5月初旬から休みなしで連戦を続けてきているインディカー・シリーズは、6月7日(金)から9日(日)にかけて、ウィスコンシン州にある緑豊かな常設ロードコース、「スピードのナショナルパーク」の異名を持つロードアメリカでの第7戦を迎えました。
シリーズで最も長い全長4.014マイルのロードアメリカがあるのは、ミルウォーキーから北へ約60マイル。北海道の札幌より少し緯度が高く、最高気温は22℃と肌寒ささえ感じる週末でした。
雨に見舞われた土曜日の予選はウエットコンディションでの難しい戦いでしたが、リヌス・ルンドクヴィスト(Chip Ganassi Racing)が見事にキャリア初のポールポジションを獲得。続いてコルトン・ハータ(Andretti Global w/ Curb-Agajanian)が2番手、マーカス・アームストロング(Chip Ganassi Racing)が3番手、カイル・カークウッド(Andretti Global)が4番手と、Hondaドライバーたちがトップ4を独占しました。
レースデイのロードアメリカは、決勝がスタートするころには少し雲が広がっていたものの朝から快晴。雨が降ることはなく、ドライコンディション下で55周のレースが繰り広げられました。
スタート直後の第1コーナーで、ポールポジションからスタートしたルンドクヴィストと3番手スタートのアームストロングが接触し、2番グリッドのハータも混乱を避けようと減速したところに追突されたためにスピンする波乱の幕開けとなり、3人は順位を大きく落としました。
その後のリスタートでもアクシデントが続発しましたが、中盤戦からは一転してハイペースでの戦いとなり、2021年と2023年のシリーズチャンピオンであるアレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)がHonda勢のベストとなる4位でゴールしました。レインタイヤを装着しての戦いだった予選を7番手で終えていましたが、ドライコンディションとなった決勝ではポジションを3つ上げてゴールすることに成功。2年連続、キャリア3回目のチャンピオンを目指すパロウは、総合ランキング2位を守りました。
予選4番手だったカークウッドは、混乱を巧みに避けて55周のレースを走りきり、5位でゴールしました。今シーズン2回目のトップ5フィニッシュを先週のデトロイトから2戦連続で達成した彼は、総合ランキングで5位タイにつけています。
ハータはスタート直後の第1コーナーで追突されて最後尾までポジションを下げましたが、そこからはトップグループとピットタイミングを違え、燃料をセーブしながら逆転を目指し、最終的に6位でのゴールを達成しました。