小川友幸、最終戦勝利で10連覇V12達成。氏川政哉は3位表彰台
2022年全日本選手権は例年通り、秋の深まる宮城県スポーツランドSUGOで最終戦を迎えました。人工物と岩盤をメインとしたおなじみのセクション群で、今年最後の熱い戦いが繰り広げられました。ゼッケン1をつける小川友幸(Team MITANI Honda)は、シーズン4勝目をあげて最高の形でタイトル獲得となりました。小川のタイトル獲得は12回目にして、10連覇の記録。トライアルでは、最多タイトル獲得となりました。
国際A級スーパークラスのセクションは難度が高く、走破が難しいものが多いのですが、今回は、トップライダーには比較的少ない減点で出られるセクションが多くなりました。それでもクリーンを続けるのは難しく、序盤3セクションをクリーンしたのは小川ただ一人。8月のCTJ大会から、勝利が遠ざかっていた小川が、久々に王者らしい走りを披露しました。
1ラップ目の小川は、第4と最終第10の二つで5点となりましたが、10セクションを走って減点12。2番手に4点差をつけてトップに立ちました。そして2ラップ目、小川の走りに一段と磨きがかかります。5点なし、3点一つと1点一つで、減点わずか4点。SSを前に2番手に10点の大差をつけました。SS一つめでクリーンした小川は、この時点で優勝が決まりました。小川のタイトル獲得は、5位以上に入ることが条件で、今回の小川は優勝よりもまず5位以内に入ることを目指すと心情を明かしていたのですが、見事な勝利とともに、タイトルを獲得することになりました。
前戦、近畿大会で初優勝した氏川政哉(Team MITANI Honda)は、1ラップ目に4つの5点をとって苦しい戦況に置かれます。しかし2ラップ目、氏川は小川同様に5点なしで10セクションを回り、小川同様に1桁減点をマーク、小川にわずか3点多い減点7をマークしました。SSを前に、氏川の減点は28点。2位に2点差で、SSでの逆転をめざします。
氏川は、難関のSS第2で、岩から岩へ飛び移る大技を繰り出しますがわずかに届かず。氏川の最終戦は3位で決着となりました。しかしこの3位獲得で、氏川は最後の最後に、ランキングを逆転して、ゼッケン3番を守ってシーズンを終了しました。今シーズン、表彰台に乗れない序盤戦から初優勝を達成、最後は3位表彰台で締めた氏川の2022年は、来たるシーズンに向けて、大きな転機となりそうです。
決勝リザルト
Pos. | Num. | ライダー | マシン | 総減点 | クリーン数 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 小川友幸 | Honda | 17 | 15 |
2 | 2 | 黒山健一 | ヤマハ | 31 | 16 |
3 | 3 | 氏川政哉 | Honda | 33 | 13 |
4 | 4 | 野崎史高 | ヤマハ | 40 | 11 |
5 | 5 | 柴田暁 | TRRS | 42 | 9 |
6 | 6 | 小川毅士 | Beta | 48 | 7 |
8 | 9 | 武井誠也 | Honda | 62 | 7 |
9 | 10 | 藤原慎也 | Honda | 75 | 4 |
10 | 17 | 村田慎示 | Honda | 87 | 1 |
IAS ポイントランキング
Pos. | Num. | ライダー | マシン | 総合ポイント |
1 | 1 | 小川友幸 | Honda | 167 |
2 | 2 | 黒山健一 | ヤマハ | 147 |
3 | 3 | 氏川政哉 | Honda | 126 |
4 | 4 | 野崎史高 | ヤマハ | 125 |
5 | 5 | 柴田暁 | TRRS | 95 |
6 | 6 | 小川毅士 | ベータ | 79 |
8 | 9 | 武井誠也 | Honda | 52 |
12 | 10 | 藤原慎也 | Honda | 32 |
15 | 17 | 村田慎示 | Honda | 14 |