テストの翌日には同じコースを使って、「ミリオンダラーチャレンジ」と銘打たれた賞金総額1700万ドル以上のノンチャンピオンシップレースが行われ、21年と23年のインディカー・シリーズチャンピオンであるアレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)が優勝を飾りました。
グループ1ではフェリックス・ローゼンクヴィスト(Meyer Shank Racing)、グループ2ではパロウと、どちらの予選でもHondaドライバーがポールポジションを獲得。ローゼンクヴィストはヒートレース1、パロウはヒートレース2をそれぞれ制しました。
各レースから上位6人が進出して行われた「オールスターレース」は、12選手のうちの8人がHondaドライバーでした。レースはセグメント1、セグメント2ともに10周で、ハーフタイムに燃料補給と、ウイングやタイヤの内圧などのマシン調整を行えるルールです。
ポールポジションから見事なスタートダッシュでトップをキープしたパロウは、すぐさま2番手以下を引き離します。ライバル勢にアタックのチャンスを一度も与えない圧倒的パフォーマンスをみせ、2位に5.7929秒もの大差をつけてチェッカーを受けました。20周すべてをリードして完全勝利を飾ったパロウは賞金50万ドルを獲得し、シーズン第2戦へ持ち込む勢いと自信を手に入れました。
ローゼンクヴィストは3位フィニッシュで表彰台に上がり、コルトン・ハータ(Andretti Global w/ Curb-Agajanian)が4位でゴールしました。ローゼンクヴィストはMeyer Shank Racingに移籍したばかりですが、シーズンスタートからとてもいい走りをみせています。今回はノンチャンピオンシップレースながら表彰台に登壇するパフォーマンスで、チームの士気を高めました。ハータはセグメント1でタイヤセーブに徹し、セグメント2のスタートから猛チャージ。5台をパスする果敢な走りでファンを沸かせました。
そのほかのHondaドライバーたちは、インディカー・シリーズ参戦2シーズン目のマーカス・アームストロング(Chip Ganassi Racing)が5位、ルーキーのリヌス・ルンドクヴィスト(Chip Ganassi Racing)が6位という上位でのフィニッシュを達成。Hondaエンジンで走るドライバーとチームがトップ6のうち5台を占めました。
最高気温が28℃まで上がった2日間の合同テストでは、クリスチャン・ルンガー(Rahal Letterman Lanigan Racing)が最速ラップを記録。全長3.067マイルに17のバラエティに富むコーナーがレイアウトされたザ・サーマル・クラブでのテストは好天に恵まれ、参加した27人のドライバーたちは合計2335ラップもの走り込みを行いました。4回に分けられ、合計9時間にも及んだプラクティスでは、昨年トロントでインディカー・シリーズ初優勝を飾ったルンガーが1分38秒2199のラップタイムで最速に。プラクティス1とプラクティス2で最速ラップを記録したパロウは、プラクティス4で記録した自己ベストの1分38秒8308で6番手につけ、ハータは1分38秒9803で8番手に入り、合同テストを終えました。
この後、インディカー・シリーズは4月10日(水)と11日(木)の2日間、インディアナポリス・モーター・スピードウェイで第108回インディアナポリス500に向けた合同テストを行います。次戦のシーズン第2戦、Acuraグランプリ・オブ・ロングビーチは4月19日(金)から21日(日)にかけてカリフォルニア州ロングビーチのストリートコースで開催されます。