IAS 決勝
IAS 2022
Round 4

小川友幸、2戦連続の圧勝で今季3勝目。氏川政哉2位でワンツーフィニッシュ

jp わっさむサーキット

コロナ禍で2年続けて中止となっていた北海道大会が復活。3年ぶりに全日本ライダーが北の大地に集結しました。会場は変わらず和寒町わっさむサーキットです。今回は7セクションが設定され、これを3ラップ、IASクラスについては、さらに二つのSS(スペシャル・セクション)で勝敗が決せられます。

小川友幸、2戦連続の圧勝で今季3勝目。氏川政哉2位でワンツーフィニッシュ

週末の天候はよい予報がなかったのですが、当日朝、雨は降らず、徐々に日が差してきて暑い一日となりました。しかし午後から雨が降るという予報もあり、雨が降る前のコンディションでトライをしたいライダーが、いつもより早いペースでレースを進めていきました。

トップグループで、最も早いペースでセクションを回ったのが小川友幸(TEAM MITANI Honda)でした。早く回ることで、他のライダーのトライを見るチャンスは少なくなります。戦い方としては、遅いスタートの優位性を活かし、最後にトライするのが定石ですが、今回はライバルを置き去りにして、次々にセクションをトライしていきます。

早いトライにもかかわらず、小川のライディングの正確性はそのまま。ライバルが5点を取りながら試合を進めていく中、小川には5点がありません。1ラップ目は1点が3つ、2ラップ目は1点と2点、そして3ラップ目はついに、一つの減点もなく7セクションすべてをクリーンしてみせました。

3ラップのトータルは6点、これはライバルのスコアを大きく引き離すもので、点数的にはSSを待たずに、小川の勝利は決定的となりました。

小川に次ぐ2位は、小川のチームメートであり後輩の氏川政哉(TEAM MITANI Honda)。氏川は1ラップ目に2つの5点で出ばなをくじかれてしまいましたが、2ラップ目3ラップ目をそれぞれ3点1回でまとめ、3ラップ終了時点で2番手まで追い上げてきたのでした。

とはいえ、氏川と同点の19点の3番手に小川毅士(ベータ)が迫り、さらに5点差で黒山健一(ヤマハ)が控え、SSの結果次第で、順位の変動の可能性もありました。

SSは第1も第2も難度の高いものでしたが、ちょうどこの頃、天気予報通りに雨が降り始め、セクションは見る見る滑りやすいものになっていきました。雨コンディション用に若干の手直しは受けたものの、岩も土も他には例を見ないほどツルツルに滑る状態でした。

SS第1は黒山健一が1点で抜けた以外は、次々に5点です。氏川も5点で、2番手争いは氏川のリードながら、その差は1点差に縮まりました。とにかく滑る土が岩の上に乗り、岩の上ではなすすべなく滑ってしまって5点になってしまうのですが、最後にトライした小川友幸は、さすがにここを黒山と同じく1点でまとめて王者ぶりをアピールしたのでした。

続くSS第2は、最終第7セクションを手直ししたもので、最後には2mの直角の壁が立ちはだかっています。ここが最大の難関ですが、そこまでのすべてのポイントがツルツルで、どこでも失敗できる難しい状況です。逆転をかけた黒山が、最後の直角壁で失敗し5点。続く小川毅士は1点となり、氏川のトライ。氏川が2点以内なら、氏川の2位が決まります。氏川は、1ラップ目に失敗したブロックもきれいにあがり、完ぺきなトライでクリーン。最終的に、小川毅士に2点、黒山に6点差で氏川の2位が決まりました。

最後のトライは小川友幸。小川は氏川に勝る完ぺきさでSS第2をクリーン。2位氏川に17点の大差をつけて、第4戦北海道大会を制したのでした。

次回は8月20日と21日、IASクラスのみのショーアップトライアル、City Trial Japan大会が大阪府泉南りんくう公園で開催されます。


小川 友幸
小川 友幸 1
TEAM MITANI Honda
前回に続き、今回もほぼ完ぺきなトライができたと思います。今回もSSを待たずに勝利を決めることができましたが、雨が降るとの予報だったので、とにかく雨が降る前の条件のいいときにトライを重ねたいという思いで、ちょっと冒険だったのですが、早回りをしてみました。それが功を奏しての勝利だったと思います。タイトル争いもリードを広げることができましたが、残りのレースで順位を落とせばあっという間に追いつかれますから、今後も一つひとつ大事に試合を進めていきたいと思います

氏川 政哉
氏川 政哉 3
TEAM MITANI Honda
今日は1ラップ目がミスが多くて、それがすべてでした。2ラップ目3ラップ目と点数をまとめて追い上げて、最後に2位に上がることができましたが、これで1ラップ目のミスがなければ、もっと上位の戦いもできていたと思うので、その辺りが課題です。しかし、SSの二つ目をクリーンできて2位で終われたのは、よかったと思います

決勝リザルト

Pos. Num. ライダー マシン 総減点 クリーン数
1 1 小川友幸 Honda 7 17
2 3 氏川政哉 Honda 24 17
3 6 小川毅士 ベータ 25 15
4 2 黒山健一 ヤマハ 30 13
5 4 野崎史高 ヤマハ 42 12
6 5 柴田暁 TRRS 46 10
8 10 藤原慎也 Honda 66 7
9 9 武井誠也 Honda 70 5

IAS ポイントランキング

Pos. Num. ライダー マシン 総合ポイント
1 1 小川友幸 Honda 95
2 2 黒山健一 ヤマハ 69
3 3 氏川政哉 Honda 59
4 6 小川毅士 ベータ 56
5 4 野崎史高 ヤマハ 56
6 5 柴田暁 TRRS 45
9 9 武井誠也 Honda 21
10 10 藤原慎也 Honda 20


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