Race
INDY 2025
Round 6

パロウがINDY500初優勝

us Indianapolis Motor Speedway
パロウがINDY500初優勝

2025年05月27日 改訂

・Honda勢、開幕から6連勝
・アレックス・パロウは開幕6戦で5勝目


世界で最も長い歴史を誇り、世界三大レースの一つと言われるインディアナポリス500マイルレースが今年もインディアナポリス・モーター・スピードウェイで行われ、アレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)がHonda製ハイブリッドパワーユニット搭載マシンで優勝を飾りました。Hondaにとっては2022年以来となる“ザ・グレイテスト・スペクタクル・イン・レーシング”での優勝で、INDY500での通算勝利数は16回に伸びました。また、Hondaはこれで2025年シーズン開幕から6連勝となりました。

今年で109回目を数える伝統のレースは、およそ35万人の大観衆が見守る中、全長2.5マイルのコースを200周して争われました。気温が21℃までしか上がらない涼しいコンディションでのレースで、予選6番手だったパロウは2列目アウト側グリッドからスタートし、先頭集団の中でポジションをキープ。スピードと燃費セーブの両立に努めながら、勝負を仕かけるタイミングを待ち続けました。

そのチャンスが訪れたのは、レース終盤の187周目。トップを行くマーカス・エリクソン(Andretti Global)と、彼を追うパロウは、170周目を過ぎたあたりでバックマーカーの2台に追いついたのですが、その2台の作り出す乱気流の中、近づきすぎると挙動を乱す恐れがあるため、パロウは虎視眈々と時が来るのを待ちました。その状態が15周以上続いたところで満を持してパロウが第1コーナーの進入でエリクソンのインサイドへと飛び込み、見事にパスを成功。パロウは、この日初めてレースリーダーの座に躍り出ると、ゴールまでそのまま逃げきりました。最終ラップに1台のマシンがアクシデントを起こしたため、パロウのINDY500初勝利はチェッカーフラッグとイエローフラッグが同時に振られるゴールとなりました。

2020年にインディカー・シリーズにデビューしたパロウは、待ち望んでいたオーバルレース初勝利をシリーズ最大のINDY500で達成しました。これはパロウにとって、今シーズン6戦目での5勝目。21年に初めてのシリーズタイトルを獲得し、23年と24年にもチャンピオンに輝いているパロウは、INDY500での勝利によって総合ランキング2番手に115点の大差をつけており、3年連続4回目となるチャンピオンシップ制覇へと一直線に突き進んでいます。

佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は予選2番手でフロントロー中央のグリッドからスタートし、11周目にはトップに浮上。そして、今日のレースで最多となる51周をリードしました。しかし、85周を終えて滑り込んだピットストップで停止位置に止まりきれずに大きくタイムロスし、17番手まで後退。レース後半戦で激しい追い上げをみせ、自身16回目のINDY500を11位で終えましたが、その後一部の車両に規定違反が見つかり、9位に繰り上がりました。

パロウに次ぐ2番手でチェッカーを受けたエリクソンと6番手でゴールしたカイル・カークウッド(Andretti Global)は、レース後の車検で車両規定違反が指摘され、それぞれ31位、32位へと変更になりました。

そのほかのHondaドライバーは、フェリックス・ローゼンクヴィスト(Meyer Shank Racing)が4位、エリオ・カストロネベス(Meyer Shank Racing)が10位に入りました。

インディカー・シリーズは休む間もなく、翌週の6月1日(日)にはミシガン州デトロイトでのストリートレースを迎えます。


Alex Palou
Alex Palou 10
Chip Ganassi Racing
ナンバーワンです! すばらしい一日でした。ものすごくハイペースなレースでしたが、私がトップに立った残り10周はとても長くて、まるで人生で最も長い周回のように感じられました。不思議な感覚でした。スタートからHondaエンジンのパワーはとても強力で、マシンのバランスはいまひとつだったものの、必要な時に状態を整えられれば、レースの最後に勝負ができると信じていました。そして、その通りに優勝争いを制覇しました。本当にすばらしいレースでした。

David Salters
David Salters -
President, HRC US
チームワークは本当に夢を実現させるものです。その夢の力がHondaなのです。逆境に立たされても、なお深く掘り下げ続け、再びINDY500を制したHRCのみんなに心からありがとうと言いたいです。いつものように、それはチームの努力のたまものです。 志を同じくするCGRのレーサーたちとの見事なチームワークに心から感謝します。そして、信じられないような、世代を超えた才能を持ち、真のチャンピオンであり、今やINDY500の勝者にもなったのがパロウ選手です。本当にすばらしい。これはチームワークであり、全員が誇りに思うべきことです。セオドア・ルーズベルトの「闘技場の男」という美しいスピーチがありますが、ここは「闘技場の男たちと女たち」というタイトルにすべきでしょう。この闘技場にいるすべての男女に深く感謝します。最高の仕事ぶりでした。本当によくやってくれました。これからも頑張り続けましょう。


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