クリスチャン・ルンガーがトロントでキャリア初優勝。Hondaは4連勝で今シーズン10戦で7勝目。アレックス・パロウは2位フィニッシュでポイント・リードを伸ばす
土曜日の予選は雨に見舞われたインディカー・シリーズ第10戦トロントでしたが、日曜日のレースは快晴に恵まれ、オンタリオ湖畔のストリートコースは大いに賑わいました。このレースはインディカー・シリーズがアメリカ国外で行う唯一のレースで、毎年多くの、熱心なファンが集まることで知られています。
舗装が改修された部分と、前年よりバンピーになっている部分の混在する全長1.786マイルのコースでの戦いとなった今年のレースでは、クリスチャン・ルンガー(Rahal Letterman Lanigan Racing)が、ポールポジションから圧倒的なパフォーマンスを見せ、念願のキャリア初優勝を飾りました。ソフトとハードの二種類があるタイヤの両方で安定したハイペースを保ち続けた彼は、ライバルたちに11.7秒の大差をつけてゴールラインを横切りました。
ルンガーはインディカー・シリーズへのフル参戦を始めてまだ2年目。21歳という若さながら、デビューから28戦目で初勝利を手にしました。なお、彼の勝利はデンマーク出身ドライバーによるインディカー・シリーズでの記念すべき初勝利で、チームにとっては2020年の佐藤琢磨によるインディ500の勝利以来、通算30勝目となりました。Hondaドライバーで今年初勝利を挙げるのはロング・ビーチのACURAグランプリオブロングビーチでのカイル・カークウッド(Andretti Autosport) に続いて2人目です。
2位は予選15番手だったアレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)。レース終盤のリスタートで目の前を走っていた2台が接触してスピンし、避けきれなかった彼はフロントウイングを破損しましたが、マシンをいたわりながらもハイペースを保つ脅威的なドライビングで2位フィニッシュし、ポイントリードを110点から117点に広げました。
パロウのすぐ前の14番手スタートだったコルトン・ハータ(Andretti Autosport w/ Curb-Agajanian)が3位でゴールし、今シーズン初めて表彰台に上りました。ルンガー、パロウ、ハータという20代のHondaドライバーたちが表彰台を独占。予選7番手だったスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)が4位に入り、Honda勢は決勝レースの1位から4位を占めました。
ルーキーのマーカス・アームストロング(Chip Ganassi Racing)もキャリアベストとなる7位でゴールし、ウイナーのチームメートであるグレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)も、1周目のターン1で発生した多重アクシデントに巻き込まれながら、27番グリッドから9位まで大幅にポジションを上げてのゴールを達成しました。
次戦、次々戦は来週末、アイオワ州デモイン郊外のショートオーバルで行われるダブルヘッダーです。