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INDY 2024
Round 6

Honda勢がディクソンを筆頭に4位まで独占

us Streets of Detroit

6月3日(月)、インディカー・シリーズ第6戦がアメリカ自動車産業の中心地であるデトロイトのダウンタウンで開催されました。デトロイトGPでは高層ビル群の間を縫うようなストリートコースを駆け抜けます。

Honda勢がディクソンを筆頭に4位まで独占

予選5番手からスタートしたスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)は、チームの作戦と持ち前のドライビングスキルによって今シーズン2勝目を飾りました。また、HondaドライバーたちはこのデトロイトGPで1-2-3-4フィニッシュを達成。Hondaは今シーズン3勝目、Hondaドライバーたちによる表彰台独占はAcuraグランプリ・オブ・ロングビーチに続き、今シーズン2回目です。

デトロイトGPがダウンタウンに戻って今年はまだ2年目です。全長1.645マイルのコースは路面改修されたことで昨年よりはスムーズでしたが、今年はレース中に雨が降ったために滑りやすいコンディションが助長され、マシンコントロールが非常に難しい戦いになりました。

多くのアクシデントが発生しましたが、ディクソンはベテランらしく、それらをかいくぐって冷静に周回を重ねました。そして、100周のレースがまだ40周以上を残している時点で、2番手のポジションを捨てピットインして燃料補給。そこからゴールまでを無給油で走りきる作戦に打って出ました。これが見事に成功し、66周目にトップに躍り出ると、そのまま勝利へと危なげなく逃げきりました。ディクソンがトレードマークとするスピードと燃費を高い次元で両立させた走り、Hondaエンジンの燃費性能の高さによって勝利が実現したのです。

現役最多勝ドライバーであるディクソンは、今回がキャリア通算58勝目。伝説のドライバー、A.J.フォイトが持つ歴代最多の67勝に並ぶまで、あと9勝となりました。また、ディクソンは2024年シーズンで最初に2勝目を挙げたドライバーとなり、総合ランキングのトップに躍り出ました。18点差で2位につけるのはアレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)です。

2位でゴールしたのはマーカス・エリクソン(Andretti Global)でした。レース中盤に雨が降った時にもスリックタイヤのままコース上に残ったエリクソンは、グリップの低い路面でもポジションを守り続けることに成功し、路面が乾いてから猛チャージ。ゴール前2周で3位から順位を上げ、今シーズンの自己ベストとなる2位でフィニッシュしました。

3位はマーカス・アームストロング(Chip Ganassi Racing)でした。チームメートのディクソンと同じ作戦を採用し、燃費とスピードを両立させてのゴールを目指したアームストロングはそれをギリギリで成功させ、3位でチェッカーフラッグを受けた直後に燃料を使い果たしてストップしました。アームストロングの今までのキャリアベストは今シーズン第4戦での5位だったため、今回がキャリア初の表彰台登壇となりました。

そして、キャリア2勝をストリートで挙げてきているカイル・カークウッド(Andretti Global)は、レース中盤に24周に渡ってトップを走り、4位でゴールしました。

6月1日(土)に行われたIMSAのスポーツカーシリーズ戦ではAcuraが優勝し、翌日曜日にはHondaがインディカーのレースでトップ4を独占しての優勝をマーク。Hondaチームはこの勢いを携えて、シーズン第7戦の開催されるウィスコンシン州エルクハートレイクへと向かいます。


Scott Dixon
Scott Dixon 9
Chip Ganassi Racing
私はレースの50周ぐらいの時点で、「今ピットしたらゴールまで走りきれると思う」と無線でピットに伝えました。そこまでリスクのある作戦ではなかったと思いますが、ピットの判断は完ぺきでした。私たちの戦略は正しく、チームの全員が見事な仕事をやり遂げました。Hondaエンジン搭載マシンを走らせるのは、いつも楽しいです。トラブルを避け、マシンをコース上に保ち続けました。雨が降り、多くのフルコースコーションも出された中で、それらを達成したからこそ、私たちは今日を特別な日にできました。本当にすばらしいことだと思います。どんな展開、結末になるのか分からないのがレースというものですが、今日は本当にすばらしい日になりました

Marcus Ericsson
Marcus Ericsson 28
Andretti Global
28号車のみんなにとってすばらしいリザルトになりました。5月は非常につらい月になっており、今週末もプラクティスで壁にヒットしたことで厳しい出足でした。私たちはたいへんな努力を注がねばなりませんでしたが、チーム全体がまとまりを持って仕事にあたってくれました。彼らを誇りに思います。今週末のチームは私に本当にいいマシンを提供してくれました。表彰台に上がることができてとてもうれしく、Hondaによる1-2-3-4フィニッシュという結果もすばらしいものだと喜んでいます。5月を乗り越えた私たちは体制を立て直し、強じんさをみせました

Marcus Armstrong
Marcus Armstrong 11
Chip Ganassi Racing
ゴールラインを横切ったところで燃料がなくなりました。もう燃料タンクにはなにも残っていないでしょう。本当に楽しいレースでした。それが私にとってはとてもうれしいことです。疲労困憊ですが、幸せです。そして、Hondaの1-2-3-4達成に寄与できたのは実にすばらしいことでした。次戦のロードアメリカは私がアメリカで最も好きなコースですから、来週がとても楽しみです。次週はもう少しシンプルに戦い、理想をいえば、また表彰台に上りたいです

David Salters
David Salters
今週は少しいいレースでした。HRCのスタッフ全員のハードワークに心から感謝します。レースは人生を反映するものです。いい日もあれば、悪い日もあります。自身の現状を理解し、進歩しようとハードワークをこなすことが秘訣です。つまり、秘訣など存在しないという意味でもあります。GTPとインディカー、両プロジェクトに従事するHRCのスタッフたちは、現状をさらに進歩させてくれているという点でとても優れています。深く掘り下げ、力強く復活させてきた彼らに脱帽です。ありがとうございます


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