シーズンも残すところ4戦となった第14戦は、アメリカ西海岸北部のオレゴン州ポートランドで開催され、ポイントリーダーのアレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)が2位でフィニッシュし、今シーズン6回目の表彰台に上がりました。
ポートランドは北海道の北端とほぼ同じ緯度にあり、8月下旬の快晴下でも日中の気温は23℃と、初秋を感じさせる快適なコンディションで110周のレースが行われました。今大会は常設ロードコースにおける今季最後のレースです。
ワシントン州との州境を流れるコロンビア川沿いに作られた全長1.964マイルのポートランド・インターナショナル・レースウェイは、フラットなレイアウトながら非常にテクニカルなコースで、メインストレートエンドのハードブレーキングでオーバーテイクが頻発します。
パロウは予選で3番手につけ、グリッド2列目からスタート。8周目の第1コーナーで2番手にポジションを上げ、トップを追いました。前方を行くライバルはハードタイヤでスタートし、残り3スティントすべてにソフトタイヤを投入する戦略を採用。対するパロウは同じくハードタイヤでのスタートでしたが、1回目のピットストップではハードタイヤを選び、2回目のピットでソフトタイヤにスイッチ。そして最終スティントではハードタイヤを装着と、ライバルと異なる作戦で優勝を目指しました。しかし、逆転のチャンスを作り出すことはできず、2位の座をキープしてゴールを迎えました。
ポイントリーダーのパロウにとっては価値ある2位で、2年連続3回目となるシリーズタイトル獲得に向けて大きく前進しました。54点の大量リードを持って、残りの3レースに臨みます。
総合ランキング2位で今大会を迎えたコルトン・ハータ(Andretti Global w/ Curb-Agajanian)は、8番グリッドから4位でフィニッシュ。総合ランキングは3位となりましたが、パロウとの差は67点で、逆転タイトルの可能性が残されています。
デビュー2年目、フルシーズンを戦うのは今年が初めてのマーカス・アームストロング(Chip Ganassi Racing) は、今シーズン5回目のトップ5フィニッシュとなる5位入賞。マーカス・エリクソン(Andretti Global)は10番手スタートから6位、グレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)は12番手スタートから9位、カイル・カークウッド(Andretti Global)は11番手スタートから10位と、Hondaドライバー6人がトップ10でフィニッシュしました。
インディカー・シリーズは休む間もなく、8月31日(土)に第15戦、9月1日(日)に第16戦が行われるウィスコンシン州ミルウォーキーへと向かいます。