Race
INDY 2025
Round 8

カークウッドが今シーズン3勝目。Hondaは開幕8連勝

us World Wide Technology Raceway

6月15日(日)、インディカー・シリーズ第8戦ボンマリト・オートモーティブ・グループ500がミズーリ州の大都市セントルイス近郊にあるワールド・ワイド・テクノロジー・レースウェイで開催され、カイル・カークウッド(Andretti Global)が激しい高速バトルを制してデトロイトからの2連勝を挙げました。この勝利はカークウッドにとって今シーズンの3勝目、キャリア5勝目となるとともに、ストリートコースを得意とする彼にとって初のオーバルコースでの優勝となりました。そしてHondaは開幕からの8連勝を達成しました。

カークウッドが今シーズン3勝目。Hondaは開幕8連勝

今シーズン初となるショートオーバルでのレース、そして、今シーズン唯一のナイトレースを開催するコースは全長1.25マイルの非対称オーバルで、そのユニークなレイアウトはレースを観戦するファンからも、レースを実際に戦うドライバーたちからも高い評価を受けています。ターン1、2はバンク(傾斜)が11度と急でコーナー半径が小さく、ターン3、4は9度とバンクはやや緩やかながらコーナー半径が大きいエッグシェイプ(卵型)はマシンセッティングを難しくし、駆け引きをおもしろくしてくれるのです。気温も路面温度も低いナイトレースで各マシンはショートオーバル用のエアロキットにより大きなダウンフォースを与えられ、500kmにわたるスリリングかつエキサイティングな接近戦を繰り広げました。

4月中旬のAcuraグランプリ・オブ・ロングビーチと、6月上旬のデトロイト戦のストリートレース2つを制して、総合ランキング3位で第8戦を迎えていたカークウッドは、予選10番手でグリッド5列目のアウト側からスタートすると、トップ5~10にポジションを保って勝負の時を辛抱強く待ち続けました。

全260周のレースは90周を過ぎたあたりから夕暮れとなり、カークウッドのチャンスはとっぷりと日が暮れてから訪れました。195周目からのフルコースコーション時に3番手にポジションを上げていたカークウッドは、207周目のリスタート後に2番手へとさらに順位を上げました。そして234周目に最後のピットストップを終えた後、さらなるイエローを期待して燃費走行を続けていた前走車が徐々にピットインしていく中、カークウッドはついに256周目にトップに立ち、2番手の猛追を受けながらも0.5398秒の差をつけて勝利のチェッカーフラッグを受けました。

予選11番手だったスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)はマシンのセッティングをピットストップのたびに変更して徐々にスピードアップ。燃料をセーブする高い能力も発揮し194周目にトップに立ちました。しかし、最後のピットストップを237周目に行ってコースに戻るとバックマーカーに進路を阻まれ、4位でレースを終えました。

開幕からの7戦で5勝、インディアナポリス500マイルレースでの初勝利も挙げてポイントリーダーの座にあるアレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)は、予選9番手からレースに臨みましたが、1回目のピットストップでミスしたライバルのマシンに道をふさがれ、20番手まで大きくポジションダウンしました。しかし、粘り強く、少しずつポジションを上げる戦いを続けて最終的に8位でゴール。総合ランキング2位との間にはまだ73点の差をつけています。

インディカー・シリーズはイリノイ州からその北のウィスコンシン州にあるエルクハートレイクへと移動し、全長4.014マイルの美しい常設ロードコース、ロードアメリカで6月22日(日)に第9戦を開催する予定です。


Kyle Kirkwood
Kyle Kirkwood 27
Andretti Global
 インディカーで走るようになって4シーズン目を迎え、作戦をより深く理解できるようになっていることが今日の勝利につながったと思います。ライバル勢の走りから彼らの作戦を読み取り、必要な時を見極めてアタックできました。スタート時のマシンの仕上がりはいいものではありませんでしたが、レースの最後の部分では非常に速いマシンになっていました。それはクルーとHondaのすばらしい仕事によるものです。気温が下がり、私たちはより大きなエンジンパワーを得ることができるようになりました。路面の温度が下がると私たちのマシンはスピードアップし、コンディションに合わせたチューニングを行うことでさらに速くなりました。これまでの勝利はすべてストリートで記録してきましたが、今日こうしてオーバルで勝つことができました。それは私にとって非常に大きな意味を持っています。今日の勝利によって、「このドライバーはチャンピオン争いに加われる」と人々が考えてくれるようになると思うからです。 

Scott Dixon
Scott Dixon 9
Chip Ganassi Racing
 チームのすばらしい作戦とHondaエンジンの飛び抜けた燃費性能、そしてクルーたちの見事なピット作業によって、レース終盤に優勝を狙える位置を走れました。レース前半のマシンはコンディションに合っておらず、ピットストップでウイングの角度を何度も調整しなければなりませんでしたが、ゴールが近づくにつれてマシンのハンドリングは向上し、トップを保ち続けられました。しかし、残念なことに最後のピットストップを終えた後、遅いマシンにひっかかってタイムロスをしたため、優勝には手が届きませんでした。それでも、チームとして非常にいいレースを戦えて、4位フィニッシュができたことを誇りに感じています。今日は27号車のチームがピットストップを行ったタイミングが実に見事でした。 

Mark Crawford -
IndyCar Large Project Leader, HRC US
 今日のこの勝利を本当にうれしく思います。今日の優勝はチーム全員の力によるものでした。現場にいるスタッフにもファクトリーのスタッフにも感謝します。Hondaエンジンは週末を通して最高の力を発揮していました。燃費のよさはチームの戦い方に柔軟性を与えていました。カイル・カークウッドと27号車のクルー、そしてAndretti Globalのみんなにおめでとうと言いたい。もちろんHondaのクルー全員にも。これで開幕8連勝です。このまま勝ち続けたいと思います。 


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