Race
INDY 2024
Round 17

コルトン・ハータがオーバル初優勝。アレックス・パロウが3度目のシリーズチャンピオン獲得

us Streets of Nashville

9月15日(日)、2024年のインディカー・シリーズ最終戦がテネシー州ナッシュビル郊外のオーバルコース、ナッシュビル・スーパースピードウェイで行われました。オーバルコースでシーズンが幕を閉じるのは2014年以来のことです。

コルトン・ハータがオーバル初優勝。アレックス・パロウが3度目のシリーズチャンピオン獲得

予報では雨が心配されましたが、土曜日の予選の後に少し降っただけでほぼ影響はなく、決勝日のナッシュビルには朝から抜けるような青空が広がりました。日中の気温は30℃まで上昇し、レース観戦を楽しむのに絶好の日曜日となりました。

ナッシュビル・スーパースピードウェイでのインディカーレースは15年以来の開催でした。急なバンクがついた全長1.33マイルのオーバルコースを206周するレースを制したのは、地元ナッシュビル在住のコルトン・ハータ(Andretti Global w/ Curb-Agajanian)でした。そして、ポイントリーダーとして最終戦を迎えていたアレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)は11位でゴールし、2年連続のシリーズチャンピオンを獲得。21年、23年に続いて、ここ4年で3回目の戴冠です。Chip Ganassi Racingとしては通算16回目、Hondaにとっては31年間のインディカー・シリーズ参戦で20回目となるドライバーズチャンピオンシップ獲得となりました。

最終戦はソフトとハード、2種類のタイヤの使用が義務づけられました。両タイヤに合わせたマシンセッティングや、摩耗状況の異なるタイヤでのドライビング、どちらのタイヤをどれだけ長く使い続けるかなどといった戦略が重要な意味を持つ戦いとなりました。今シーズン、オーバルでの戦闘力を大きく向上させているハータと彼のチームは、レース終盤の土壇場で3台がサイド・バイ・サイドとなるスリリングな状況のなか、トップを奪うことに成功。劇的なオーバル初勝利、そして今季2勝目を記録しました。

今季のハータはオーバルでの初ポールポジションを第10戦アイオワで獲得し、オーバルでの初表彰台フィニッシュを第16戦ミルウォーキーで達成。ナッシュビルでの高速バトルでは研ぎ澄まされた走りをみせ続け、ゴールまで残り4周で先行するパト・オワード(シボレー)をパスしました。この勝利によって、ハータはキャリアベストのシリーズランキング2位で2024年シーズンを終えました。

オーバルコースにおいては自身初となるポールポジションからスタートしたカイル・カークウッド(Andretti Global)が、力強い走りでトップを争い続け、最終的に4位でゴール。マーカス・アームストロング(Chip Ganassi Racing)が7位、今季のルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得しているリヌス・ルンドクヴィスト(Chip Ganassi Racing)が8位、デビッド・マルカス(Meyer Shank Racing)が9位に入り、Hondaドライバー5人が最終戦でトップ10フィニッシュを飾りました。

パロウは最終戦をポイントリーダーとして迎え、9位以上でゴールできれば、総合ランキング2位のウィル・パワー(シボレー)の成績にかかわらずタイトルを手中に収められる状況でした。今回はスタート位置が24番手と後方でしたが、レース序盤から着々と順位を上げ、1回目のピットストップを迎えるまでに10台をパス。タイトルを争うライバルがトラブルに見舞われて周回遅れとなったことで、パロウのタイトル獲得はほぼ確実なものとなりました。そこからは無理をせず着実に周回を重ねて、11位でフィニッシュしタイトル獲得を決定。ハータが優勝してランキングを2位へと上げたことで、Hondaは2024年シーズンの総合ランキングの1-2位を占めることとなりました。

Hondaは1994年にアメリカ最高峰のオープンホイールチャンピオンシップへの参戦をスタート。96年にジミー・バッサーがHondaドライバーとして初めてチャンピオンとなりました。それ以来、アレックス・ザナルディ(97、98年)、ファン・パブロ・モントーヤ(99年)、ジル・ド・フェラン(2000、01年)、トニー・カナーン(04年)、ダン・ウェルドン(05年)、サム・ホーニッシュJr.(06年)、ダリオ・フランキッティ(07、09、10、11年)、 ディクソン(08、13、18、20年)が栄誉あるインディカーの王座に輝き、パロウは21、23年に続く3回目の戴冠を今日達成しました。


Alex Palou
Alex Palou 10
Chip Ganassi Racing
なんとすばらしい1年だったのでしょうか。ミルウォーキーのレース2でのトラブルにより、チャンピオン争いを少しばかりエキサイティングにしてしまいましたが、本当にすばらしい1年でした。私たちは3勝を挙げましたが、そのうちの1レースはサーマル・クラブで、チャンピオンシップの一部ではありませんでした。来年はシリーズの1戦になりますから、それはいいことだと思います。2年連続でチャンピオンシップを制することができたのは、HRC、カーナンバー10を担当するチームのスタッフ、そしてスポンサーの皆さんが見事な仕事をしてくれたおかげです。

Colton Herta
Colton Herta 26
Andretti Global w/ Curb-Agajanian
今日のレースでは、どのパスもコーナーの立ち上がりで成功させました。コーナー出口の真ん中辺りにラインを取ったことで、効果的に早くパワーを路面に伝えることができていました。最後は周回遅れのマシンがポイントになりました。自分が通るのに十分なスペースがバックマーカーのイン側にあり、そこを駆け抜けた後、その勢いを保ってレースリーダーのオワード選手もパスできました。本当にハッピーです。今週末、私たちのマシンは本当に速かったと思います。予選ではそれをみせられませんでしたが、今日のレースに向けて、自分たちのマシンがすごく速いものとなっていることは分かっていました。今年はすばらしい1年でした。総合ランキング2位は大変喜ばしいことで、来年の自分たちに目標を与えてくれるものでもあります。

Linus Lundqvist
Linus Lundqvist 8
Chip Ganassi Racing
インディカーのルーキー・オブ・ザ・イヤーを勝ち取れたことは、本当にすばらしいと思います。一度しか取れないこの特別な賞のリストに名を連ねることができ、とても光栄です。私はルーキーらしいミステイクも多くしましたが、同時にとても多くのことを学び取りました。シーズン後半の私たちは、最大限の力をみせることができたと思います。シーズンを終えて、私たちが成し遂げたことを誇りに思いますし、未来に対して大きな希望を持っています。

David Salters
David Salters
今週末を要約すると、ポールポジション、優勝、そしてドライバーズチャンピオンシップ獲得でした。すべてはHRCとチームの飛び抜けたスキル、努力とチームワークのたまものです。勝利したAndretti Globalを大いに讃えたいと思います。そしてもちろん、Chip Ganassi Racing、パロウ選手の3度目のタイトル獲得に対しても同様です。HRCで働くすべてのスタッフにも深く感謝の意を表します。私たちはHondaを代表して北米モータースポーツの頂点で戦うことを、信じられないほど誇りに思っています。純粋なるチームワークとハードワークが発揮され、それが結果として表れるのです。さて、ちょっとビールでも飲んでから、来年の大きな戦いに向けて気持ちを切り替えていこうと思います。これからのチャレンジが楽しみです。さあ、かかってこい!


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