カイル・カークウッドのキャリア2勝目でHondaはナッシュビル3年連続優勝 アレックス・パロウは3位フィニッシュでポイントリードを広げる
「ミュージックシティ」こと、ナッシュビルのダウンタウンで行われるインディカー・シリーズのストリートレースは今年で3回目の開催となりました。テネシー州々都でのレースイベントは2021年の第1回から大盛況で、来シーズンからはダウンタウンの中心部にコースを移し、シーズンの最終戦として催されることがこのレースウイークエンドに発表されました。
土曜日には大雨も降ったナッシュビルでしたが、予選はスケジュールを変更したことでドライコンディションで争われました。決勝レースは気温が30℃を超え、アメリカ南部の夏らしい天候となりましたが、集まった大勢のファンは地域に根付きつつあるインディカーレースに歓声を送っていました。
カンバーランド川を渡る橋も利用した全長2.1マイルのストリートコースで優勝したのは、予選8番手だったカイル・カークウッド(Andretti Autosport)でした。今年の第2戦Acuraグランプリ・オブ・ロングビーチでキャリア初優勝を飾ったばかりのカークウッドは、蒸し暑い中での80周のファイトでもフィジカル面に問題はなく、キャリア2勝目となるチェッカーフラッグを受けました。Hondaにとっては今シーズン8勝目で、今年のストリートレース5戦全勝を記録しました。
カークウッドはハードコンパウンドのタイヤでスタートし、1回目のピットストップをできる限り引き延ばす作戦を採用、28周目にトップに立ちました。1回目のピットストップの後にはピットタイミングの違うドライバーたちが彼の前を走りましたが、ソフトタイヤをいたわり、燃費のセーブもしながらチャンスを待ち、2回目のピットストップを終えた時点でトップに躍り出ました。その後はライバル勢を突き放すハイペースを保ち、レース終盤の2度のリスタートでもトップの座を脅かされることなく、34周のリードラップも記録しての勝利を飾りました。
ポイントリーダーのアレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)は、予選4番手から3位フィニッシュ。13戦で8回目の表彰台に上りました。これまでの全13戦でトップ10フィニッシュという驚異的な安定感を示し、ポイントリードはレース前の80点から84点に広がりました。
ポイントスタンディングで3番手につけているスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)は、予選12番手から5位でフィニッシュし、ロマン・グロージャン(Andretti Autosport)は予選順位と同じ6位でゴールしました。また、マーカス・エリクソン(Chip Ganassi Racing)は予選20番手から大きく順位を上げて7位でレースを終え、クリスチャン・ルンガー(Rahal Letterman Lanigan Racing)も予選13番手から9位と、Hondaドライバー6人がトップ10でゴールしました。
次戦は8月11、12日にインディアナポリス・モーター・スピードウェイのロードコースで開催されます。