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INDY 2024
Round 9

パロウがHondaインディ200で2位フィニッシュ。総合ランキングでのリードを広げる

us Mid-Ohio Sports Car Course

7月5日(金)~7日(日)にインディカー・シリーズ第9戦がミッドオハイオ・スポーツカーコースで開催されました。今大会では、Hondaとシボレーがインディカー・シリーズのために共同で開発したハイブリッドシステムがいよいよ実戦投入され、27台の新パワーユニット搭載マシンによるレースが行われました。

パロウがHondaインディ200で2位フィニッシュ。総合ランキングでのリードを広げる

2.2L V6ツインターボエンジンと6速シーケンシャル・ギアボックスをつなぐベルハウジング内に搭載される新システムは、通常のバッテリーよりも効率の高いスーパーキャパシターを使ったエネルギー・ストレージ・システム(ESS)と、モーター・ジェネレーター・ユニット(MGU)を組み合わせ、既存のシャシーへの搭載が可能ながら、先進性を備えたものです。ハイブリッドによって追加されるパワーはおよそ60馬力でステアリング上のボタンでコントロールすることができます。すでに搭載されているプッシュ・トゥ・パス(オーバーテイクシステム)との併用も可能とされ、それらを使うタイミングや場所はドライバーたちが自由に選べるため、彼らのレース組み立てと判断とがこれまで以上にレース結果に影響を及ぼします。

ハイブリッドマシンでの最初のレースとなったHondaインディ200アット・ミッドオハイオは、走行初日の金曜日こそ雨が降りましたが、予選日は盛夏の到来を感じさせる快晴に恵まれ、アレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)がポールポジションを獲得しました。アメリカ建国記念日の週末とあってミッドオハイオには多くの観客が詰めかけ、コースサイドを埋め尽くした満員のファンを前にレースが行われました。ポールスタートだったパロウは、接戦の末に2位でフィニッシュしました。

ポールポジションからすばらしいスタートを切ったパロウは、最初のピットストップまでに2番手以下を大きく突き放しました。しかし、レース中盤には後続との差が縮まり、2回目のピットストップでギアを1速に入れるのに一瞬手こずったこともあり、パト・オワード(シボレー)を追う2番手へと後退。そこから彼ら2人は息詰まるバトルを展開し、2人は0.4993秒という僅差でゴールへと雪崩れ込みました。53周のリードラップを記録したパロウは、今シーズン3回目の表彰台登壇、7回目のトップ5フィニッシュにより、レース前に23点だったポイントリードを48点へと広げました。

パロウに続き、コルトン・ハータ(Andretti Global w/ Curb-Agajanian)が4位、マーカス・エリクソン(Andretti Global)が5位と、Hondaドライバー3人がトップ5でのフィニッシュを達成。その後方ではクリスチャン・ルンガー(Rahal Letterman Lanigan Racing)が7位、カイル・カークウッド(Andretti Global)が8位でゴールしました。


Alex Palou
Alex Palou 10
Chip Ganassi Racing
 とても激しい戦いであり、ものすごい接戦になりました。オルタネートタイヤの性能をもっと引き出せるマシンに出来ていなかったのが残念です。少し苦戦するだろうと考えていたため、プライマリータイヤで走った最初のスティントをプッシュして走りました。その戦略はあと少しで成功するところでしたが、二度目のピットインを行うラップでトラフィックに遭遇した上に、ピットアウトで1速にギアを入れようとした時、焦っていたのか、操作が一瞬早かったので、余計に時間がかかってしまいました。優勝した5号車のチームはすばらしい仕事をしたと思います。私たちは優勝するために必要なことほぼすべてを実行しましたが、常にベストな結果を手にするのは難しいということだと思います。ハイブリッドシステムを使ってのレースは本当に楽しいものでした。優勝争いをした相手との距離が縮まったり広がったりしていたのは、お互いのハイブリッドシステムの使い方の違いによるもので、みんながハイブリッドマシンでのレースを楽しんでいたと思います。導入された新しいシステムはとても気に入りました

Colton Herta
Colton Herta 26
Andretti Global w/ Curb-Agajanian
私たち26号車のチームとしては、初めてのハイブリッドマシンでのレースをクリーンに、トラブルなしで戦いきりたいと考えていました。そのため、今日のレースではすべての目的を達成することができたため、とても満足しています。初めてのハイブリッドマシンによるインディカーレースでしたが、高いパフォーマンスをみせました。今後はさらにこのシステムについて学び、パフォーマンスを高めていくのみです

Marcus Ericsson
Marcus Ericsson 28
Andretti Global
よい一日になりました。チーム全体が本当にいい仕事をしたと思います。ハイブリッドパワーを使った駆け引きはおもしろく、レースを通して戦略的に使っていました。よい一日であり、堅実に戦えた週末でした。昨日の予選も結果がよく、今日もいいレースを戦えました。ここからさらに進歩を続けたいと思います

David Salters
David Salters
まず、全く新しいハイブリッドシステムを完成させ、ここまで到達させるために多大なる努力を注ぎ込んでいただいたメンバーに大きな拍手を送りたいです。HRC USでは、ESSの開発にあたり、コンセプトから考え、設計し、製造も担当しました。今日、初めて実戦に投入されたシステムは、革新的な技術でありながら、とても見事に機能していました。すばらしい成果です。新しい技術への挑戦こそが、私たちがレースを行う理由です。レース結果は私たちの望んでいたものにはなりませんでしたが、最終ラップの最終コーナーまでもつれ込んだ見事なレースでした。ハイブリッドシステムを導入した最初のレースで、優勝におよそコンマ5秒まで迫れたことを私たちは誇りに感じてよいと思います。私たちはさらに学び、次のレースで勝利を得るためになにをすべきかを見いだしていきます


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