げていきたかったのですが、7位、8位、7位と、歯車が狂いっぱなしのままで来てしまいました。成績が出ないということより、まず自分の走りができていないというところが一番悔しく、ライディングもセッティングも試行錯誤してきました。それでも結果につながらずに、方向を見失いかけていました。しかし、ようやく今回手応えを感じることができて、一歩前に進めた気がします。 なにより、自分の走りができるようになった実感を得られたことがうれしいです。 最終的には4位と同点で、クリーン数の差で5位になりました。まだまだここからがスタートだと思って、残る3戦でさらに自分の走りができるように頑張ります。
今年からHondaのマシンに乗り換えて、まず早く慣れないといけないと思いながら、開幕戦は6位。そこからポジションを上げていきたかったのですが、7位、8位、7位と、歯車が狂いっぱなしのままで来てしまいました。成績が出ないということより、まず自分の走りができていないというところが一番悔しく、ライディングもセッティングも試行錯誤してきました。それでも結果につながらずに、方向を見失いかけていました。しかし、ようやく今回手応えを感じることができて、一歩前に進めた気がします。 なにより、自分の走りができるようになった実感を得られたことがうれしいです。 最終的には4位と同点で、クリーン数の差で5位になりました。まだまだここからがスタートだと思って、残る3戦でさらに自分の走りができるように頑張ります。

シリーズの残りを欠場することになり、全日本選手権を走り始めてから初めて、外から観戦する立場になりました。今日は減点数の少ない神経戦になると思っていましたが、想定通りの走りができたライダーが優勝し、2位以下のライダーはちょっとミスが多すぎたかなというふうに見受けられました。オールクリーンができる設定であっても、それを確実にやるのはすごく難しいです。今日はチームのメンバーにアドバイスをして回りましたが、言っていい場面、言わない方がいい場面を考えながらのサポートで、難しさを感じました。武田選手は、苦手なところで3点、5点と減点しているので、それが例えば1点で切り抜けられるようになれば、さらに強いライダーになれると思います。
シリーズの残りを欠場することになり、全日本選手権を走り始めてから初めて、外から観戦する立場になりました。今日は減点数の少ない神経戦になると思っていましたが、想定通りの走りができたライダーが優勝し、2位以下のライダーはちょっとミスが多すぎたかなというふうに見受けられました。オールクリーンができる設定であっても、それを確実にやるのはすごく難しいです。今日はチームのメンバーにアドバイスをして回りましたが、言っていい場面、言わない方がいい場面を考えながらのサポートで、難しさを感じました。武田選手は、苦手なところで3点、5点と減点しているので、それが例えば1点で切り抜けられるようになれば、さらに強いライダーになれると思います。
IAS 決勝リザルト
Pos. | Num. | ライダー | マシン | 総減点 | クリーン数 |
|---|---|---|---|---|---|
1 | 8 | 野崎 史高 | YAMAHA | 9 | 18 |
2 | 3 | 氏川 政哉 | YAMAHA | 21 | 17 |
3 | 2 | 黒山 健一 | YAMAHA | 22 | 12 |
4 | 4 | 小川 毅士 | Beta | 27 | 15 |
5 | 7 | 武田 呼人 | Honda | 27 | 13 |
6 | 6 | 柴田 暁 | TRRS | 31 | 13 |
7 | 9 | 久岡 孝二 | Honda | 48 | 10 |
8 | 12 | 田中 善弘 | Honda | 54 | 6 |
12 | 15 | 浦山 瑞希 | Honda | 86 | 0 |
IAS ポイントランキング
Pos. | Num. | ライダー | マシン | 総合ポイント |
|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 黒山 健一 | YAMAHA | 106 |
2 | 3 | 氏川 政哉 | YAMAHA | 94 |
3 | 8 | 野崎 史高 | YAMAHA | 76 |
4 | 1 | 小川 友幸 | Honda | 60 |
5 | 4 | 小川 毅士 | Beta | 60 |
6 | 6 | 柴田 暁 | TRRS | 52 |
7 | 9 | 久岡 孝二 | Honda | 50 |
8 | 7 | 武田 呼人 | Honda | 47 |
9 | 12 | 田中 善弘 | Honda | 33 |
12 | 15 | 浦山 瑞希 | Honda | 14 |














